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  • from: 岐阜のすーさん

    2009年06月19日 05時18分15秒

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    どの子も認められたいと思っている

     高学年になると、自我が目覚め始め、今までとは違った自分を表現するようになる。自信がなければ、自分を隠そうとし、逆に今の自分以上のものを見せようと強がってみたりする。そんな自分に振り回されて、自分が分からなくなってしまっていることもある。そのため、反発したり、友達とトラブルを起こしたりすることも増えてくる。
     こんな子どもたちであっても、やっぱり自分を認めてほしいと思っている。子どもたちは、「自分を探しているんだ。」「どんな自分にするのか迷っているんだ。」などと思えば、反発やトラブルが起きても慌てることはない。
     「どうしたの?あなたらしくないよ。」「何か困っているの?」「悩みはない?」などと子どもの気持ちに寄り添うように声をかけたい。そして、「本当のあなたを知っているよ。」「心配しなくても大丈夫だよ。」などと子どもの気持ちが和らぐ言葉をかけてやりたい。教師自身も通ってきた道であり、誰もが通る道だ。その道に立っているからこんな姿になるんだ。そう考えるとうまく対応できずに、トラブルを起こしてしまう子どもの気持ちもわかってくる。
     自分の思い通りにならないからと言って強く指導しても効果はない。強く力で押さえても必ずその反発が出てくる。我慢しているだけなのだ。子どもたちは教師の言葉に反応しているだけで本当にしたい自分ではない。
     迷っている言葉が「勉強が分からないのも、教え方が悪い。」「先生の一言一言が気に障るから、勉強ができない。」などと責任を転嫁して勉強から逃げたり、仲間に当たったりして自分を守ろうとする言葉になる。
     本当は認められたいのに、素直になれない自分がある。仲間の前で認められるよりも個人的に認めてもらうだけでいいと思っている事もある。微妙に揺れる子どもの気持ちをとらえながら、子どもを認めていく。
     「決してあなたを見放していないよ。」「あなたを大事にしているからね。」「あなたを守ってあげたいよ。」と心から子どもを思う気持ちが子どもとの距離を近くする。うまく対応できない子どもだから、大人であるこちらが合わせるしかない。ただ、子どもと同じレベルで行動していては、子どもも疲れてしまう。振り回されている自分にさえ気づかないでいる自分なのだ・・・そんな子どもに合わせることではない。お釈迦様の掌の中で孫悟空が動くがごとく、広い立場で子どもを見つめながら、子どもに合わせるのだ。行動の裏にある子どもの心を探りながら、「迷っているからこんなことをするんだな。」「本当は違うだろうな。」などと子どもの心を読み、それに合わせた対応をする。
     「先生は、本当の気持ちを分かっていてくれる。」と思えば、子どもは離れない。子どもが離れていくのは、そんな子どもの心が分からないでいるからだ。
     姿だけで判断しないで、心を探るようにしたい。どの子も認められたいと思っているのだから。

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