加速度は見かけだけ
電車の発進など加速系（とおぼしきもの）は重力場と同じ光景であるので本当の加速系（空間に対する加速系）は確認できないことになりました。図をご覧下さい。地面に対する加速度系である電車の発進なども重力場の光景と重なります。全ての物が同一の相対加速度を得るのです。そのため全ての加速度が本物かどうかの見分けが付きません。つまり「見かけの加速度」＝相対加速度であるのです。重力場は全ての系を「相対的」という塗料で塗りつぶしたのです。こうして相対論は誕生したのです。

加速中のロケットは真空の重力場と同じ
全ての物が同時に落下し同時に（床や地面に）着地します。
このためロケットは加速中なのか地上に据えてあるのかわかりません。こうなるとどれが加速中なのか、そうでないかが決まりません。このため「加速系の絶対性はなくなり、相対的存在である」と言う説明が正しくなります。これが一般相対論なのです。

加速のつもり
自分が加速したつもりでも何に対して加速したのかをハッキリさせる必要があります。図をご覧下さい。ロケットがブラックホ－ル（重力の源）に捕まり、必死に逃げようとしています。エンジン全開でやっとのことで距離を保っています。この時ロケットの中は真空ですが、中の太郎さんは床から力を受け、室内のリンゴも加速度をもって落下します。又室外のリンゴも後方に飛び去りますので、太郎さんはてっきり「このロケットは空間の中を加速中である」と思います。ところがこの様子は地球などの天然の重力場で見ることが出来ます。そうなるとこのロケットは果たして本当に加速したことになるのだろうかという疑問が出るのです。実際遠く離れた月とか土星に対しては止まったままかも知れないのです。２つのリンゴはブラックホ－ルに引き寄せられただけです。ただ室外の飛んでいったリンゴに対しては加速度運動をしていたことは明らかです。このリンゴに対する加速度を「相対加速度」と言います。一般相対論は全ての加速度は相対加速度であるという仮定により建設されていきました。そうして偉大な成果をもたらしたのです。

物理オリンピック金
この状況が続くようにいのります　相対論が後押しします
地球上、じっとしてても加速中
貴方の体は漬物石みたいに地面を押さえつけています。貴方は地面から力を受けています。だから加速中です。
地球上、加速してても停止中
今ロケットが点火され、地面から離れましたが１ｍのところでエンジンをふかしながら止まっています。ロケットの中では物が落ちるので加速中なのです。
このことから重力場が存在するかぎり「加速度系」は何か他の物にすがりつかないとその名称をもらえなくなりました。

相対的ということの現れ
「そちらから来れないというのならこちらから行ってやろうか」などという時です。出会う場所は問題ではなくお互いに近くなることが必要なのです。木から落ちるリンゴもサルも「地球が自分に体当たりをしてきた」と思うのです。決してじぶんから地球に体当たりを喰らわしたなどとは思わないのです。地球も同じで「リンゴやサルがかってにぶつかってきた」と思います。双方とも「動いたのはじぶんではなく、相手である」という弁明が共通です。同じ光景を目にするのです。

重力場と加速系の共通点
真空の重力場にて綿毛堕つ　あたかも石の落つるがごとく
真空の重力場と加速系の共通点は共に「全ての物体が同じ加速度を与えられる」と言うことです。このため加速系と思われていたのが重力現象かもしれないので加速系は条件つきで確認するという申し合わせになりました。それは「ある物が加速度運動しているということは他の物と照らし合わせてのみ確認できる」というものです。

タンポポの綿毛も石のごとく
昨日の敵は今日の友です。昨日の敵は重力です。特殊相対論を発表したアインシュタイン博士は、この理論では重力の説明が出来ないことを知っていました。そして、この理論ではまた、相互に加速度系にある物体達の相対性が説明できなかったのです。ところが、重力現象を深く観察してこの問題は一挙に解決しました。邪魔者は空気だったのです。地上で空気をポンプで吸い出して真空の部屋を作り、その中で林檎とタンポポの綿毛を同時に落下させると双方ともに同時に着地します。タンポポの綿毛もストンと落ちるのです。これをみて博士は「これは宇宙空間内のロケットの発進時（加速時）と同じだ」と気が付いたのです。とうとう「重力場が存在する限りどれが加速系かが決まらない」という結論に到達したのです。ロケットの発進も「見えない重力場での出来事」かもしれないのです。重力場の存在こそが加速度の相対性を説明できるのです。こうして重力場は相対論の成立の唯一の味方になったのです。重力場がなかったら相対論はできなかったのです。

デカルトの言葉は
「我思う、ゆえに我あり」です。自分単独で存在を確認できるというのです。しかし、相対論では存在ではなく「運動」を議論します。
運動は存在のようには扱えません。自分単独では運動しているかいないかは決まらないのです。「自分の運動は他の物を同じ画面に入れないと確認できない」のです。他者にたいして近づいているとか離れているとかが確認できます。常に他者の協力が必要なのです。

相対的という言葉に使われ方
単独では意味のないものに使われます。例えば男と女、プラスとマイナス、磁石のＮとＳなどです。抱き合わせではじめて概念が意味を成すものです。この世に男だけだとするとこの「男」という言葉が意味を失います。相対論では「物体の運動が単独では決められない」という主張です。全ての運動はなにかほかの物の存在を軸足にして確認できると言うものです。

かぐや姫はスパイだったのか
竹取物語のかぐや姫は何をしに来たのでしょうか。古代の日本人は想像力が逞しかったのですね。もし本当なら宇宙人が地球の重力場を観測するためではないかと思われます。赤ん坊のときから成人になるまで地球の重力が成長にどんな影響を与えるのか人体実験をしたのではないかと思われます。月の輝く夜、果たしてかぐや姫の任務はなんであったのかと思い巡らすのもストレス解放になるのではと、ふと考えがよぎりました。