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  • from: 岐阜のすーさん

    2011年07月01日 05時57分03秒

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    自動的反応

     私たちが子育てをするとき、気づかずにしていることがいかに多いか知るとびっくりします。
     子どもに声をかけるその時の言葉1つとっても大きく異なります。
    子どもが出かける時、「いってらっしゃい。」という言葉を使います。
     この後に続けて、いろいろな言葉が発せられます。
    ・「車に気を付けてね。」
    ・「今日も一日頑張ってね。」
    ・「忘れ物はない?」
    ・「早く帰ってきてね。」
    ・「冷蔵庫におやつを入れておくから、帰ってきたら食べてね。」
    ・「○○時までに、必ず帰って来てね。」
    ・「今日は、遅くなるから、一人で留守番してね。」

     いろいろ言葉が変わるというよりも、同じ言葉を使っていることの方が多いのではないでしょうか。それは、子どもが出かける時に気になる焦点が決まっているからです。

     靴を脱いだ時、いつも靴の状態はどんな状態になっているのでしょう。靴を揃えて上がる癖がついていれば、常に靴が揃う状態になっています。
     物の置き場所が決めてある人は、物の置き場所以外に物があると気になります。
     時間に厳しい人は、約束の時間を守ろうと努力しますし、遅れないように準備をしたり、確認をしたりします。万が一遅れるようなことがあれば、連絡を入れます。

     多くの場合、自分のしていることを他人にも求めます。

     これは、自分に合っている方が過ごしやすいし、合っていないと違和感を感じるからです。
     でも、それは意識的というよりもむしろ無意識的にしてしまいます。

     例えば、子どもを叱る時、自分の中の大切にしたいことに対して自動的に反応していることが多いと思います。

     遊びに行く前に勉強することが大事だと思っていると、遊びに行こうとする態度を示した時に「勉強は、済んだの?」と声をかけたくなります。1回だけでなく、遊びに行く姿を見るたびに声をかけます。

     着替えた物の始末の仕方について、必ず置き場所が決めてあるのにそれを無視する態度を示した時に「ここに置きなさい。」と声をかけたくなります。

     つまり、気になることに焦点が当たり、子どもの姿に自動的に反応してしまいます。

     この反応も、神経質な方ならば、完璧にできないと許さない姿勢で臨みます。でも、のんびりした方ならば、それほど厳しい態度は取らないと思います。
     子どもは、その姿勢に反応します。

     重要度が高ければ、高いほど、子どもの反応が気になります。
     
     全員揃って授業を始めたいと考えていれば、席につかない子が気になります。
     授業を進めることに焦点が当たっていれば、授業を進めやすい状況であれば、気にならずに始めます。
     授業を始める前に学習用具が揃っているか、気になれる人は、揃えていない子どもが気になります。

     すべて自動的に反応します。

     そして、その気になるとろこに焦点が当たっていなければ、反応しないこともわかります。

     この気になるということは、自分の感情が動いています。そこには必ず、何らかの価値判断があります。

     この感情に支配されて私たちは動いていると言っても過言ではありません。感情に操られているのが私たちです。

     自動的に反応している方が楽と言えば楽です。しかし、これは、過去に作られた自分であって、その価値観が新しいことを始める時の邪魔になることもあります。悩んだり、苦しんだりするのは、そのためです。

     今まで築き上げたことがすべてだめなわけはありません。今まで生きてきたのは、この自動的な反応があったからですから。

     でも、できる限り悩んだり、苦しんだりせずに毎日を過ごしたいものです。

     そのためには、うまく新しいものと取り入れる柔軟性が必要になります。混乱して悩んだり、苦しんだりするのは、もったいないと思います。

     見方を変えたり、ちょっと別の角度から見つめたりすることで、柔軟性を増すことができます。

     これは、価値観ではありません。ちょっと視野を広くすることになります。

     指導が不十分だとか、徹底できない自分がある等と自分の力量が気になることがあると思います。それで、悩んだり、苦しんだりする人がかなり多いのです。自動的に反応している自分がそこにいます。

     その自分を脇に置いて、もう一度自分を見つめ直してみるのです。

     これは、自動的に反応している自分を眺めることになります。

     冷静に自分を見つめることになります。

    ・本当に悩んだり、苦しんだりしなければならないことなのだろうか。
    ・やり方を知るだけではないだろうか。

     身につけるためには、繰り返しが必要なことをすでに知っている私たちです。

    ・何故焦っているのだろうか。

     こだわっている自分が見えてきます。


    ・そのことをすることで何かプラスになることはないのだろうか。
    ・今の自分は、周りの環境にどんな影響を及ぼしているのだろうか。
    ・新しいことをすることは、自分にとってどんな意味があるのだろう。

    などと考えを巡らします。

     もうすでに、これは自動的な反応ではありません。

     この営みをしているあなたは、新たな歩みを創り出しているあなたです。

     悩みや苦しみを乗り越えた新たなあなたがここにいます。

     悩んだり苦しんだりするのではなく、何かを学ぶ機会が目の前にあると思えたら、もっと楽に生きることができます。これは、自動的な反応から切り離して自分を見ていることになります。

     1学期も残りわずかとなりました。7月に入った今、自動的な反応をしている自分をちょっと脇に置いて、自分を見つめ直してみてはいかがでしょう。

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