「KissHug」
aikoさんのライブ　Love Like Pop vol.11　のツアー中に完成させた曲で，映画「花より男子ファイナル」の挿入歌です。
ちょうどツアー２回目香川公演の前日決まったと記憶している。
ツアーのＴシャツのロゴ「×○×○」が，×がKiss，○がHugを意味しているということらしい。そんな付箋を付けてできあがった曲である。

この曲の最大の疑問点は「You love...」と「I love...」との考え方であろう。この解釈は本当に幾通りにも考えられる。また，この解釈によっては，曲の考え方自体も変わってくる。
それだけ，この「You Love...」と「I Love...」とに重みを持たせているということであろう。

初回盤に，なぜかクレジットが載っていない。。。
アレンジャーは島田さんではあるが，各楽器の演奏者がない。
ここにも，１つの隠れた何かがあるのかも知れない。

最初，ツリーチャイムで始まり，ピアノ音のメロディーの一部を模したアルペジオが繰り返させる。
そしてaikoさんの歌い出し。。。
過去と現在との混在，これをテーマにあなたとあたしとの関係が述べられている。

徐々に楽器が増えてきて，「夏髪」というaikoさん独特の創作単語の出現，多分，肩に掛かからない程度のショートで，暑い夏にさっぽりとさせた髪型であろうか。
そんな髪型が想い出を想う度に頬を切るような痛みを生じる。
もう少し深く考えれば，あなたのことをさっぱりと考えられるようになった髪型，だけど，やはり痛みは・・・とも考察できる。
なお，この「夏髪」の読み方であるが，他のaikoさんファンサイトＨＰにて，Honeyさんが調べてくださって「なつがみ」だそうです。

そして問題の「You Love...」１回目。
この１つ前に「あなたの影　あたしの言葉」とあるため，ここでは，あなたの影が愛している。何を？　あなたは私を愛しているのではないの？　きっと私よね。
そんなことが「...」に含まれているように思える。

・・・背中と背中を合わせて・・・
では，お互いに違う道を歩もうとしている。あなたはあたしではない熱い目標を持ってしまった。
次の「光に・・・通り雨カゲロウ」の解釈が難しい。情景描写ではあるが，あたしからみたあなたは，私の手を通り抜けてしまって，ぼんやりとしか見えなくなってしまった。。。
という感じであろうか。

そして２回目の「You Love...」
前には「あたしの想い」とある。
あたしはあなたが誰を愛しているのか知っているよ。きっとそうだよね？

どんどん小さくなり離れて行ってしまうあなた，本当に好きだったのよと。。。

あなたは去っても，年を重ねても，きっと思い出す。
「傍にいる」と誓ったあなたは，３回目の「You Love...」
あなたは，もうあたしを愛していないの？
あの誓いはどうなったの？
そしてそして，最後の「I Love...」
私はいまでもあなたを愛しているよ。だから・・・

という感じであろうか。

総合的に判断すると，別れのシーンであることは間違いなく，外部でのある公園あるいは広い道・・・といったところか。

転調が１回。今回の転調は，アルペジオを利用して展開していく転調で，ノーマルな方法である。しかしながら，メロディーの一部を模したアルペジオが，転調によって曲のイメージを拡げてくれる。

また，「あたしの言葉」「誓った証」などの半音ずつ上昇して不安を持たせるのであるが，最後に下がることで，落ち着きを持たせている。
やはり，この部分に隠させたメッセージを理解すること，それがこの曲を解釈する一番の問題なのであろう。
まだまだ謎の多い曲である。

この「KissHug」考は，謎のみっしょんすくーるによる勝手な解釈である。また，著作権の関係上，歌詞を全曲記載することはしていません。ご理解ください。