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from: jun_zoさん
2007年12月27日 23時33分59秒
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アルノルフィニ夫妻の肖像
「ヤン・ファン・エイク 光と空気の絵画」に
「アルノルフィニ夫妻の肖像」について最近の研究結果が
解説されていて、興味深かったので簡単に紹介します。
少し前の時代までは、
「隠された、あるいは偽装された象徴主義」のテーゼを
完璧なまでに具現している・・という理解。
例えば、絵の中の「サンダル」は「聖なる場所」、
「オレンジ」は「原罪」、「犬」は「貞節」、等々。
一方、最近のマイクログラフ、赤外線レフレクトグラフによる
画面の解析では、透明な数珠の光の描写は、
印象派のような素早くておおまかな筆致が明らかになったり、
手ぼうきを筆の柄でひっかいて描写したり、
犬の辺りは親指で絵の具を伸ばしたり・・。
人物、室内の主なものには下絵のあとが確認されたものの
制作途中で目の高さや足の位置を変更したり、
あとから下絵にないいろいろなものを描き足したり・・。
「グラッシ技法をベースとし、緻密な計画と手順を
踏み細密厳格を旨としたもの」というよりは、
「輪郭線をまったく用いないスピード技法」と言ったほうが
ふさわしいとのこと。
遠慮なく多くの変更、修正を加えながら仕上げていく
その制作過程から、「象徴主義」という理解で良いかどうか
再考する必要があるのではないか・・と筆者は指摘。
たしかに、筆者の言うように
あらかじめ、綿密に意味づけして
描きはじめたわけではないのかもしれませんね。
結構、出たところ勝負というか・・。
鏡や透明な数珠、窓から入る光・・。
やはりフェルメールに共通するものを感じます。
カラヴァジョなどの人工的でドラマティックな
光とはかなり違う。
自然主義的な光と人文主義的な光というと、
ずれるかもしれませんが・・。
ものの見方に大きな流れがあるように
感じなくもありません。-
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