「裕子ちゃん，この地球時間での1ヶ月，君はこの敵中枢司令部の中で，よく頑張り続けてくれた。この間，裕子は誰も殺傷しなかったし，何も破壊しなかった。世の中では凄まじい殺戮が随所で展開していたにも係らずだ。ただひたすら敵にホールされずに逃げ回り，不規則ブラウン運動をやり続けてくれた。この裕子運動が実は空間操作や情報操作の上から極めて重要な役割を果たしたことは確かだ，作戦参謀のおいらからも改めて例を言うよ。敵は結局まだ裕子の価値が分かっていないようだがね。むしろ今では裕子のことをアイドル視しているようだ。」
「そうね，彼らも何だか裕子のことを追い回すのを楽しみにしていたみたい。際どい所を弄ってくるけど，なんか，大切なものを扱うって感じで，結構みんな優しいのよ。」
「それで最後は暗黒将軍が裕子を独り占めしたわけだな。それはそうと，裕子の本領に期待するのは実はこれからなんだ。Phase 3 の戦いはいわば裕子の戦いになる。」