「通洞駅を通過する頃、奴等の悪戯はますますエスカレートして、裕子はこそばゆくって我慢できなかったわ。すると、今までボーっとしてた昌夫さんが、突然、いい加減にしろって怒鳴ったの。大昔の春秋時代の中国の、楚の荘王みたいに長いこと沈黙してたんだから、みんなを投げ飛ばすとかノックアウトするとか、いろいろかっこいいシーンを期待してたんだけど・・・・・。」