「裕子はまたサイクルツアーに出かけようと思うの。今度はマウンテンバイクを買っちゃった。」
「そう言えば裕子はかつて自転車でシルクロードを横断したことがあったな。脚長バトルの決着をつけるためだって言ってたな。」
「そうよ、タクラマカン砂漠を超えたりして、結構タフな旅だったわ。そして、ナジャさんと最終対決して、脚長比率で勝ったのよ。でもあれからロシアやアメリカでもっともっと背が高くって脚の長い人が出てきたから、もう金メダルは無理ね。」
「そうでもないかもしれないよ。で、今度はどこへ行くつもりだ。」
「ヒマラヤでマウンテンバイク・グレイトレースってのを今やってるのよ。これに出てみようかな。やっぱし、ネパールの人が強いらしいのよ。」
「まあ好きなようにやったらいいさ。ところで、一回裕子のバイクに跨らせてもらってもいいかな。」
「いいけど、止めといたほうがいいと思うよ。恐らく、地面に片脚もつかないでこけちゃうような気がするの。」