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from: 謎のみっしょんすくーるさん
2007年05月21日 18時32分53秒
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5月21日月曜日
3度目はLong good-bye
神戸忠雄
第2章 1度目のgoodby
(十五)
私は彼女と一緒に,私のアパートまで戻った。そして,彼女をデビューさせるべく,一緒に生活しながらの芸能バージョンの就職活動に入った。まずは,デモテープの曲創りだ。彼女は,それなりにピアノが弾けるようであり,学生時代から何曲かの曲を創っていたようだった。しかし,デモテープにする状態ではなかった。そこで,音楽を聴くための防音装備が整っていた私のアパートに,キーボードとシークェンサー,そして録音機器を揃えて,即席のスタジオに変化させた。
私は,彼女が自分で創っていた曲を楽譜に書き取ってもらい,曲としての完成を高めるようなアドバイスを行った。彼女の創っていた曲は,歌詞はすばらしいものがあった。自己満足ではあったが,さすが私が教えただけのことはあると感心した。しかし,メロディーラインが歌詞とアンバランスであり,かつピアノの知識があったためか,コード進行が単純すぎるのであった。彼女のように,作詞という1つの藝術性が認められる人材は,どんな創作でも自分の藝術性を発揮できるものだ。しかしながら,彼女のような才能ある人材でも,創作活動に対して,固定概念が障害となる場合がある。この場合には,固定概念を取り払うことにより,自由な藝術性による創作が可能となるのだ。彼女の場合は,コード進行や半音の使い方の固定概念を取り払うだけでいいのだ。
私は,彼女の学生時代とは異なり,歌詞については一切の苦情を出さなかった。しかし,メロディーやコード進行について,もっと特異な半音や和音を使うようにと強く指導した。彼女も,学生時代とは異なり,私に対して強く反発はしなかった。多分であるが,自分の曲に対する欠点が解っていたのであろう。彼女はキーボードを弾きながら,「これは,どう?」などと私に質問しながら,私の指示を忠実に聞いて曲創りを進めた。彼女が創作が行き詰まったときには,メロディーラインが単純そうだが意外と転調が多いモーツアルトの交響曲三九番や,メロディーラインと調和しているのにもかかわらず,和音進行が風変わりなボロディンの歌劇イーゴリ公のダッタン人の踊り,そしてマーラーやブルックナーの交響曲や,極めつけは十二音音階のシェーンベルグなどを比較させながら聴かせた。ようは,彼女にモノフォニックな音楽ではなく,あえてシンフォニックな音楽を聴かせ,その音の関連性を感じさせ,曲創りに活かせさせようと考えたのであった。
そんな効もあってか,彼女の曲は,下手なアイドルに歌わせるようなものよりかは,遙かに音楽的な曲になってきた。その段階で,彼女が弾いたキーボードを録音し,彼女が歌った歌を重ね取りし,そして私がシークェンサーで音付けをし,デモテープを完成させた。ここまで来れば,あとは,彼女をデビューさせるために,私のコネを使ってレコード会社や芸能事務所の方々の靴をなめれば良いだけであった。
簡単なことのはずであった。
*=*=*=*=*
今日は,小説が書けるほど体調も良くなった。
何となく,食はまだ細いが,きっと大丈夫であろう。
ふぅ。。。
多分であるが,寂しいんだろうな。
だから,かまって欲しくて倒れたりするんだろうな。。。
ずっと1人。なれているはずなのにね。
贅沢になった人間は,元には戻れないのかな?
戻らないと駄目なのにね。-
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