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  • from: 岐阜のすーさん

    2009年04月21日 06時44分32秒

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    認め合う集団

    人から認められると安心できる。逆に非難されると不安になる。誰もが感じることだ。そして、互いに認め合える集団の中にいれば、安心していられる。安心できるから自由にものがいえるし、自由に動き回ることができる。学級はそんな場でありたい。それも、どの子もそれを感じる場でありたい。一部の子どもだけが安心できる場であってはならない。どの子にとっても安心できる場なのだ。
     自分を出すのが怖い、仲間から否定されるのではないかと恐れたり、恥ずかしいと思ったりする気持ちをもつ子どもがいるが、自分を解放できずにいるのは、安心できる場と感じていないからだ。閉じた心を開くには、仲間の支えが必要だ。仲間が「安心していいよ。」「大丈夫だよ。」と声をかけ、助けてくれる仲間でいてくれたなら、どれ程うれしいだろう。安心して心を開こうとする。この支え合う仲間作りが学級作りになる。個の能力はこの集団の力によって開花する。十分に力を発揮できるならば、それは認め合う集団になっているからだ。
     勝手で、人に迷惑をかけている子はある意味で自由に自分を集団の中で生かしている。しかし、それが他の子どもに制限を与えていることになることに気づいていない。それに気づかせ、どの子も自由に自分を生かすために誰もが最低守らなければならないルールを作ることが必要となる。それが学級のきまり(約束)となる。きまり(約束)だから守らなければならないのではない。そのきまり(約束)を守らないと仲間に制限を加え、自分を生かせない仲間が生まれてくる。
    例1 人が話をしているときに勝手に私語をしている。
     自分の好きな話をしているので一見自由に見えるが、それが、話し手から見ると無視しているように感じる。誰もが私の話を聞いてくれるから安心できるのに聞いてくれない仲間がいると不安になる。
    例2 廊下を走って遊んでいる。
     自分の思い通りに楽しんでいるので一見自由に見えるが、それが、廊下を使う他の仲間が邪魔だ、危険だと感じる。これが、安心して歩くことに制限を加えることになる。
     互いに譲り合い、助け合い、互いを認め合う仲間であれば、この程度のきまり(約束)は守ることができる。そんなきまり(約束)を一つ一つ作り上げる過程が学級の文化である。決して最初にきまり(約束)があるわけではない。きまりだから守りなさいでは安心できる自分を感じることはできない。制限を感じるだけだ。誰もが過ごしやすい安心できる場にするためにきまり(約束)を作っていくのだ。互いに認め合い、自由に自分を生かすためにどんどんきまり(約束)を増やし、挙手のルールや移動の約束、給食時間の過ごし方の約束など様々な細かい約束となっていく。それは、学級独自で作りあげる文化だから、外から見ていると見えないことが多い。その中にいる子どもたちだけが知っている。外から見えるのは、子どもたちの育った姿だ。このことから考えると互いに認め合う質の高い集団では、多くの約束事がある。勝手に決めた約束事ではなく、どの子も合意し、自分を生かすための約束になっている。そして、その約束事に守られて思う存分自分を発揮している。

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