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  • from: 岐阜のすーさん

    2009年10月12日 05時48分18秒

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    任された仕事

     担任であっても、仕事はそれだけでは済まない。学校の組織の一員として校務分掌があり、全校を動かす仕事を任せられることもある。この仕事がなければ、もっと学級のことを一生懸命にできるのにと思ってみても始まらない。それよりも、全校を動かす仕事も学級経営と根本的には変わらないと考えたい。
     学級の組織を利用してうまく子どもたちを活躍させることができる教師は、全校を動かす仕事でも同じように能力を発揮することができる。対象が変わるだけで、仕事に対する構えはあまり変わらないのだ。
     時間がないから、例年通りやろうと考えていることは、学級経営でも同じことで、自分のやりたいことには力を注ぐが、それ以外は、適当に済ませてしまう取り組みにつながり、きめの細かいところまで配慮できず、雑な指導になってしまう。
     活動のねらいを深く考えずにこなす仕事にしていると、大切にしなければならない価値を忘れてしまい、子どもにすることだけを指導してしまい、意義やねうちを十分伝えられず、場当たり的な指導や教師の都合のよい指導をして学級を作りあげてしまうことにつながる。
     また、例年通りすればよいと考えていることは、実態を把握する営みに努力することなく、今までの教師経験で培った能力に頼る指導につながり、実態とかけ離れた指導をすることになってしまう。つまり、学級経営のうまい教師は、全校を動かす仕事をしてもうまいということだ。
     任された校務分掌に誇りと仕事に対する責任をもち、自分のもてる力を十分発揮しようとする生き方が、そのまま全校を動かす仕事にも現れてくるのだ。
     「これは、私の仕事ではない。」と考えるか、「これは、私とどんなつながりのある仕事だろうか。」と考えるか、ここにはかなり大きな隔たりがある。校務分掌として与えられた仕事は、自分次第でどのようにも広がっていく仕事だ。まさに学級経営と同じだ。仕事の器を広げるところから教育の仕事は始まる。仕事の効率はその後で考えることだ。この順序を間違えると教師としての力はつかない。与えられた仕事を選ばず、自分を育てる肥やしと考え、精一杯取り組みたい。やっているうち効率よく仕事をする腕も磨かれていく。

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