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  • from: 岐阜のすーさん

    2009年12月21日 06時01分08秒

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    本質をつかむことがゆとりを生む

     焦りは禁物。焦りがいい結果を生み出すことはない。「ゆとりをもって何でも取り組もう。」とよく言われる。しかし、目の前に起こるであろう事がうまくいくかどうか不安を感じている時に、焦りが出てくるのも自然な心の動きだ。
     万全に準備ができればいいが、万全に準備ができていなくてもしなくてはならないことがある。私たち教師にはそれが多すぎる。小学校であれば、全教科を教えなければならない。そんなときに毎日すべての教科の授業の準備を完璧にすて毎日を過ごすことは到底無理な話だ。一番大切にしかければならない授業であってもなかなか満足のいく準備ができることはない。
     しかし、考え方を少し変えるだけで焦りは消えていく。
    1 万全の準備などはない。できることしかできない。
    2 しなければならないことに振り回されてはいけない。
    3 ねらいを具体的な姿としてイメージすればすることが減る。
    4 この授業で絶対に欠いてはいけないことを明らかにする。
    5 繰り返し指導することと今することを区別する。
    6 学習姿勢ができていないことで焦らない。繰り返せば必ず身につく。
     授業を組み立てるときに複雑にいろいろ考えてしまうから、することが増えていく。この授業では何が大事なのかを追求する。これは、授業を単純にすることであり、同時に本質をつかむことになる。これができれば、後は、そのために何をすればよいのかが見えてくる。
     教科書会社が出している指導書には授業の一例が示してあるとして考えると楽になる。つまり、本質を追求するために何をすべきかということが書いてあると読み取るのだ。時間の経過に沿って書いてあることをすべてしようとしてもできるとは限らない。目の前の子どもの実態を知っているのは、授業者だけだ。子どもの実態に合わせて工夫しなければ、ねらいを達成できない。だから、教科書会社の出している指導書通りにすることではない。工夫と改善が必要となる。ここが授業者の力の見せ所だ。
     ただ、教科書を使わないで授業を進めると子どもも保護者も不安になる。子どもや保護者は教科書通りすることが学習だと思っているし、教科書の裏に隠れているねらいなどは知らない。だから、教科書をうまく利用しなければ、子どもや保護者の不安の解消にはつながらない。補足の説明に教科書を使ったり、教科書の内容と今しようとしていることを関係つけたりする。また、教科書を情報源として利用することもできる。
     ゆとりを生み出すだめの努力が本質の追求になると考えれば、今ゆとりがないからと言って焦ることもない。近い将来、ゆとりを生み出せる自分を創り出すための努力を今しているのだ。だから、若いうちの本質をつかむ努力は、ゆとりを生むための武器になる。

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