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恋愛小説発表会〜時にはノンジャンルで〜

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公開 メンバー数:6人

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  • from: エリスさん

    2011年09月29日 17時16分07秒

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    明日は休載します

     土曜日から、本職の仕事と、自治会の仕事が重なって、かなり大変なことになるので、明日は体調を整えるためにお休みをいただきます。
     自治会の幹事の仕事は3月31日まで続きます。苦痛でしょうがないので、早く4月にならないかと、切に願っています。

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  • from: エリスさん

    2011年09月23日 12時05分28秒

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    「夢のまたユメ・30」


     映画館では毎週水曜日がレディースデイである。(映画館によっては実施していない所もある)レディースデイとは「女性は千円でご鑑賞できる日」であり、当然この日は主婦層や学校帰りの女子学生で混雑する。そうでなくても今は年末で、学校はすでに冬休み。会社も仕事納めを終えてお休みである。
     「もう、絶対混むよね! 今日は」
     ぐっさんこと山口は制服に着替えながらぼやいた。
     「まあ、混むだろうねェ〜」
     沢口さんも鏡の前で髪型を直しながら言った。「ああ、疲労感が目じりに出てる……」
     連日満員御礼状態のシネマ・ファンタジアでは、従業員の疲労もピークに達していたのだった。
     だというのに、百合香はちょっと違っていた。
     「まあまあ、私らは明日休みなんだから、明日ゆっくり休むためにも今日は頑張ろう!」
     いつもスッピンで仕事をする百合香だったが、今日は乾燥を防ぐために顔に化粧水を塗りながら、そう言った。
     「なに? リリィ。かなり元気じゃん。毎年のことなら、あんたが一番疲れきってるのに」
     と、ぐっさんが突っ込みを入れると、髪形を直し終った沢口さんも言った。
     「そうだよね。必ず土・日・月・水と出勤する宝生さんが、一番疲れてておかしくないのに」(月曜日も午前中は混んでいる。振り替え休日だったり、月曜日に休暇をとって三連休にするお客さんがいたりと、理由はさまざま)
     「確かにそうなんだけど、今年はなんか体力が持ってるのよね」
     「ああ〜、分かった。明日、ミネとデートなんでしょ。だからウキウキしてるんだ」
     「ああ! きっとそうよ。恋の力って偉大よね〜」
     「ええ! そんなこと……あるのかな?」
     「羨ましい奴め。今晩おごんなさいよ」
     「っていうか、また夕飯食べにくる? 今日は豪勢なの作れるよ」
     「マジ? 絶対行く〜。沢口さんは?」
     「私は無理よ、うちの子たちにご飯作らなきゃ」
     「だったら材料提供します。帰り、うちに寄ってくださいよ」
     などなど、おしゃべりをしながら事務室に向かった三人は、そこで徹夜明けで寝不足な顔をした上司の顔を見ることになった。
     「おはようございます、野中マネージャー」
     「オハヨ……ふぁ〜」
     部下の前で大きな欠伸も隠せないほど、疲れきっているご様子。
     そこへ榊田玲御マネージャー(通称レオちゃん)が缶コーヒーを持って休憩室から出てきた。
     「大丈夫ですか? 野中さん。ちゃんと帰れますか?」
     榊田がそう言いながら缶コーヒーを渡すと、
     「うん……」と言って、野中はコーヒーを飲み干した。「ありがとう、なんとか帰れるよ」
     「野中さんって、確か自転車通勤でしたよね」と沢口さんが言った。「気をつけてくださいね、車とか」
     「うん、気をつける……それじゃお先に。レオちゃん、あと頼むね」
     「はい、お疲れ様でした」
     百合香たちはみんなして野中にお辞儀をしながら送り出した。
     「昨日って徹夜するような仕事があったんですか?」
     百合香が榊田に聞くと、
     「棚卸だよ。いつもは月末にやるもんなんだけど、12月はなにかと忙しいから、ちょっと早めにやり始めて、31日に決算するんだ」
     「ああ、そうなんですね」
     「宝生さんは早番しかやったことがないから、遅番の業務である棚卸はやったことがないんだっけ?」
     「はい、ないです」
     「たまには遅番においで。遅番も楽しいよォ〜」
     「はあ、考えておきます (^_^;」
     「はい、じゃあ、オープン準備始めて」
     「ハーイ!」
     フロアスタッフの三人はそれぞれの荷物を運び出すことにした。

