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  • from: 岐阜のすーさん

    2009年11月18日 05時07分33秒

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    潜在的な年間指導計画

     毎日の活動に追われ、ついつい見落としがちなのが、年間指導計画。
    子どもの実態に合わせていると、なかなか年間指導計画通りに進むことはない。だから、実態に合わせているからよいというものではない。見通しをもっていないと、後が詰まって一方的に教授する授業が多くなる。知識を詰め込むだけの授業になり、子どもに力を十分つけることはできない。
     年間指導計画は、いくつかの単元で構成されている。この単元をうまく利用することで見通しをもちながら、授業を進めたい。
     子どもの実態に応じるということは、今、身につけさせたい力をはっきりさせてその力を伸ばすために合う授業が組めないかを考えることになる。
     学び方を身につけることは、学習を進める上での基盤となるが、これを前提にして授業を組もうとしても学び方だけでもかなりの時間を要する。そこで、学び方と学習内容を平行して身につけていく授業を作りあげることが必要となる。
     どの学習にも必要な基盤となる「聞く」姿勢作りは、年間を通して続ける必要がある。ただ、聞くだけでなく、聴くまで高める姿勢を段階的に進められるだけの内容を指導する側がもっていれば、キメ細かくめあてを立てて毎日を過ごすことができる。
    ・話し手が話しやすい聞き方ができる。
    ・聞いた内容をそのまま話せる。
    ・聞いた内容について質問できる。
    ・聞いた内容と自分の考えを比べて聞くことができる。
    ・自他の生かし方を考えながら聞くことができる。
     どの子もいつでも使えるようにしようと指導すれば、これだけでもかなりの時間が必要だ。聞き方についてどの程度できる子どもたちなのかをつかんでいないと次のステップに向けての指導ができない。一見子どもの実態に合わせて指導するといいながら、実態も十分理解せず、使いやすい子どもを使って授業を進めているだけになってしまう。
     年間指導計画には、学習内容が示されていることが多く、このような聞く姿勢作りのための年間指導計画などというものは現実に示されることはない。これが、潜在的な年間指導計画なのだ。この潜在的な年間指導計画は、教師の経験から作り上げるものでこれを鍛えることが指導力の向上につながる。これは、「聞く」指導だけではない。「話す」「書く」指導も同様だ。国語の学習内容に「聞く」「話す」の指導内容があるからそれでよいというものではない。繰り返し指導して身につけさせなければならないのだ。授業で使わなければならないのだ。学習内容を扱ったらできるというものではない。日々に授業に必要な能力として身につけさせなければならないのだ。「学級作り」のための指導も同様だ。とにかく力をつけるための潜在的な指導計画を個々の教師が身につけることで子どもの力は伸び、学習内容の理解も高まっていく。

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