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from: 岐阜のすーさん
2011/03/05 06:02:43
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先を読む
私たちの仕事は、子どもの将来を見据えての仕事になります。
たとえば、激しい時代の変化に対応する逞しく生きる人をイメージしたとします。そのためには、どんな能力を身につけなければならないとか、どんな見方や考え方をしなければならないかとか、いろいろ考えます。
そして、それを目の前の子どもと比べたときに、現実と理想のずれを感じます。
ここで、私たちは、足りないものを埋めようとすることが多いのではないでしょうか。
そして、
・能力がないから、能力を付けさせよう
・行動ができないから、行動を身につけさせよう
・このことに気づいていないから、気づかせよう。
と考えて指導に当たることが多いと思います。
これは、内にないから、外から入れるという考えになります。するとどうしても教師が一方的に教授する形になることが多くなります。
しかし、ここで考えたいことは、子ども一人一人が本来もっている資質です。
幼い子どもたちには、経験が少ないことは確かです。だからといって能力がないとは言い切れません。
本来もっているけれど、それがまだ開花していないだけなのかもしれません。経験が少ないだけで、可能性を秘めているかもしれません。
つまり、内にはないと考えるのではなく、内にはもともとあるはずだと考えることができるのです。
子ども一人一人がもっている資質は人によって異なります。違う子どもの実態を一括に扱うことはできません。本当ならば、子ども一人一人の資質に合わせて指導しなければならないものです。
つまり、この子にとって、能力や行動を身につけさせるために現在もっている役立つリソース(素材)は何だろうと考えるのです。そして、そのリソースをうまく生かしながら能力に結びつけていくことを考えることになります。
これが、先を読むことになります。
その子の将来像(能力や行動を身につけた姿)を目標にして、今もっている役立つリソースを元に今後必要となるリソースと合わせて、能力や行動が身に付くまでの歩みを組み立てることができます。
・とにかく夢中になって取り組むことができる
・真面目で言われたことは最後までやりぬく。
・依存心が強く、言われたことは素直にする。
・好奇心が強く、何事にも挑戦しようとする。
何が役立つリソースになるのか、それを探ります。そして、どんなリソースを加えたらよいのかを考えます。
・新しい視点をもつこと
・時間を十分かけること
・仲間の応援を加えること
・自信がもてる言葉かけをすること
・新たな教材に立ち向かわせること
様々なリソースが教師側にあれば、これらをうまく組み立てて、能力に結びつけていくことができます。
子どもに「こんなあなただから、必ずできるようになるはずだ。」と言えるのは、教師側にこの読みがあるからです。
「何が何でも勉強しなさい。勉強しないのは、あなたのせいだ。」などと子どもの責任にするのは、教師側に十分な読みがないためだと言えます。
どの子に対しても、「今のあなたにこれを加えれば、必ず治る」と処方箋を用意している名医と同様に、教師にも「今のあなたにこれを加えれば、必ず力が身に付く。」と言えるリソースを用意しているのが、名教師だと思います。
私たちの日々の努力は、そのためのものです。
基礎基本の徹底と言われますが、決して子どもに教授することではありません。子どものよさや可能性を教師がつかみ、それを生かしながら、子どもの力になるように組み立てる教師の力量が求められています。
名教師になるためには、まず子どもが今もっているリソース(素材)をきちんとつかむ教師でなければなりません。
年度末の今、「本当にこの子のよさは何だろう。」、「次の学年でも生きて働く力となっていくこの子のもっているリソース(素材)は何だろう。」と問いかけてみたいと思います。
そして、通知表の中に、それを落とさず、子どもや保護者に所見等で伝える教師でいたいと思います。-
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