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  • from: エリスさん

    2011年09月16日 12時40分34秒

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    「夢のまたユメ・29」

     ルーシーとのチャットを終えてから、百合香は小説の続きを書き始めた。


     真莉奈がメイド服を着ていると、ベッドの中から慶一郎が声をかけてきた。
     「帰るの?」
     真莉奈は振り返りもせず、エプロンの後ろ紐を締め、ホワイトブリム(白いフリル付きのカチューシャ)を頭につけた。
     「仕事場に戻ります。私は一介のメイドですから」
     「そういうこと言うなよ……僕は本気で…」
     慶一郎が仰向けに寝返りながら言うと、その口を真莉奈の唇が止めた。
     「また参ります、皆に気づかれないように」
     「マリー……」
     「今日はお疲れになりましたでしょう。ゆっくりお休みください」
     真莉奈はそう言うと、部屋を出て、ゆっくりと音がしないようにドアを閉めた。
     真莉奈は足音を忍ばせながら歩いていた――歩くたび、下腹部に密かな痛みを感じる。そして……。
     「……!」
     ちょっと強めの痛みを感じた真莉奈は必死に声を堪えたが、その途端、内股に違和感を感じて座り込んでしまった。
     『出血?……まだ止まってなかったの?』
     どうしよう……このまま立ち上がったら、床を汚してしまうかもしれない。自分でもどうなってしまうか分からない恐怖に苛まれたとき、背後から誰かが抱きしめてきた――右腕だけで。
     「大丈夫よ、このままゆっくりと立って」
     「奥様!?」
     つい驚いた声を出すと、その口を慶子の人差し指が制した。
     「バスルームへ行くわよ。静かにね」
     真莉奈が立ち上がった跡の床は汚れてはいなかったが、ロングの黒いワンピースに隠れた白い靴下が、少しだけ赤く染まってしまったのを、真莉奈はバスルームで見ることができた。
     真莉奈の服を右腕だけで器用に脱がせた慶子は、自身も服を脱いで一緒に浴室へ入った。そして真莉奈の体を丁寧に調べると、
     「良かった……乱暴にはされていないのね。あなたたち、ちゃんと合意の下で結ばれたのね」
     「申し訳ありません、奥様……」
     「謝らなくていいのよ。そうなることを、むしろ望んでいたのだから」
     「……慶子様……」
     慶子は真莉奈を自分のように寄りかからせて、優しく滑らせるように、真莉奈の秘部に触れてきた。――思わず真莉奈が甘い声を上げた。
     「痛い?」
     「いえ……あの……」
     真莉奈が恥らうのを見て、慶子は満足げに微笑んだ。
     「出血がなかなか止まらないのは体質でしょうね。そうでなくても、三十六歳まで男性経験がなかったのだから。安静にしていればそのうち止まるわ」
     慶子はそう言うと、シャワーを手にとってお湯を出した。「軽く消毒しましょうね」
     「ハイ……あっ、いえ! 自分でいたします」
     「いいから……洗ってあげたいのよ」
     慶子は左腕の脇の下でシャワーを掴むと、右腕だけで真莉奈を洗い始めた。時折、ちょっとした悪戯をして真莉奈の声を楽しんだりもしたが……。
     慶子はシャワーのお湯を止めると、真莉奈を抱きしめて、熱く、長くキスをした。そして、言った。
     「私とは、今夜を最後にしましょう」
     「奥様……」
     「明日からは、慶一郎だけの恋人になってやって。あの子の母として、お願いするわ」
     「奥様は……慶子様は本当にそれでいいのですか!」
     「そうなることを望んでいたのよ。私は、私とあなたの血を引く子供が欲しかったの。その子をこの家の跡取りにしたかった…‥あなたが慶一郎の気持ちを受け入れてくれたことで、その希望が芽生えた……」
     「慶子様……」
     「慶一郎の子を生んで、真莉奈。そうしてくれたら、私はどんなことをしてもその子を守って、この家を継がせて見せるから」
     ……………

