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from: 岐阜のすーさん
2012年03月12日 03時55分08秒
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考えをもつ
考えをもつということをよく言いますが、どうもその理解については、人によってかなり違いがあるように思います。
ある課題についての自分の考えをもつということは、その課題について正解の考えを作り上げることなのでしょうか?
算数の授業に於いて、課題追求するためのきっかけがつかめれば、課題追求ができます。
例えば、「○○かもしれないな。」「〜すれば、きっとできるかもしれないな。」というものです。
交流することによって、それでよかったと考えたり、それとも不足があったことに気づいたりすることが子どもの学習の成果になります。
事例
3人が遊んでいます。4人の子どもが来ました。全部で何人になるでしょう。
この時、3+4=7が正解となります。
それでは、次の子どもたちは、考えをもてた子でしょうか。それとも考えをもてていない子だと考えるのでしょうか。
3しか書けない子
3+しか書けない子
3+4しか書けない子
どの子も3+4=7と書けるようにするのが本時の出口だとすれば、
・3しか書けない子がどのように3+4=7になるのか、その子なりにその過程を追求していくことが学習になります。
・3+しかかけない子がどのように3+4=7になるのか、その子なりにその過程を追求していくことが学習になります。
・3+4しかかけない子がどのように3+4=7になるのか、その子なりにその過程を追求していくことが学習になります。
そのためには、3しかかけない子も、3+しか書けない子も、3+4しかかけない子も自信をもって、交流に臨むことが対等な関係になります。
「3しかかけないからだめだ。」と思っている子は、不十分だと思っているから自分を人と対等だと考えていませんから、積極的に交流に参加することは臨みにくいと思います。
ここが指導のポイントです。どの子もやる気をもって参加できるようにするための言葉かけが命です。
「みんなが教えてくれるから頑張ろう。」と言葉かけをしたとします。
※みんなより劣っている自分を自覚することになります。
教師自ら差別をしていることに気づかないでいることがあります。
では、「わからなかったら、分からないと言って質問すればいいから、頑張ろう。」という言葉かけはどうでしょう。
※これは、内容を判断せず、子どもの気持ちを代弁した言葉を使って、交流につなげる言葉かけになります。しかし、わからないという前提がある子どもが積極的に参加しようと思うでしょうか?
かなりの勇気が必要となります。必ず助けてくれる仲間がいるという安心感があれば、参加しようと頑張ることができます。
(この前提として、安心して発言できる環境作りが重要になります。不安があっては話せません。)
それでは、3と書いた子どもが自信をもって、授業に参加するための言葉かけはないのでしょうか。
実は、そのヒントが教科の本質の中にあります。ここが教師の教材研究の深さになります。算数の内容を深く理解し、それを整理し、子どもの思考の順序性に合わせることができると自信をもって授業に参加できる言葉かけが見つかるのです。
つまり、算数の内容でこの「3しか書けない」姿を価値づけることができるのです。
この「3しか書けない」子どもに対して、教師が、「3という数字が使える」という判断をしたならば、どうでしょう。
3しか書けない子どもに対して、「3が使えると考えたんだね。それは素晴らしいことだよ。」とその子の頑張りを承認し、素晴らしいことだと位置づけることができます。これならば、交流に参加する価値があると、子どもは判断するでしょう。
子ども自身が3を使い、自分が気づいていなかったことに気づくことで、学習意欲も増してきます。
(できないから教えてあげよう。できないから教えてもらおう。などという感覚とは違います。
自分の考える道筋を作り出していく過程が見えてくると学習が楽しくなります。つまり発見の喜びがあります。)
ひょっとすると、できない子どもを育てているのは、私たち教師かもしれません。
どの子も生かせる授業にすれば、できないと考える子どもはいなくなります。その代わりにできるようになるはずだと考える子どもになります。
子どもがもっている考えを生かせるように算数の教材研究をし、適切な言葉かけを見つけたいと思います。-
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