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from: 謎のみっしょんすくーるさん
2007年06月28日 20時22分16秒
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6月28日木曜日
3度目はLong good-bye
神戸忠雄
第3章 2度目のgood-bye
(六)
孔の中では,昨日と同じ作業だ。私は,重機によって削られた土砂をトロッコに積み込む。ただそれだけのことを繰り返した。誰でもできる単純作業だ。単純作業ではあったが,徐々に,スコップの持ち方や,土砂を持ち上げてからトロッコに積み下ろすときの手首の返し方によって,多少疲れ度合いが変わることに気づいてきた。疲れないようにするためには,どこで力を入れたらよいのか,腰に負担が来ないようにするためには,どのような姿勢を保てばいいのか,そんなことが分かってくると,仕事に対して自信がついてきた。もそして,今日,飛び入りしてきた新たな労働者に対して,まだまだ知らないな,と思えるようになってきた。ちろんのこと,昨日からの新参入者には変わりないため,この仕事を長年している方々からみてみれば,まだまだヒヨッコなのだろうが。
今日は,浮かれない方法が分かってきたということもあったのかも知れないが,昨日よりかは,時間が早く進むように感じ,完全に疲れてしまう前に休息の時間が来た。今日は,本当に体が楽に感じられ,仕事の8時間が終わるのがあっという間であった。
仕事が終わった我々は,トロッコに乗り込み孔の外へと向かっていった。
仕事を終えてから,昨日と同じようにシャワーを浴び,食事を済ませた。私は,後は寝るだけだな,そんなことを思いながら食堂でコーヒーを飲みながら一服していた。その時に,テーブルの向かいの席に座った方が,突然話しかけてきた。「呑みに行かないか?」と。私は少し驚いたが,相手の顔を観て「朝からですか?」と返答した。
「朝といっても,仕事が終わったのだろ? ここの労働者のための酒場があるんだよ」
そんなことを言ってきた。確かに,食堂にはアルコール類は一切置いていなかった。まあ,食堂にアルコール類を置いていると,食堂が荒れ放題荒れてしまう可能性があるため,仕方がないと思っていたが,やはり抜け道があったのか。そうであろう,荒ぶる労働者達の集まりである,アルコールのない生活など考えられるはずがない。
私は,私の向かいに座った方が,徐に立ち上がり「来るなら来い」と立ち去ろうとしたとき,私も席を立った。そして,世間では朝かも知れないが,私にとっては仕事が終わった寝る前の時間なのである。アルコールを呑んでもいいじゃないか。そんな自問をしながら後に付いていった。
*=*=*=*=*
今日は,初めて大学院の講義を実施した。今年度から,大学院の講義を担当することになったのであるが,自分の専門については後期からなのだが,オムニバスの講義の順番が回ってきたため,実施した。
さすが,大学院の学生であった。人数が少ないと言うこともあるかもしれないが,講義の途中で質問もでるし,聴く眼差しが違った。
嫌々講義を受けているという雰囲気がなかったため,非常にやりやすい講義であった。あんな講義だったら,何回やってもいいな。-
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