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from: 謎のみっしょんすくーるさん
2007年05月14日 19時53分27秒
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5月14日月曜日
3度目はLong good-bye
神戸忠雄
第2章 1度目のgoodby
(十一)
ずっと寝ていた彼女が,夜中と思われる時間に,ごそごそとし始めた。その音に私は目を覚まし,彼女の方へ目を向けた。彼女は机の上に置いてあるドラッグを触り始めたのだ。
「飲みたかったら飲んでいいぞ」そんな私の言葉にビックリしたのか,彼女は動きを止め,鋭い視線を私の方へ向けた。彼女の視線は,今までに私の見たことのない非常に厳しいものであった。
私は,もう一度彼女に「飲みたかったら飲んでいいんだぞ」と言った。すると,彼女は座り込んでいる私の方へ向かってきて,顔を私の胸に埋め,握りしめた両手で私の肩を叩き始めた。私は彼女の行動を一切遮らず,そのままの状態を保ち続けた。彼女は,延々と私を叩き続け,涙をぽろぽろと流した。
その後,彼女は,イライラとしっぱなしで,部屋の中をうろうろし始め,物を持っては私に投げつけ,自分から壁に体をぶつけ,発狂しているというほどではなかったものの,やはり気が変であるという状態が続いた。ただし,机には近づこうとしなかった。その意識だけは,強く持っていたようだった。
彼女のイライラは,何時間も続いた。私は,ただ入口のドアにもたれて座り,彼女を見守るしかなかった。ドラッグの症状は,映画やテレビドラマなどで見た知識はあったが,実際に目の前で体験するのは,もちろんのこと初めてであった。この後どうなるのか,彼女は立ち直れるのか,そんな不安ばかりが先行していた。その一方で,私が数日間頑張れれば,彼女はきっと。と信じていた。
彼女のイライラが始まってからは,彼女が「食べたい」と言ったときだけ食事を作ることにし,私も,彼女とまったく同じだけしか食べなかった。睡眠時間も,彼女が寝たいときに私も寝て,彼女が起きたいときに私も起きていた。室外の太陽が示す時間など,まったく無視して,彼女の行動パターンにすべてを同化させたのであった。そう,彼女に対して,私も一緒になって戦っているのだ,ということを彼女に示したかったからだ。彼女にそのことが伝われば,という甘い期待ではあったが,とにかく彼女が立ち直れば,正直私はどうなっても良いと考えていた。そう,私が教員として感じた彼女の才能を世間に拡めるためには,私が犠牲になっても良いと考えていたのだ。
*=*=*=*=*
今日は小説がUPできた。
明日も何とかUPできたらいいな。
なぜ(詩や小説を)書くのか? って???
それはね。。。
「なぜ山に登るのか?」「それは山があるからだ」
という理由と同じじゃないかな?
山に登った後に,きっと何かがある。
書いた後に,きっと何かが感じられる。
そして,その感動や感覚を他人に伝えたい。。。
じゃないかな?
まあ,書くことって,辛いだけの時の方が多いんだけど。。。-
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