     百合香はそこまで書くと、一息ついた。
     「百合カップルが行き着く先として、こういう展開って“アリ”よね?」
     独り言をつぶやいた後、百合香はアイスピーチティーを一気に飲み干すのだった。


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  • from: エリスさん

    2011年09月13日 15時08分38秒

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    ルーシーの設定

     「夢のまたユメ」に登場しているルーシーですが、まだ書いていない設定があります。




     それは、


     彼女は「半陰陽」なんです。
     彼女って言っていますが、今のところこれは、ネットの中では女性で通しているので、そう呼びますが、実際のところは………まだ内緒。


     この設定にすることには、やっぱり悩みました。性同一性障害と違い、体に現れている障害なので、私の書き方によっては、同じ障害を持つ人たちを侮辱することになってしまう。
     けれど、自分をモデルっぽくして書いている百合香の人生を語る上で、私自身も一時期悩んだ(今は全然気にもしていない)バイセクシャルであることを避けて描くことはできない。そして描きながら、いくども考えてしまう。
     「自分がバイとして生まれ育った意味ってなんだろう?」
     私がそうならなければ、出会えない人たちがいるからか?……実際、そういう人にリアルでもネットでも出会ったが、彼らの苦しみを快方に向かわせることなど一切できなかった。
     じゃあ、私ってどうして存在するの?

     分からないけれど、こんな私だからこそ理解しなければならないことがあるんじゃないかと、確証も無いのに思ってみる。


     そして、ルーシーという人物を書こうと思いついた。自分の恋愛対象の中に当然含まれてしかるべきだと思った。

     不謹慎なことを言っている――そう罵倒されても仕方の無いことを書いているのは分かっている。私ごときが語れる問題ではない。
     でも書いてみたい。

     書いては見たいが、途中で設定を変更せざるを得ない状況に追い込まれることも覚悟して、ルーシーを第1話から登場させた。


     そんなうちに、テレビ東京で「IS〜男でも女でもない性〜」の放送が始まった。今は半陰陽のことをISと呼ぶのだと言う事もこのドラマで知った。そして、私がイメージしていた半陰陽と、実際のISとでは、かなり個人差があってさまざまに違うのだということを教えられた。
     このドラマに後押しされているわけではないが、私も自信を持ってルーシーを描こうと思っている。

