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from: 岐阜のすーさん
2010年06月22日 06時22分43秒
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疑ってみる
私たちは、常に安心や安全を求めています。だからと言って安心や安全な状態に安住していると、変化に対応することができなくなってしまいます。
このことを人の見方で考えてみます。
「あの人は、こんな人だ。」と固定してみると、その固定した見方を使って対応を考えることができます。これは安心につながります。
例えば、仲のよい友達だと思っているから、ここまで打ち明けてもいいだろうと安心して話をしたり、よく分かっているからこんな時は必ずこうしてくれるはずだと考えたりします。そして、思った通りに反応してくれると「やっぱり仲好しだ。」と一層安心してしまいます。
反対に、相手がどんな人かわからなければ、どんな対応をしてよいのかがわからず、うまく対応できるかどうか不安をもちながら、対応しなければなりません。
信頼している人だと安心していると、思い通りにならなかったときには、「裏切られた」という気持ちが芽生えます。信頼すればするほどその気持ちは強くなります。つまり、過信が人間関係を崩す原因になります。
思い通りにならないこともあるという気持ちがあれば、柔軟に対応できるはずなのに、それができなくなります。
また、親切だと思いすぎるのも同様です。自分でしなければならないことまで、相手がしてくれないからだと勝手に決めてしまうことがあります。助けてくれないかもしれないという気持ちがあれば、自分で解決しようと考えることができます。
安心や安全を求め過ぎた結果が悲劇を生むのです。「そんな面がある。」という程度に留めておけば、「そうでないこともあるだろう。」と考えることができます。この柔軟さが、互いを生かすことになります。
この判断の裏にはある程度の冷静さがあります。相手から冷たい人だと思われるかもしれませんが、この冷静さは決して冷たいものではありません。相手を生かすことにも自分を守ることにもなるからです。
信頼や親切さに縛られて、自分の行動が固定されてしまうと動きづらくなります。失敗ができず、思い切った行動ができなくなります。その時々の優先順位で変わることはあるはずです。縛られているとできなくなります。
この縛りがないと、期待した通りにならなくても、ある程度耐えることができます。ですから、たくましくなります。
たくましさを培うためには、ハングリーさが必要なのです。不安定さが必要なのです。これは、安心や安全な状態からは生まれてきません。
子どもたちは豊かさに埋もれ、安心と安全に囲まれています。これがたくましさを奪っているとしたら恐ろしくなります。どんなことでもし過ぎることは、よくありません。
自分自身の思い込みを疑ってみることから始めなければなりません。疑うことから、たくましさが生まれます。そして、相手を許容する柔軟性が生まれます。
自分の都合で、相手を固定化してみていることはないでしょうか。固定化して安心して、楽をしていることはないでしょうか。固定化して見ている自分自身の「思い込み」を疑って、そうではない面もあるかもしれないと疑ってみると、新たな発見をすることもできます。
子どもは無限の可能性をもっています。固定化することで、その可能性を奪っているとすれば、悲劇です。
「そんな人ではないと思っていた。」とと言えば、相手はかなり傷つきます。「誰でも、失敗することはあるから、その程度ならば許容範囲だ。」と言えば、安心できます。
すべて、自分次第です。固定してみている自分が相手の姿を作り出しているのです。まずは、自分の見方を疑ってみることから始まります。-
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