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from: 謎のみっしょんすくーるさん
2007年11月30日 21時57分34秒
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11月30日
3度目はLong good-bye
神戸忠雄
第3章 2度目のgood-bye
(二十五)
レコードを棚に戻し,大学で働くことを決意したものの,そう簡単に就職できるものではない。大学の教員など,定年退職された教授の後にその研究室の助教授が昇進する。そして,その研究室の助手が助教授あるいは講師に昇格する。そこに,助手の枠が空き,採用の可能性が出てくるものなのだ。慣例では,教授は,自分が退職される数年前に博士課程の学生を採り,自分の退職と同時に,その博士課程の学生を助手にする。そんなことが当たり前の世界だ。したがって,一度大学を離れてしまうと,なかなか大学へ戻れるチャンスなど無い。それをチャレンジしようとしているのだ。無謀にも程がある,といったところか。その無謀な可能性のために,昔の教員仲間達に採用枠がないかを探してもらっていた。電話をかけたときのなかなかいい即答は無かったし,渋るような返答しかなかった。それだけ,昔の仲間達も難しいことが解っているのだろう。私は,とにかく,電話を待った。
ある日のことである。その日は,音楽だけのレコードを聴くことに多少疲れを感じ,人間の声が聴きたくなったのであった。そこで,レコードではなく,ラジオ放送を聴くことにした。ラジオなら,普段聴かないような音楽も聴けるし,パーソナリティの声も聴ける。そう感じて,オーディオをラジオに設定した。
久々だった。スピーカーから流れる,女性パーソナリティの優しい声は,本当に心を和ませてくれる。もちろん,優しいだけではなく,時折混ざるギャグにも本当に笑いが出る。そう,言葉からイメージを想像する行為は,人間の根源なのだ。人間が言葉というツールを得てから,その言葉で様々な相手に物事を伝える。そして,伝わってきた言葉からイメージを想像する。その行為ができなくなってしまったら,人間が人間ではなくなるような気がする。したがって,ラジオを聴いているときこそ,人間が人間であることを実感できる時間なのだ。テレビは,まず映像が飛び込んできてしまう。したがって,先入観が抜けなくなってしなうのではないだろうか。そんなことを思いつつ,パーソナリティの一言一句に頭を回転させた。
「次の曲は,デビュー2曲目となる・・・」そんなパーソナリティの言葉に,私は鳥肌が立った。そう,私の教え子の彼女の名前と新曲とが紹介されたのである。メジャーデビュー曲の愚痴を聞いて以来,もちろん彼女とは連絡を取っていなかった。そんな中で2曲目の新曲を発表したということは,彼女が自分でレコード会社と交渉し,自分の曲を創ったか,あるいは,レコード会社の言いなりになって,歌いたくもない曲を創ったのか,どちらかであろう。ラジオから彼女の名前が流れただけで鳥肌が立ってしまった私は,曲のイントロが始まると,痙攣に近い状態まで全身に震えが来たのだった。
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11月も終わりですね。
今年は,本当に早かった。。。
何とか時間の有効利用をしないとね。
でも,ガソリンも,灯油も,ガスも・・・かなりの値上がりだし。。。
厳しいね。
ま,何とかするしかないね。
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