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from: 岐阜のすーさん
2009年02月15日 06時02分09秒
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みんなで決めたから
子どもが主体的に取り組むために子どもが話したことを取り上げて、進めていくことはよくある。しかし、この子どもが話したことをよく吟味しないと子どもの本当の思いとずれてしまうことがある。
一番危険なのは、教師の考えに近い言葉を発した時だ。これが一番教師にとって言って欲しい言葉だとすぐにそれを取り上げて、「みんなもそう考えるの?」などと便利に「みんな」という言葉を使う。そして、今度はその「みんな」を一人歩きさせてしまう。「みんなが言ったから。」「みんなで決めたから。」と広げて使ってしまうのだ。たまたま一人が言ったことをあたかも学級全員の考えのように取り上げてしまうのだ。教師にとっては、自分の考えに近いため、その考えに基づいたいろいろな行動を用意しているため、子どもたちがその考えに合わない行動になったときに「なぜ、みんなで考えたなのにやらないの?」などと使うことができる。そして、これを多用し、子どもたちを教師の思い通りにしてしまうのだ。
安易に「みんなで」となると、必ず不満が出てくる。「でも本当はそんな気持ちじゃなかったんだ。」「仕方ないからそう言っただけだ。」「みんなが勝手に決めた。」などと言い訳をする。
それでは、どうすればよいのだろう。
・一つ一つの考えを丁寧に取り上げる。
子どもの本意は、どこにあるのか。考えを補足したり、他の子の質問に答えたり、考えについて深く理解できるようにする。
・どの子も同じ考えか、確認する。
取り上げた考えを何人が指示するのかを挙手で確認する。多数の意見であっても「みんな」ではなく、「多くの子」だと認識する。
・違う意見の取り扱いを考える。
一つの考えにまとめるときには、違う考えを切り捨てるのではなく、取り入れられる事はないかを考えさせ、全員が納得できる考えにする。
・考えを確認する。
分かったつもりでも言葉にするとうまく言えないことがある。考えを自分の言葉で説明できるかどうかを確認する。言えなければ、十分理解していないと考え、再度、考えを確認する。
・より具体的にする。
考えに基づいたとき、「何をすることがその考えに合っているのか。」を考えさせる。多数の行動を出させて、出てきた行動を一つ一つ取り上げて、考えに合った行動かどうかをみんなで確認する。
・みんなで作り上げた考えであることを確認する。
「みんなの考えと決めていいか。」と返事の声や、挙手で確認する。
このように確実に一人一人の子どもの意思が入るように、挙手したり、話したりしながら、「自分も考えた考えだ。」という意識になるまで丁寧に扱う。
みんなの考えを一つにまとめるということは、多数決で決めれば、まとめられると言うほど単純なものではない。多数決を使えば、数の力で、我慢しているだけだ。それでは、みんなが楽しく学校生活を送ることはできない。我慢せず、違った考えも生かしながらみんなで一つの考えを作り上げる努力が必要だ。-
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