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  • from: 岐阜のすーさん

    2009年12月14日 06時08分34秒

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    ノート作り

     授業中に板書をノートに写している子どもの姿を見ると、とても辛い気持ちになる。それは、自分のノートは、自分の考えで作り上げたノートになっていないからだ。板書を写している時、写すことだけに集中し、なぜそんな板書になるのかを考えていない子どもが多いように思う。授業では、学習した内容を理解することが目的であって、間違えないように写すことが目的ではない。板書は、自分の考え作りのためにあくまで参考にしたり、不足を補ったりするもので、決して写すことではない。友達が話している間も一生懸命に板書を写している子どもがいる。「何を聞いているの?」そして、「今考えないで、いつ考えるの?」と言いたくなる。
     きっと家に帰って復習に生かすつもりで写させているのだろうが、今理解しておかないと家で苦労するだけだ。わかって書いたものではなければ、意味がない。
     それならば、自分の作ったノートに補足のためのメモや強調のための工夫などを教え、聞きながら短い時間で書き込む力を身につけさせることが必要だ。考えながら聞く。そして、足りなかったら補う。そんな構えで授業でノートを作らせたい。常に思考を働かせ、自分がより深く理解するための道具としてのノートに作り上げるようにさせたい。
     聞きながら書くということは、かなり高い能力が必要だ。話し合いの最中に聞きながら書けるのもほんのわずかとなる。このことを考えると、話をしたり、聞いたりする時間と書く時間をきちんと分けて授業に取り組ませるところから始めないと考えながらのノート作りはうまくできない。
     だから、書いたことを使って振り返りができる自分らしいノート作りは、子どもに任せるまでの丁寧な指導が必要である。
    ・板書を使って、振り返りの時間を作る。
    ・色や線、→等を使って強調しながら、板書を構造的にわかりやすく説明する。
    ・色や線の使い方の約束を示す(作る)。
    ・書く内容を確認したり、思考の流れを確認したりしながら、説明する。
    ・教師の指導したことを真似るように指示したり、ノートに一緒に書き込むように話したりする。
    ・聞きながら、一緒に書き込む方法を教える。
    ・自分ですでにノートに書いてある内容は書く必要がないことを教える。
    ・短い言葉で短時間でまとめることを教える。
     このような指導をしないと、自分の考えに付け加えるためにメモしたり、強調したり、仲間の話を聞きながら書き込むことができるような力を身につけさせることはできない。子どもに任せきりになっているから、子どもは板書を写せばよいという安易な方法を身につけていくことになる。教師のキメの細かい指導が十分なされていないと板書を写す子どもになっていく。

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