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from: jun_zoさん
2010年08月22日 00時49分32秒
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創造性
さて、創造力というか、創造性というか・・。
下記は先日、某大学副学長をされていた先生から伺ったお話の一部です。う〜ん、そうかなぁ・・、そうかもしれない・・、絵画でも共通するところがあるのでは・・、とだいぶ考えさせられます。少し長くなりますが、紹介します。
★最後に申し上げたことは、実は10数枚のパワーポイントをまとめたもので、ある会社から創造教育をどうするのかという話になったときに、お話し申し上げたことす。
まず、私たちのところではどうなっているかということですが、新しいシステムの発想というのは、みんなでやることになっていて、多くの場合、キャッチアップの発言をしてきますので、「それはやめよう」と徹底的に話しているのは私です。
ですから、具体的な内容よりも精神論として引っ張っているのは私です。内容まで引っ張ってしまうと、独創性を潰すことになります。ですから、ひたすら精神論です。
どこかに書いてあるようなものは×を付けて、新しいものであれば、内容に踏み込む前に「いいね」ということで引っ張り上げていく。それを何回かやっていると、学生もだんだん着いてくるようになって、いろいろなアイデアを出しては潰しという訓練ができるようになります。10個くらい出しては1個くらい残すというようなことをやっています。
それから、外部からの指摘が何件かあるのですが、そのような指摘があると、すぐさまみんなで集まって、「こういうように言われたけれど、できるだろうか」とバーッとやって、「できない」という話になれば、すぐに「ごめんなさい」という話で、「できる」となればもう一歩前に進むという繰り返しです。
この繰り返しは、研究のレベルです。修士論文、博士論文、ポスドクの努力になりますので、座学ではなくて現実にやるしかありません。
それから、資料にも書きましたが、独創性は試験ができません。こういうものに答えがあるかというと、答えを書いてくるようなものには独創性がないわけです。
それで、なかなか試験ができません。見分けられないのですね。向く学生と向かない学生がいて、これはどうしようもないという人もいます。雰囲気づくりにかなりの力を費やしています。ネガティブな発言をなるべく抑えながら話をしています。
もし何でしたらお渡ししてもいいのですが、先ほどの資料の下に10個くらいやり方が書いてあります。
いくつかご紹介すると、チームで議論をするときに、「今、普通に考えるとAという性能です」と言った場合に、「では、分かった。Aという性能で議論を1回止めましょう。では、次の議論は10×Aという性能でやりましょう」と、わざと10倍性能を上げてみる。限界論を議論するというやり方があります。
それから、1時間フリートークをして、その中で「これはできない」と言われたものだけを集めて、「それが新しいテーマではないか」という議論をするなど、具体的な手法は持っています。
これは、パラドックスというか、マニュアルが書けた瞬間に独創性は潰れていきます。ですから、あまりマニュアル化はしたくないのです。しかし、ある程度のマニュアルは作らないとできていきません。
修士論文で、独創性のある学生に対しては、かなりリスクの高い研究でもやらせていますが、それで修士が書けなかったときが問題です。そこで、万一書けなかったときのサブのテーマを用意した上で取り組ませています。
それは、親心というか、教員側の配慮です。昨年も1件大成功したのですが、「それはリスクが大きいけれど独創性が高いのでやりなさい」と。「しかし、それで良い結果が出なかった場合はこちらに用意してある。これは1カ月でできるから」と言ってやらせました。
リスクマネジメントということになりますが、やはり学生にも人生があります。本当にピュアなリスクを持ったテーマを任せるわけにはいきません。
◆以上が先生のお話です・・。
ただ、「絵では飯は食えないよね〜」と、昨日もある音楽家と話題になりました。その方は、チェロの奏者なのですが、娘さんが画家志望だそうです。
リスクという点では、「絵」をライフワークにしたとたんに、ハイリスク・ローリターンというか・・。
画家になりたい」という若い人に、「やってみたら」と勧められるかどうか・・。
小生も子供のころは、「君、絵をやらんか」と言ってくれた先生が二人いらっしゃいましたが、大学に行ってから以降は、「何で、絵なんか描いているの? ほかにやることあるでしょうに・・・」ってなアドバイスがほとんどでした。いまでもそうですね。
(・・何しろ、見込みのありそうな絵は描けていないですが。言われて当然という気持ちももちろんあります)
いずれにせよ、コツコツ継続することは、容易ではありませんね。
で、話は「創造性、創造力」に戻ります。
実は、昨日、ヒトゲノム解読の道を拓いたY先生からとても面白いお話を聞きました。先生は、今、高校生を教えています。それは、またの機会に紹介したいと思います。-
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