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  • from: 岐阜のすーさん

    2011年01月20日 06時09分52秒

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    自信をもって生きる

     当然の事ですが、子どもにとって母親の存在はとても大きいと思います。これは、教師の力の及ぶところではありません。
     それは、子どもが成長する過程で、一番影響を受け、いつも側にいて関わっている人物だからです。

     子どもは生まれた瞬間から五感を使って目の前の環境に適応していくために様々な情報を集めます。当然、情報の一つとして、母親の一挙手一投足を見ています。
    ・環境に適応した動きはどんな動きか具体的な姿として映っています。
    ・どのような会話をしているかを聞いています。
    ・どんな人との関わり方をしているか見ています。
    ・身の回りのものをどのように扱っているのかを見ています。
    ・どんなものがおいしいのか、まずいのかを味わわせてくれます。
    ・ふれ合いながら、愛情を感じています。

     これは、母親が「こうしなさい。」と言って躾たから身に付くというものではありません。
     いつも側にいて環境に適応しながら生きているモデルとしての母親を参考にして、環境に適応しようとします。これは生きていくためにどうしても必要なことなのです。

     子どもは環境に適応するために真似ができることを必死で見つけているのです。脳の発達は3歳までに80%程になるというのですから、この時期に一番近くにいて影響を受ける母親の生き方に似てくるのは当然と言えば、当然です。

     言葉一つとっても、日頃の母親の会話から学んでいます。
    優しい言葉を使って育てられれば、優しい言葉を使う子どもになっていきます。品格のある言葉を使って育てられれば、品格のある言葉を使う子どもになっていきます。罵声を浴びせられながら育てられれば、他人に罵声を浴びせることは当たり前の子どもとして育ちます。
     この時、言葉から受けるイメージが感情を動かします。ですから、言葉だけでなく、言葉を浴びせられたときのその感覚が一緒についてきます。だから厄介なのです。言葉と感情が対になっているということです。
     感情は、人を動かす原動力です。どんな感覚を身につけたのかがその後の子どもの生活に大きな影響を与えていきます。

     子どもができ、母親になると「子育てをしなければ、」と力んでしまいがちですが、実は意識して子育てをしていることの、その何十倍、いや何百倍とも思える無意識にしていることが子どもの成長に大きな影響を与えてことになります。

     つまり、意識してしようとしている子育ては、実際にしている子育てのほんのわずかだということです。でもほとんどの場合、それに気づいていません。

     このことを学校教育で考えてみると、担任の存在はとても大きいということがわかります。

     目の前にいて、学級の中で一番適応して生きているモデルとしての担任の影響を受けないはずはありません。
     だから、1年間一緒に生活していると担任に似てくるというのは、当然と言えば当然です。
     言ったことよりもしていることが子どもに影響を与えています。日頃の担任の一挙手一投足がそのまま子どもの生き方に影響を与えているのです。

     このように子どもは、自我が目覚める前までに身近にいてその社会に一番適応している人がモデルにしています。そして、そのモデルが子どもの成長に大きな影響を与えているということになります。

     このことを考えると、子どもと関わる私たちのあり方がとても重要になるということです。

     今の自分に自信をもっていれば、それがそのまま子どもの生き方になります。今の自分に自信がなければ、それがそのまま子どもの生き方になっていきます。

     子どもに影響を及ぼす力が大きい私たちですから、まず、自分自身の生き方に自信をもって生きている自分を子どもに見せることが一番大切だと思います。

     私ならできて当たり前だ。
     どんな困難なことがあっても乗り越えられるはずだ。

     こんな思いで毎日を過ごしたいと思います。これは、今の環境とは全く無関係です。その環境に立ち向かう自分の生き方そのものです。

     人に責任に転嫁したり、環境に原因を作ったり、世の中のせいにしたりして、現実を受け入れないでいる自分だとしたら、それは子どもの生き方にそのまま映っていきます。現実を受け入れ逞しく生きる自分ならば、そのたくましさが子どもの生き方にそのまま映っていきます。どのように生きているかは自分次第です。

     子どもには柔軟性があります。その柔軟性が十分発揮できるように私たち一人一人が今の世の中で柔軟に、逞しく生きている姿を是非見せつけてやりたいものです。

     変化する時代を逞しく生き抜く子どもたちに育てるためには、まず私たち自身の生き方に自信と誇りをもって生きていきたいものです。 

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