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from: kanariさん
2007/08/18 12:40:16
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イラストレーター
デユーラーについて、ほんの少し考える(その8) かなり えずき
この作品はおそらく未完に終わったタブローの為の習作か下絵だと思われる。
ここにも聖母子のまわりにたくさんの動物が描かれている。
インクによる、デューラーにしてはあっさりめの線と 水彩の控えめな着彩が、この画家の創作の秘密や普段着の魅力をかいま見せてくれる。
デユーラーは版画家としてまず全ヨーロッパにその名をとどろかせたが、出世作「ヨハネ黙示録」は誰から依頼されたのでもなく自分の意志で出版している。
彼は大作の油彩画ももちろん描いているが、長い制作時間や、きまぐれな依頼主との画料の交渉の押し問答などから解放される手段としても版画による大量生産に可能性を見いだし、自ら積極的に制作、販売をてがけた。ヨーロッパ各都市の代理人と契約し、市やカーニバルで妻や老母が売店で売りさばいたと言う。
今の感覚で言えば画家である以前に人気イラストレーターであった。しかもその先駆者であったと言う事だ。
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