     でも勘違いしないでほしいのです。私にISの人たちを侮辱する気持ちはまったくありません。それだけは覚えていてください。

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  • from: エリスさん

    2011年09月13日 14時34分39秒

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    「夢のまたユメ・28」
     「言い方によって、意味合いって変わるのね」
     と、ルーシーは言った(書いた)。
     「最初の“ご満足させられるかどうか”っていうのは、
     〈自分がそうしてあげられるかどうか〉
     って意味だけど、二個目の“ご満足いただけるかどうか”っていうのは、
     〈相手にどう思ってもらえるか〉っていう、相手のことを思いやる言葉になるものね」
     「ルーシーさんはどっちがいいと思う?」
     と百合香がパソコンに打ち込むと、ルーシーはすぐに返事をくれた。
     「それは後者よ。相手のことを思いやる方が、真莉奈らしいわ」
     「そうだよね! じゃあ、そうする」
     「ところで、慶一郎にとっても真莉奈が最初の人になるの?」
     「それもいいかなァって思ってたんだけど、やっぱり裏設定として真莉奈の前にも女性経験ありってことにしておいた。でもあえてそのことは書かないことにする」
     「そうなんだ。でもそれだと、真莉奈一筋で生きてきた男――って感じではなくなるよね」
     「気持ちは一途なのよ。でも、裕福な家の長男として生まれてしまったから、周りから勧められて仕方なくそうなった、という設定にしようかと」
     「え(・・?) どうゆうこと?」
     「昔は良くあったらしいのよ。裕福な家の男児が成長過程で変な女に引っかからないように、父親や伯父たちがお膳立てして、玄人の女性(芸者や水商売の女性)をあてがうっていうのが。そういうプロの女性で経験させて、女に不自由なく育てれば、つまらない女に現(うつつ)を抜かすこともなくなるんじゃないかと」
     「それって、武家の跡取りに必ず見目良い小姓が付くのと同じことだよね」
     「そうよ。武家の跡取り息子は必ずといっていいほど、政略結婚でお嫁さんをもらうものだから。でもその前に恋人がいて、しかも子供まで作ろうものなら、正式な妻との間にお家騒動が起きるでしょ? だから正式な妻をもらうまでは、見目良い男の子を小姓にして、夜の相手をさせていたの。―――今の世の中では小姓というのはかなり無理があるから、その代わりにプロの女性をあてがってるの。プロなら子供ができないように気をつけるし、もしできちゃっても“お金の付き合い”だって割り切ってるから、結婚を迫ったりってことも無いでしょうし」
     「なるほどね……良くそんな設定を思いついたわね」
     「翔太にヒントをもらったの。今日ね……」
     百合香は、翔太が百合香の体のことを考えて、何もしないで帰ったことを話した。
     「そのときに言ってたのよ。“手練手管の女は経験あるけど、ヴァージンは初めてだから分からない”って。それって昔のいいとこの坊ちゃんそのものでしょ?」
     「う〜ん……本当にそのパターンで女の人を世話されてそうだね、ミネさんは。おじいさんとも一緒に暮らしてるし」
     ルーシーのこの文章を読んで、「ん?」と百合香は思った。
     『やっぱりルーシーさんって、ファンタジアの人? 翔太のこと“ミネさん”って呼んでるし、翔太本人のことも知ってそう……』
     しかしそのことには触れずに、百合香はこう書いた。
     「でも実際にどうなの? 最初の経験の直後って、やっぱり痛いものなの?」
     今までルーシーとは何でも話してきたので、大胆にも聞いてみたら……かなり時間が経ってから返事が戻ってきた。
     「ごめんなさい、私にも分からない。私の場合、最初の経験から二度目までの間が、半年以上開いちゃって――初体験の人とはその直後に別れちゃったものだから」
     「あら、なんでまた」
     「初体験の時に合わないって分かったの」
     ルーシーのことの文章を読んで、
     『これはユノンでは絶対にないわね』
     と百合香は確信した。ユノンのその手の話はガールズトークで打ち明けあってる(ゆえにユノンも百合香が処女だったと知っている)が、全然違っている。
     『ぐっさんとも違うし……っていうか、初めて聞く話だな。こういうエピソードを絶対に話さないのはかよさんだけど……まさかね……』
     百合香がそんな風に考え込んで返事をしなかったので、ルーシーからまた書き込んできた。
     「引いちゃった?」
     「あっ、ごめん。そうじゃないの。ただ、男女の間はいろいろあるんだなって思って」
     「そうよ。奥が深いのよ。ユリアスさんもこれからいっぱい経験するようになるんだからね」
     「ハイ、勉強させていただきます」

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  • from: エリスさん

    2011年09月08日 19時12分29秒

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    m(_ _)m

     明日、更新できなくなりました。
     友人であり同僚であり、「夢のまたユメ」のユノンのモデルの子の代わりに、明日仕事に入ることになりました。声優のタマゴであるその子が、急遽オーディションを受けることになったんです。
     そんな理由では放って置けないじゃないですか。

     幸い、来週のシフトは半日上がりの曜日があるので、それを生かしながら、明日の代わりに火曜日か水曜日に更新しようと思っています。どうぞご容赦ください。

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