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from: 岐阜のすーさん
2009年11月26日 05時46分14秒
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複雑さを簡単に
日頃からやっていると癖になって、あまり気にしないでできることが、初めてとなるとなかなかできないことがある。癖となって身につけるまでには相当の繰り返しが必要となる。複雑になれば、なるほど身につけるまでの繰り返しが重要となる。
授業はまさにこれだ。授業には、資料の提示(順番、タイミング、時間)、机間指導(時間、対応の仕方、対応の内容、評価)、発言への対応(内容の取り上げ方、時間、評価)、ノート指導(記述の仕方、内容、時間)、板書(内容、構成、時間)など多くの内容が含まれている。
これを私たちは、短い時間の流れの中でやっている。短い時間の中で順番に行っていく。癖になっていれば、多くの内容をやり切ることができる。ただこれが、授業に対する考え方の違いによって、1時間に扱う内容に違いが生じる。
・資料を提示せずに、教科書で済ませることもできる。
・子どもの発言を取り上げる時間を短くし、教師が説明をする時間にすることもできる。
・書かせるだけにして評価しなくても授業は進む。
・板書をせず、発言を聞くだけでも授業は進む。
いくらでも手抜きができる。(知っていれば手抜きだが、必要だと気づいていなければ、少ない内容でも平気で授業を進めていく。)
多くの場合、知らないでしていることが多い。また、それをすると時間がかかるからやらないでいることも多い。
例えば、評価だ。授業の内容を進めていけば、評価はテストを通して行えばよいと考えれば、授業内での評価をせずに授業を進めることもできる。(これが一番授業の質を下げてしまうことに気づいていない。)
陥りやすいのが次の考え方だ。
・評価をしながら、進めると思い通りに進まない。
(子どもの反応に合わせると時間が読めなくなる。)
・評価そのものに時間がかかり、内容をおさえることができない。
・評価が記録として残らないので、効果が薄い。など
実際には、
・評価をしながら進めると、子どもにとってわかる授業になる。
・授業中に評価をしようとすれば、評価の仕方を工夫する視点がもてる。
・子どもは評価されることで自信をもつことができる。この積み上げは大きな力となる。
・評価することで学び方が身に付く。
子どもに力を付けるのが本来の仕事であるにも関わらず、授業の中で力を付けずに、評価を後回しにして授業の内容を押さえることにしている。これでは、子どもに力が付かない。評価も毎日の繰り返しをすることで短い時間でできるようになっていく。
例えば、○○さんの発言として板書に位置づけるために氏名カードを利用することがある。(これは発言の有無の評価、発言内容の質の評価、他者からの評価などいろいろな評価に利用できる。)
氏名カードを黒板に貼ろうとすると、氏名カードの位置がわからなければ、探すことに時間を費やす。一見時間がかかるように思えるが、慣れてくるとすぐに氏名カードを探し出し、短い時間で貼ることができる。
また、子どもの発言への評価も同じだ。子どもの発言の後にオウム返しをしている教師も多い。この時間にオウム返しをしなければ、評価に当てることができるし、「今の意見についてどう思う?」「そうだね。」「この点からはどう思う?」などの問い返す発問そのものを発言の質によって使い分ければ、評価として使うこともできる。
机間指導も同様だ。指導に入る内容を明確にし、指導する順番を決めることで効果的に指導を行うこともできる。場当たり的に指導をしていても効率が悪くなるだけだ。無駄な動きも多くなる。
短い時間の中でいかに多くのことができるようにするかは、一つ一つ癖になるまで、繰り返すことだ。できないと初めから取り入れないでいると質の低い授業しか作り出すことはできない。質を高めるためには、授業に行う内容をできる限り、多く取り入れ、癖になるまで繰り返すことだ。綿密に仕組まれた授業はまさに芸術だ。
研究授業だからできるものでもない。日頃の授業から癖にしていなければ、見せる授業で見せることはできない。複雑なことでも簡単にできるようになるまで根気強くやり続ける努力をしたい。授業は複雑だからこそ、やり甲斐がある。授業を磨くということは、複雑さを簡単にやってのけることだ。-
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