｢この工場の工員さんはみんな東洋系の人だったわ。多分中国人ね。そして同じ数位の中国人の民兵みたいな自動小銃を持った人がうようよいたわ。そして結局屋根裏にいるのを見つかっちゃって、ボンドさんとアストンマーチンで工場の敷地内を逃げまくったわ。勿論、油を撒いたり、ロケット弾を売ったり、マシンガンを撃ったり、秘密兵器の限りを尽くして戦ったわ。助手席に乗り込んできた兵隊をジェット戦闘機の緊急脱出装置みたいなので空中高く放り出したりもしたのよ。でも結局力尽きて捉っちゃった。裕子が足を引っ張ったかも知んないわ。｣

｢その晩、ＧＦの秘密工場へ潜入してみたの。ボンドさんは黒づくめの服装だったけど、裕子は昼間とまったく一緒の格好だったので、目立っちゃったかな。多分脚の露出表面積が体中で一番大きいから、暗闇でも目立たないだろうって思ったけど、裕子は色白だから、やっぱし目立っちゃったのね。工場の中では、乗ってきたロールスロイスを融かして金を回収していたわ。これが金密輸の手だったのね。｣

｢途中いろんなことがあったけど、なんとかＧＦのアジトを突き止めることできたの。以外にも広いきれいな工場だったわ。何造ってんのかは分かんないけど。｣

｢ボンドさんはアストンマーチンの秘密兵器の１つ、ホイールドリルを使って相手のオープンカーの側面をガタガタにしちゃったわ。そして、しらばっくれて、“故障でお困りだったら連絡の取れるとこまでおおくりしましょうか？”だって。このときにはもう自分を狙ったのではないことが分かっていたので、こんな接し方をしたのね。でもこのスナイパーを捕えてみれば、なんと若い黒髪の美人だったのよ。後でわかったことだけど、金粉を塗られて殺された人の妹だったんだって。それでＧＦを狙っていたのね。｣