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  • from: 岐阜のすーさん

    2009年10月15日 04時25分13秒

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    授業参観

     年数回の授業参観日は、特別な日だ。保護者に子どもたちの成長を見てもらう大事な日だ。よく普段の姿を見せればよいという人がいるが、普段通りにはいかない。子どもたちも見られることを意識する。保護者に少しでもいい姿を見せようと張り切っている。「先生、いつもと違う。」と子どもたちが言うこともある。それでいい。お客様を家に招くときと同じだ。普段の生活をそのまま見せることはない。少しでもいい姿を見せたくなるのは当然のことだ。
     この姿が普段と違うから、本当の姿ではないからだめだと考えるよりもこの姿に高められる可能性があると考えた方が得だ。そうすれば、子どもたちに「本当ならば、これだけできる力があるあなたたちなんだよ。」と自信をもたせる機会にすることができる。そして、「これだけ頑張れる力があるから、これからの授業でもその力を出そうね。」と次の授業からの取り組みに生かすこともできる。
     授業参観では、できるだけ多くの子どもが活動できる場を設けたり、子どもの頑張りが見られる状況を作ったりと保護者に子どもの頑張りが見えるように努力をする。これだけでもかなり保護者の印象もよくなる。また、この機会だからこそ、保護者に訴えたい取り組みをすることもできる。
     つまり、今こだわっていることを保護者にわかるように授業で示すのだ。例えば、「聞く姿勢」にこだわっているのならば、「聞く姿勢がいいね。」「聞く姿勢がいいとこんなに早く活動ができるね。」等と意図的に子どもの姿と結びつけて授業中に話す。学習姿勢作りへのこだわりが保護者にも見えるようにする。もし、学級懇談があれば、「あのときにこんな話をしたのは、今学級でこのことにこだわっているからです。」と説明することもできる。日頃からこだわっていることならば、必ず子どもはいつも以上に意識して取り組んでくれる。これを使うことで、質を高める教師の姿を保護者に見せることができる。
     また、保護者はわが子を見ているが、わが子と教師との関係も見ている。子どもとの日頃の人間関係を見せるのも参観授業だ。日頃の子どもとのやり取りが出てしまう。繕うことは難しいが、少しでも一人ひとりを大切にした言葉を投げかける努力をしたい。
     授業参観後には、子どもたちから参観後の感想を聞いたり、保護者からの感想を集めたりすることも大切になる。教師の一方的な思いを伝えるだけではなく、受ける側の子どもや観ている保護者の立場から見える授業は教師側とは違っている。これを受け入れる器をもっていることが大切だ。保護者が安心できるのは、この受け入れる器があることだ。保護者との壁を作ってしまうと、「どうせあの先生には言ってもわかってもらえない。」ということになる。これでは、大変。
     保護者から「安心して子どもを任せられる。」という声が聞こえれば、今後保護者が味方になって支えてもらえることも多くなる。授業を見れば、その答えが見えてくるのだ。だから、特別な日なのだ。

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