サンフランシスコのフィッシャーマンズ・ワーフに行ったら、簡単な桟橋にパラオ級潜水艦が係留されてたわ。パンパニットといって、太平洋戦争中に日本の商船「勝鬨丸」撃沈したんだって。このパラオ級とその前のモデル「ガトー級」の、殆どこの2形式だけで戦い抜いて、しかもいかなる空母機動部隊や戦艦戦隊や巡洋艦部隊をはるかに凌駕する撃沈数を挙げていて、日本海軍はこれら潜水艦に息の根を止められたと言っても過言ではないんだって。潜水空母も含めて10型式以上も世に出していながら大した活躍もできなかった大日本帝国海軍とは大違いね。この潜水艦たちは決してすぐれたものではなかったらしいわ。何がこんなに違うのかしら。」

電車のプラットフォームの黄色い線の処に立っていたら、2歳くらいの子供がレールに落ちちゃったの。いろんな人が非常ボタンを押したり駅員を呼びに行ったりしてたけど、電車は先に見えてきていたの。そこで、裕子は咄嗟にフォームの下へ足を踏みだしちゃった。そしたら奇跡的のも脚の先がバラスの上に着いたのよ。そして、片一方の脚を彼にしっかり支えてもらって、その男の子を拾い上げることができたの。間一髪だったわ。あとで聞いた話だけど、プラットフォームって地面まで120cmあるんだって。いくら何でも裕子の股下はそんなに長くないから、余裕じゃなかったけど、内腿のクッションと爪先立ちで何とかなったのね。彼の支えも頼りになったわ。

裕子は今日はルネッサンスの絵画の世界を旅しているの。そこでびっくりしたのは、500年も前の時代に今のスーパーモデルのような超脚長のマドンナさんがいてたことなの。裕子とほとんど脚の長さは一緒なのよ。」

「裕子は半分がダークマターで出来ている特異体質だもんで、相対性理論に逆行したいろんな時空旅行ができるのよ。でもいいことばっかりはないわ。時には想像を絶する経験もすることになるわ。その1つがミステリアン戦争だけど、裕子に重いトラウマを残した出来事として、強力なグルに率いられたカルト集団との戦いがあるの。今でもそのシーンがフラッシュバックするのよ。ぞ～とするわ。



」

「近ごろの女子高生は良く成長していて、脚も大分と長くなったのね。裕子も負けないわ。」