｢ボンドさんと裕子はレーザー責めから解放されると、何と賓客待遇でＧＦの専用ジェット機に乗せられたわ。アメリカに向かうんだって。裕子にはこれから何が起こるのかさっぱり見当もつかないんだけど、ボンドさんは既に何かを掴んでるみたいなの。グランドスラム作戦なんてキーワードをときどきぶつぶつと言ってたわ。ところでこのジェット機の機長はなんと、素敵な女性なのよ。機内で接待してくれたわ。｣

｢ボンドさんはＧＦとの駆け引きに忙しくて裕子のことを助けてくれようとしないから、この殺人レーザーからは何とか独力で脱出したわ。それにしても、脚が長すぎて大変だったのよ。｣

｢さすがボンドさんね。口から出まかせでＧＦと交渉してたわ。そして、聞きかじりのフォートノックスの地名をちらつかせて、悪事の全貌は解ってるんだって啖呵を切ったわ。俺からの定期連絡が途絶えたら直ちにアメリカの三軍がフォートノックスを包囲してネズミ1っぴきは入れないようにしちゃうぞって息巻いたの。それを聞いてＧＦはちょっと動揺したみたいで、どうせこけおどしに決まっているが、まあ暫くは推移をみさせておくのもよかろうと言って、レーザーを止めたわ。でも裕子のほうはスキャンスピードをゼロにしてくれたけど、発光スイッチは入ったまんまなの。おまたの１ｃｍ位のところでギラギラしてるのよ。無事に抜け出せたらお慰みって訳。なんて不幸な裕子なのかしら！｣

｢ボンドさんと一緒に変な台に座らされて腕を固定され、両脚を開かされたの。理由はすぐに解ったわ。天井から下方へ延びたアームにセットされた人工ルビーから強烈なレーザーが裕子たちめがけて発射されたの。レーザービームは2本だったわ。そして二人の広げた脚の間に着地して、たちまち台にビームと同じ大きさの穴をあけたわ。そして、少しづつおまたのほうへビームが移動してきて、台をカットし始めたわ。このまま時間が経ったら裕子はおまたから真っ二つになっちゃうのね。そして、ＧＦが言ったわ。“何でお前らが侵入したのかなんて興味がない。このまんま見物させてもらうよ”だって。裕子の実力ではもうどうにもなりそうもないから、ボンドさんの気転に身をゆだねるっきゃないわね。ボンドさんより裕子のほうが股下長いから、正直、最初は時間的余裕もあると安心してたの。ところが、敵もサル者で、裕子のほうのレーザービームのほうが這い上がる速度が速いのよ。ボンドさんが足首位の時、裕子のほうはもう膝の近くまで来てるの。ボンドさんお願い裕子を助けて！｣

｢ＧＦは捉えられてきた裕子を見て、工場の真ん中にある台の上に載せるように部下たちに命令したわ。ボンドさんもすでに同じような台に両手と両足を縛られていたの。中国の民兵みたいな人々に担ぎあげられて、その台に載せられ、そして両脚を広げさせられたわ。こんな格好をさせられる意味はすぐに解ったわ。｣