「彼女がゆっくり裕子とすれ違う時、裕子は何気なくターンして、ちょっと脚の長さを比べてみちゃった。身長は結構あってちょっと見上げたけど、高いサンダルを履いていたから、実寸は裕子と同じくらいね。この状態でのまたの高さは裕子のほうが3cm程高かったわ。裕子は105cmあるから、サンダルの高さも入れたら彼女は92cmくらいかしら。でも脛の長さは裕子より長かったような気がした。そして、決定的に裕子が負けたのは脚の細さね。裕子が太目なのは自覚してるけど、こんなに細い人が目の前にいるなんて、嫉妬しちゃうわ。でもまあ長さで勝てたってことで一応満足しておくか。・・・・・・・・
てなことをほんの遊び心からやっちゃったんだけど、これがまた数奇な、そして猟奇的なミッションのプレリュードとなるとは、このとき裕子には全く考えられなかったわ。」