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from: kanariさん
2007/09/18 12:51:42
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メッセージ
ひとまず最終回デユーラーについて、ほんの少し考える(その10)かなりえずきシュタイナー教育では人間の気質を胆汁質、多血質、粘液質、憂鬱質の4つに分けて
ひとまず最終回
デユーラーについて、ほんの少し考える(その10) かなり えずき
シュタイナー教育では人間の気質を胆汁質、多血質、粘液質、憂鬱質の4つに
分けて考えるが、http://higuchi08.exblog.jp/i11
この考え方は中世以前からの西洋の価値観の中にすでにあったようだ。
デユーラーは晩年の代表作「四人の使徒」でこの4つの気質を描き分けているが版画作品の到達点ともいえる「騎士と死と悪魔」「書斎の聖ヒエロニムス」「メレンコリア1」の登場人物にも典型的な性格の違いが見て取れる。
多血、粘液、憂鬱の3つである。なぜ3つしかないのかはわからない。
「メレンコリア2」の構想もあったのかも知れない。
3つの作品に共通してあらわれるのは死を意味する砂時計と忠実さを表す犬である。
死と悪魔を恐れず毅然として馬にまたがり前に向かっている騎士は信仰の力を
示している。
穏やかな光の中で書物に読みふけるヒエロニムスは理想的な瞑想の世界にいる。
メレンコリアの天使はもっと冷たい光の中で明らかに悩み、ため息をついている。
あんなに測定することが大好きなデユーラーがコンパスで計りきれない何か、目に見える物しか信用出来ない芸術家が行き詰まっている憂鬱。
この作品が最愛の母の死後のまさに憂鬱な次期に制作されていることも重要だろう。http://art.pro.tok2.com/D/Durer/Durer.htm
1525年6月デユーラーは世界が水没する悪夢にうなされ、克明に記録している。 そして1528年4月6日に急死している。
中世が終わり、疫病と略奪の時代、終末感色濃い中、宗教が混乱を極め、動揺した人々に版画という新しいメディアを通じて新たな明確なビジョンを示した画家。
デユーラーの作品群は多くの謎を含んだまま、今なお課題に満ちた今日を生きる我々に、鋭いメッセージの矢を放ち続けている。
主な参考文献 巨匠の世界 デユーラー(フランシス・ラッセル)
タイム・ライフ社
デユーラー版画展 図録 西武美術館 1980
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from: jun_zoさん
2007/09/19 23:30:36
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「Re:メッセージ」
kanari兄
連載、ご苦労さまでした。
確かに、デューラーが紹介される機会は
少ないように思います。
皆さんも大変参考になったのではないでしょうか。
先日、古書店で
「デューラーとドイツ・ルネサンス」
(世界版画・第三巻)を購入。
解説はまだ読んでいませんが、興味深い内容が記載されている
ようであれば、後日、ご紹介したいと思います。
なぜ、表現するのか。
何を、表現するのか。
どのように、表現するのか。
誰に伝えたいのか・・。
過去の大家の作品を振り返りながら
たまにはいろいろ考えてみるのも
いいかもしれませんね。
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