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from: 岐阜のすーさん
2012年12月03日 04時04分36秒
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視野を広げて
子どもならば、取り損ねたボールを追いかけて、公園から道路に飛び出す事があります。ボールを必死になって追いかける子どもの姿を一度や二度見かけたことがあるのではないでしょうか。
ボールを追いかける子どもの事例は、ただ、ボールを追いかける事例ではありません。私たちの身の回りの事すべての物事に対して同じようにとらえることができます。
目の前の子どもの事だけしか見えないで子育てをしている人もそうです。また、自分の学級しか見えないで子育てをしている教員も同じです。
どれも、必死になって、目の前の事柄に対応していて、周りの状況が入らなかったり、将来を見通して長い目で見られなかったりします。
まるで、目の前のボールを必死に追いかけている子どものように見えます。
そして、これが、他との関わりのまずさや見通しの甘さとなって現れます。
そのため、トラブルが多く発生することになります。
決してトラブルを起こそうと思っている訳ではありません。必死で生きているのですが、見えないために起きることですから、仕方がありません。
このような状態になるのは、視野の狭さが原因のように思います。
では、視野の狭さは、なぜ生まれてくるのでしょう?
私たちは、刺激に対して反応して生きています。
目の前に起きることに反応しているのですから、誰でもこの状況になるはずですが、すべての人がそのようになっていません。
違いが生まれるのは、どこに意識のレベルを置いているかによって異なります。
3つのレベルで考えることができます。
○現場レベル(ミクロレベル)
○現場を含む組織内のレベル(マクロレベル)
○組織を越えたもっと大きなレベル(メタレベル)
です。
目指す方向で考えると、
ミクロレベルは、目標になります。
そして、マクロレベルは理念になります。
そして、メタレベルは、ビジョンになります。
同じ取り組みであっても、どこに焦点を当てているかによって見える世界が異なってきます。
学校で考えると、メタレベルは、学校の教育目標になります。マクロレベルは、校長の理念になります。そして、ミクロレベルは、学級目標や活動目標等になります。
家庭教育でも同じです。そして、地域の教育力を考える場合でも同じです。
現場レベルで物事を考えているとトラブルが多くなるのは、人それぞれ異なる考え方をして、物事に対応しているためです。
もう少し広い視野に立って、その組織の中で共通の思い(つまり理念)で動くとすれば、トラブルは少なくなります。
もっと広い視野に立って、物事を考えていれば(ビジョンで考えていれば)もっとトラブルが少なくなります。
例えば、両親の考え方が異なっていると間に入る子どもが大変迷惑を被ります。両親がよく話し合って、同じ理念で子育てをすれば、トラブルは少なくなります。子育てのビジョンが明確になっていれば、もっとトラブルが少なくなります。
また、学級目標の実現が大事だとの思いだけで学級づくりをすると、次年度担任が替わったときに子どもが戸惑います。学校の教育目標の具現を目指す思いでいれば、自分の学級の事だけでなく、将来を見通して、目の前の子どもに対応することになり、担任が替わっても困らないような対応をして経営をすることができます。
このようにどの立場に立つかは、自分次第です。
これは、立ち位置を変えるだけです。現場にどっぷりとつかっていると、なかなか見ることができず、刺激に反応してしまいます。
ちょっと今の立ち位置から離れて、見つめ直すことが必要となります。
そして、自分に問いかけるのです。
何のために今の対応をしているのだろう?
もし、今の対応を続けると、子どもはどんな姿になるのだろう。
なぜ、今の対応をしなければならないのだろう。私は、何を目指しているのだろう。
などと自問自答します。
時間と共に流れている私たちの生活を少し、その場から離れて見ることで、見える世界が変わってきます。
誰もが必死で生きています。目の前の事柄に逃げることなく、必死で生きようとしています。
ちょっと離れて、冷静に自分を見つめることができたら、
「よく頑張っているね。」
「よく耐えているね。」
「自分らしく精一杯取り組んでいるね。」
「嘘をつくことなく、誠実に生きているね。」
などと自分を承認することができるはずです。
そして、もっと自分を愛することができるはずです。
人と比較することなく、ただ、精一杯生きている自分がそこにいます。
よさと可能性が見えてきます。
これしか自分を生かす道はなかったんです。
これからも同じようにして生きていく私でしょうか。それともちょっと新しい道を探そうとする自分でしょうか。
その選択は、自分次第です。
誰もが幸せになりたいと思っています。だから、自分で選択しているのです。他人が決めることは一つもありません。
最善を尽くして今の自分の生き方を決めているのです。
視野を広くして、自分をじっくりと見つめて見たいものです。-
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