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from: 謎のみっしょんすくーるさん
2007年04月24日 18時00分09秒
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4月24日火曜日
3度目はLong good-bye
神戸忠雄
第2章 1度目のgoodby
(一)
彼女が卒業してから,数ヶ月経った。私の講義に対する気持ちとしては,また彼女のような才能の持ち主が現れないだろうか,という1点だけであった。したがって,指導するというより,「探す」といった方が適切であった。そんな講義を受けている学生はたまったもの出はなかったであろう。学生が付いて来られようが来られまいが,無理矢理の高いレベルの作品を要求した講義であった。人間というものは,一度でもそれなりに成功してしまうと,その経験を大切にしてしまい,その方法に拘ってしまうものだ。まさに,私もその通りで,彼女で成功したと思ってしまい,彼女と同レベルの学生を育てようとしていたのだ。勿論,それは無理なことであった。彼女のようなレベルの学生を育てるどころか,今まで何となくであるが,それなりの格好にした状態というレベルにも学生を到達させられなくなってしまっていた。
こうなると,講義批判が出てくる。学生としては思い浮かべていた講義ではなく,無理難題を押しつけられ,教えてもらえない,指導もされない講義だ,という風に考えるのは当たり前のことであろう。周りの教員からも,注意されるようになった。ただ,私としても諦められなかったのだ。もちろんのこと,芸大を卒業したからといって,本物のアーティストになれるわけではない。そんな学生は5年に1人卒業させられればいいのであり,その他の学生は,それなりのレベルに到達させるだけで十分なのである。そんなことはわかってはいたが,やはり彼女の存在が大きすぎたのであった。
学生から批判が多くなった講義は,ますます評判が悪くなり,私は,大学内でも悪名高い教員の1人として挙げられるようになった。それに気がついたのは,教員が一切関与しない,学生が先輩から後輩へ直接伝える裏ガイダンスのプリントを見てしまったときだった。そのプリントは,たまたま講義室のゴミ箱に捨てられていたのであるが,学生には失礼かとは思ったが,何となく見てしまったのだ。
どうやら,私の講義は,下手で解らない講義のナンバー2だそうだ。まだナンバー1でなかったのは幸いだが,ショックではあった。
やはり大学は辞めるべきなのか,そんな考えしか浮かんでこなかった。
*=*=*=*=*
ふぅ。
今日の授業が無事に終わりました。
第2章から,小説を再開しました。
ストーリーの展開上,第2章は少しボリュームが出そうです。
読んで下さっている皆さんの期待に添えるかどうかはわかりませんが(って,期待もしていないって?),とにかく最後まで書ききりますので,ぜひ読んで下さい。
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