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from: lapisさん
2010年08月04日 18時14分44秒
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8月の庭仕事
日本は猛暑の真っ最中で、ガーデニングなんてやってられないわ、という気分かもしれませんね。イギリスは7月に2週間ほど夏日があっただけで、その後はまあ普通
日本は猛暑の真っ最中で、ガーデニングなんてやってられないわ、
という気分かもしれませんね。
イギリスは7月に2週間ほど夏日があっただけで、
その後はまあ普通のイギリスの夏が続いています。
昨年7月は、1888年以来最も雨の多い7月だったらしいですが、
今年は今までのところ1953年以来のドライサマーなんだそうですよ。
暑い日が続いても、水遣りや花がら摘み、野菜の収穫など
やらなければならない庭仕事はたくさんありますよね。
ホリデーに出かけても、残してきた庭や花が気になるのが
ガーデナーの宿命です。
そのあたり、チャペック先生はまことにうまく園芸家の心境を描いています。
(『園芸家12カ月』の中の「8月の園芸家」)
少し涼しい朝の庭で、冷たいPimm's でも飲みながら、
How to ものではない植物関係の本を紐解いてみるのもいいかもしれませんね。
☆天候不順とは言え、突然真夏日がやって来ることもあり得る国ですから、
先月に引き続き水遣りの工夫は必要だと思います。
◎特に毎日の水遣りが必要なもの
・ハンギングバスケット・ポット・コンテナー植えのプランツ、
・植えたばかりのプランツ(6月に移植したばかりの1年草も)
・ダリアやヒューシャなど
・レタスやほうれん草などの葉物野菜、トマトやマロウなど、
・サヤがふくらみ始めたマメ類
◎それ以外は、毎日だらだらと水をやるのではなく、
週のうち2-3回たっぷりやる方が効果的で、
植物に日照りに対する抵抗力もできる
◎ホリデーに出かける予定の方は前もって、
水遣りについて考えておきましょう。
(お隣に頼む、鉢植えやハンギングはまとめて日陰に移しておく、
自動水遣りタイマーなどを設置するetc.)
☆bedding plants の花がら摘み・水遣り・施肥を定期的にして、
花期が秋まで続くようにする
☆種を取る場合は、晴れた日を選んで種取りをする
(取った種は紙袋に入れて乾燥したところに吊るして数日乾かした後、
ごみなどを取り除いてからラベルをつけ、密封容器に入れて、
冷蔵庫や涼しい場所に保管する。あるいはすぐに蒔く)
◎キンセンカ、ニゲラ、カリフォルニアポピー、ナスタチウム、
ヒメコスモスなどは、簡単に種まきで同じものが出てくるのでトライしよう
(今の時期に蒔いておくと、来年花が早く咲きます)
◎ラベンダーやサントリーナのトリミングをする
☆雑草抜きを定期的にして、同時に害虫もチェックする
☆先月種まきしたウォールフラワーのピンチングをする
(早くしておくほど、移植する時までにたくさん脇芽が出て
よく茂った株になる)
☆ランブリングローズなどの花が終わったら、剪定をする
3本に付き1本を根元から切ってやると、新芽が出やすくなる
残りは弱剪定しておく
☆引き続き、softwood と semi-ripeのcutting(挿し木)をする
多年草ウォールフラワー、ペンステモン、バーバスカム、
Lamium maculatum、diascia(ディアスシア)、pinks(ナデシコ類)、
パラゴニウム、Osteospermum、コリウス、バーベナ、クレマティス、
シュラブ類(ブデリア、アジサイ、コーナス、ヒューシャ、ヒービー、
ポテンティラ、ウェイジェラ、など))
*pinks(ナデシコ科)の今年最後の挿し芽の時期なので、
忘れないように
☆引き続きスィトピーの花を摘む
(種を付けると、途端に花を咲かせるのを止めるので、
花が咲いたら次々切り取って切花にする)
☆花の終わったユリは、来年の花のために花茎の下で切って、
海草液肥などを与える
葉っぱは切らないようにする
☆秋に植える球根の注文を始める
(そろそろカタログが届き始めています。
まだなら、早めにカタログの注文をするのをお忘れなく!
球根だけではなく種のカタログも!)
☆オータムクロッカス、コルチカム、ネリネ、耐寒性シクラメンなどの
植え付け
☆水仙の植え付けは、今月末までにするとベスト
(水仙の根は晩夏に伸び始めるので、
その時期に植えると水分や栄養分をよく吸収するため)
☆秋の嵐に備えて、クライマーやシュラブなどの支柱の点検をしておく
背の高くなるダリアなどにも支柱を立てる
☆クライマーのlayer をしてみよう
長いクライマーの茎の地面に着く箇所に少し傷を付けてペグで止め、
土をかぶせておくだけ。
来年3月に、切り取ってポットに植える
◎アイビー、ジャスミン、ハニーサクル、藤、バージニアクリーパーなど
簡単にできる
☆クライマーの花が終わったものは、茎の1/3のところで剪定する
*ただし、クレマティスについては種類別の剪定法に従う
☆引き続き、ウィステリア(藤)の夏剪定をする
見事な花を咲かせるためには、年2回の剪定が必要
(7月に25cm、冬に5cmほど)
*新しく植えたものは剪定しない
☆引き続いてダリアに肥料を与え,水を切らさないようにする
今月初めからは、high- potash (カリ分の多い)肥料を与える
ようにする
(花色を良くし、丈夫な茎を育て、球根を太らせる)
*ただし、日本では8月には施肥をしない
☆先月に引き続き、hedge(垣根)の刈り込みやトピアリーの剪定
遅くても9月初めまでには済ませること!
