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  • from: 岐阜のすーさん

    2009年07月16日 05時07分14秒

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    保護者への電話

     保護者は、子どもの学校での生活がわからないので、どんな情報でも知りたいと思っている。その中でも子どもが活躍している情報は嬉しいものだ。逆に子どもの問題行動についての情報は、嬉しいものではない。しかし、受け止め方によっては、気づかない面だったり、本人にとって大切だと思う情報となり、有り難い情報になる。
     特に電話での対応の場合、相手の顔が見えないので言葉のやりとりだけで、伝えなければならない点があり、最善の注意を払う必要がある。
     まず、話すスピード、間の取り方、声の大きさ(強さ)、声の高さなど相手が受け取る話を構成している声をできるだけ相手に合わせることがポイントとなる。一方的にこちらから要求することだけを伝えても相手に伝わるものではない。だから、相手の声をよく聞き、その声に合わせて対応することになる。ゆっくり話される方ならば、ゆっくりと話をする。
     次に本題にすぐに入っては、受け止めるだけの心の準備ができていないので、まずは心を開いて頂けるための手だてが必要となる。それには、子どもの学校生活を話すことだ。それもできるだけ新鮮で、活躍している様子がよい。こうすれば、保護者が心地よい気分になり、心を開き、受け入れる準備ができる。
     そして、保護者が受け入れる状況ができたと感じたら、いよいよ本論となる。それも、「学校でこんな姿があるので、何とかしてほしい。」と学校での問題を保護者に助けを求めることは、教師としての力量の無さを暴露しているようなものだからできるだけ避ける。学校の事は学校で何とかするという構えがなければ保護者から信頼される教師ではない。それでは、どうするのか。それは、学校で起きた問題の背景を探るために相談があるという立場を取ることだ。こんな姿になるのには、何か原因があるはずだ。その原因は何だろう。学校での仲間関係なのか、家庭での生活の不安定さなのか、それとも保護者の願いなのか、どこに原因があるのかをつかみ、もし、家庭生活に何かがあるのならば、家庭にお願いをすることも出てくる。教師と保護者の考え方の違いがあるのならば、それを埋める努力を違いにしなければ、子どもが犠牲になることを話して一緒に考えることが重要になるという立場で話を進めることになる。もし、学校生活の問題ならば、学校での姿をもう一度見直し、解決に当たる。つまり、保護者に学校の情報を提供しながら、よりよい子どもの姿にするために家庭からの情報をもらうという姿勢を取る。これならば、保護者も責められているという思いにはならない。告げ口になると、教師への信頼も薄くなる。ここは、一緒に子どもを育てましょうという気持ちを持ち続け、自分に非があるのならば、それを認め、コミュニケーションを図りながら、改善していく。この努力が保護者との信頼関係を生むのだ。常に否定的なことを言われて喜ぶ人はいない。電話一つではあるが、対応の仕方によってより信頼関係を深めることにもなるし、逆に信頼関係を崩すことにもなる。子どものために一緒に力を合わせようとする姿勢は、この会話で生まれてくる。顔が見えないだけに慎重な扱いが求められる。信頼される教師となるためには、電話一本であっても大事だ。日頃から電話をかけやすい状況を作っているかは日頃の教師の姿勢で決まる。「うちの先生は、話しやすい先生だ。」と言う言葉は信頼関係ができていなければ、出てこない言葉だ。

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