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  • from: 岐阜のすーさん

    2009年02月09日 06時00分40秒

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    思い込みで動く

     子どもの事を心配しない親はいない。その心配からわが子に関わる情報はできる限り得ようと努力する。しかし,その情報が確かかどうかは別である。
    ・子どもから聞いた情報
    ・関係する保護者から得た情報
    ・懇談会や授業参観等から直接得た情報
    ・担任や学年,学校からの通信等から得た情報
    「知りたい」と思うとそれを埋めようと得やすい場所から情報を得る。「時間がないから。」「直接聞くのも迷惑だろうから。」「こんなことで煩わせるのはなんだから。」「うるさい親だと思われたくないから。」「気まずい思いをさせたくないから。」などという気持ちから,本来得るべき所ではなく,別の所から得ることがある。
     安易に得た情報は,確かな情報ではない。特に,担任についての情報は,保護者にとって重要な情報だ。「いい先生」としてレッテルを貼られればまだしも,「嫌いな先生」「だめな先生」などというレッテルを貼られたら大変だ。
     見たくなくても,「嫌いな」「だめな」という視点から担任を見ると,担任の行動や考えをその視点と結びつけてしまう。これが,思い込みの世界だ。本人とは別の世界の話である。
     どんな先生なのかが分からないと誰もが不安を感じる。だからこの不安を取り除くためにこんな先生だと決めつける。そうすれば,安心できる。その時,もし,「そんな所もあるかもしれないな。」程度で捉えることができたら,別の面を見つけることができる。そうではなく,「こんな先生だ。」と決めつけると,それ以外の面は見えなくなる。これは誰もが経験する普通のことだ。しかし,ここが恐い所だ。人間である以上,誰にも欠点はある。他人の欠点をもてあそび楽しむ人もいる。しかし,直接関わりをもつならば,その欠点を扱うよりも,美点を見つける方が子どものためになる。
     いろいろな理由があって,直接集められない情報については,「そうかもしれないが,そうでないかもしれない。」と疑ってみるだけのゆとりを持ちたい。思い込みがどれだけ子どもに影響を与えるか,その影響の大きさを考えて,事に当たりたい。そして,子どもの前では,決して担任の悪口を言わない賢い保護者になってほしい。逆に,担任の保護者への思い込みも同様である。「あの保護者はこんな人だ。」と決めつけると見るべき事が見えなくなってしまう。子どもに対しても同様だ。「あの子はこんな子だ。」と決めてしまうとそれ以外の姿を見ようとしなくなる。(新しい発見ができるのは,思い込みを常に壊そうとしているからだ。)
     思い込みと違うと,よいと思っていた場合,「信頼していたのに。裏切られた。」などと,相手を責める姿を見かけることがある。元々自分の勝手な「よい」という思い込みが元なのに,相手を責めることはちょっと筋違いだ。だから,「いい」「悪い」に関わらず,思い込みで動くことがどれ程危険なことかをもっと自覚したい。

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