*時期が遅れるとコニファーなど枯れ込むことがあるので注意
*電動機具(electric trimmer)を使う時は、
ゴーグルや手袋などの装備を忘れずに!
hedgeのすぐ傍にボーダープランツを植えないようにする
(そこだけハゲになってしまう)
下に行くほど少し広がる感じで刈り込むと、
根元までよく日が当たる
☆芝刈りと施肥
4月〜10月までは週1回の芝刈り
日照りが続く時は短く刈り過ぎないようにすること!
施肥は3〜4週に1回程度
☆キッチンガーデン
◎果樹や野菜の水遣りを欠かさないように!
◎リンゴやナシの夏剪定をする(8月上旬までに終える)
今年伸びた新枝のみを切ること
(元枝の周りの葉は残して、伸びた新枝の葉下から3枚上の所で切る)
◎プラムに実が付きすぎている時は、
枝が折れるのを防ぐために間引きをする
◎チェリーやプラムの収穫後、9月末まで剪定を続ける
(silver leaf diseaseを防ぐために必要!)
◎早生のリンゴ('Discovery'など)の収穫を始める
◎果樹にwasp trap を吊るす
◎収穫の終わったラズベリーは、根元から切り取る
◎ブラックカラントの古い枝の4分の1くらいを
根元から剪定する
◎グーズベリーのサイドシュートを剪定する
(根元から葉っぱ5枚分の所で剪定)
◎果実や野菜の収穫は適期に!
・たまねぎの葉っぱが枯れたら収穫する
・豆類は数日毎に収穫する
・雨が続くようなら、second early potato の収穫をする
(ナメクジの被害を防ぐため)
◎トマトが適切な高さに到達したら、
花房の上の葉を2-3枚残してから摘み取る
(イギリス式のやり方は、3〜4段目の房の上で切る)
追肥を与える(週に1度potash カリ分の多い肥料を与える)
◎ハーブを収穫し、冬のために冷凍保存やドライにする
◎ストロベリーの古い葉っぱを刈り取って、不要なランナーも
切る
敷き藁やマルチを取り除いて、肥料を与える
◎株を更新する時は、ストロベリーのランナーから新苗を作る
(準備しておいた場所に移植またはポット上げ)
◎引き続きサラダ用のレタスやラデッシュなどの種まきをする
◎今、種まきするもの
Chinese cabbage、 spring cabbage 、turnip 、radicchio、
コールラビ、ミズナ、ミブナ、パクチョイ、ターツァイ、
ほうれんそう、コリアンダー、スプリングオニオン、チコリー、エンダイブなど
◎収穫した後の空いている場所にグリーンマニュア(緑肥)の種を蒔く
(雑草の生えるのも防ぐことができる)
green manure mix、winter tares、redclover、mustard、
Italian ryegrassなど
◎秋植えのオニオンセットやガーリックの注文をする
(9〜10月に植えつける)
◎クリスマス用のポテトの植え付け
(適する品種のタネイモはメールオーダーで購入できる)
☆病害虫に注意!
◎乾燥が続くとウドンコ病が発生し易くなるので、
水遣りを欠かさないようにする
◎フリースを掛けてキャロットフライを防ぐ
(キャロット、パースニップ、パセリ、セロリーなど)
http://www.self-sufficient.co.uk/Carrot-Fly.htm
◎オーガニックの殺虫剤(natural fatty acids)を使用する時は、
薬剤が直接害虫にかかるようにする
オーガニックと言えども、益虫にも害があるので、
ハチやホーバーフライがいないのをよく確かめてスプレーする
☆池の管理
◎水遣りの時に、忘れずに池の水をチェックして、
水位が下がっているようなら水を足す
◎水温が上昇する時期なので、スイレンやホテイアオイなどで
魚たちに日陰を作ってやる
日陰を作ることで、algaeの増えるのを抑えることもできる
◎気温の上昇につれて、水中の酸素の量が少なくなって、
魚が水面でパクパクし始めるので、ホースで水を補給するなどしてやる
対策としては、小さな池の場合、噴水の設置や水が循環して
流れ込むような装置をつけて、水が動くようにするのもよい
◎魚の数、水生植物や水辺の植物などのバランスがとれているかどうか、
常にチェックする
◎blanketweedやduckweedを取り除く(暑い時は週に1回)
太陽光線の強くなるこの時期は、急激に増えるので注意する
◎花が終わったスイレンや、傷んだ葉などを取り除く
枯れたプランツが水中に落ちないように、気をつけて取る
◎スイレンのうちで、特に黄色い花の咲くものには注意をする
花茎や葉が黒くなり始めた時は、
lily crown rotという深刻な病気にかかっていることがあるので、
すぐに引き上げて焼き捨て、ポットも消毒する
◎温暖化と共に、年々蚊の発生が多くなっているので、
植物だけを植えている池やbog gardenなどは、蚊の発生を防ぐ工夫をする
☆Wildlife
◎鳥やカエルやハチ、テントウムシなどいろんな生物が
庭や菜園に来てくれるように、
餌や巣の工夫をしてみましょう。
夏休みは子供たちと一緒にトライできるいい機会ですよ♪
◎ハチの数が異常に減ってしまったイギリスです。
どんなプランツがハチに喜ばれるかを考慮に入れて、
植えるプランツを考えるのも大切なことだと思います。
◎バードテーブルやバードバスをいつも清潔に保つ
◎バードバスや水飲み場の水を毎日取り替える
◎鳥の餌は冬場だけと思っている方もいるでしょうが、
夏場もWrenのように子育てを続けている鳥もいますので、
餌の補給をお忘れなく!
*追加を書き込むことがあるので、時々見直してくださいね
(これはイギリス基準に書いていますので、
日本とは少し違ったところもあります。
内容について質問のある場合はどうぞお尋ね下さい)