「バクラチオン u クトウゾフ作戦の後編段階を有利に展開するため，裕子はここでできるだけ敵を撹乱し，動き続ければならないの。てことは，簡単に捕まる訳には行かないんだけど，多勢に無勢，怪力に非力で，なかなか思うように行かないわ。裕子の運動で空間の揺らぎを大きくして，敵のデススターの照準を狂わせないと，どんどん反枢軸軍の惑星が破壊されちゃうんだって。敵は破竹の快進撃で有頂天になっている矢先に一大反攻にあって，浮き足立っているって情報が入ったけど，後方のこのあたりではただ殺気立っているだけみたい。裕子への仕打ちも前のように紳士的ではなく，大分暴力的になってきた感じがするわ。」
「"後編作戦は裕子のがんばりに掛かっている。駄目だと思っても死力を尽くして暴れまくってくれ。決して押さえ込まれるな。同時に本質的使命を持って潜入したエージェントがいるから、会同するように。タイミングはこちらで指示するから、それまでは敵基地内部で思う存分逃げ回って運動量を稼いでくれ！"っという杉本司令からの命令がテレパシーで送られてきたわ。でもこんな状態だから落ち着いて意味を理解する余裕なんて無いわ。相手もようやく裕子の意味が分かってきたみたいで、ひたすらホールしようとするのよ。だけど、いざとなると大抵のミステリアンが裕子の脚に気を惹かれて愛撫を始めるもんだから、その油断に付け込んでするりと逃げるんだ。後どのくらい続けなければならないのかしら。もうへとへとだから，押さえ込まれてもいいと何度も思ったわ。でも、裕子、がんばる。」