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from: エリスさん
2008年04月06日 19時25分29秒
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幸か不幸か
「どうしてOL辞めたんですか?」
今頃その質問を受けるとは思わなかった。
でもちょうど、今日は空いてる時間に「雪原の桜花」でその前後の経緯を書いていたので、ちょうどいいとも言える。
忘れている方のために補足しますと、「雪原の桜花」とは、ただ今執筆中の小説のタイトルです。私のここ三年ぐらいの恋愛話を、人物設定を大幅に変更して――主人公の年齢が実際の私より若いとか、実は人工授精で生まれたとか、恋人になる男性の設定も、今の好きな男性ではなく、以前好きだった男性の設定にまるっきり変えたりとか――書いています。
以前、どこかで書いたと思いますが、私が印刷会社を辞めた理由は、セクハラです。
校正係だった私は、出勤したらすぐに印刷現場に行き、前の日の遅番が印刷したものを取りに行かないといけない。
その時に、以前から不審な行動をとる男がいたんです。印刷現場から、手に上着とジーパンとあとなにか(たぶんシャツ)を持って出てくるから、なんで印刷現場にわざわざ私服を持ってくるんだ? ロッカーに置いてくればいいのに――とは思ってたんですね。
その男は中途採用で、まだ入って一ヵ月ほど。年は五十代前半?
それであの日、ちょっと早く会社に着いて、いつもの仕事を始めようと印刷現場にはいったら、その男が下着姿になってた。
以下次項。-
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コメント: 全3件
from: エリスさん
2008年04月11日 13時01分17秒
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「幸か不幸か・3」
ハローワークに通いながら、インターネットの遣り方を覚えた私は、その時に「2ちゃんねる」の存在を知った。
試しに、前の会社に関連している某板にアクセスしてみると、そりゃもうわんさかと、大量のスレッドが並んでいた。その中に、直訳すると「こんな会社に再就職してはいけない」という意味になるタイトルのスレッドがあったので、そこの住人に倣って、私の経験を書き込んでおいた。
そして数日後、またそのスレッドを覗いたところ、物凄い量の返信が入っていた。
「そんな変態ヤローがいる会社なんか、辞めて正解!」
大概の意見がそんな内容だった。
そして驚いたことに、その住人の中に元同僚らしき人物がいたらしく、
「おまえ、ちょっとこっちのスレ(スレッド)に来い」
と、同じ2ちゃんねる内のスレッドにリンクできるように、アドレスが貼られていた。
恐る恐るクリックしたら、前の会社独自のスレッドだった。
大手会社なら2ちゃんねるにスレッドが立っててもあり得る話だが、中堅どころでも立ってるのには驚いた。もしかしたら、ありとあらゆる会社のスレッドが2ちゃんねるには立ってるのかもしれない。
それで、そっちのスレッドでも、私が会社を辞めた時の経緯が論議されていた。
内容を簡単に説明すると、私を退職に追い込んだ変態男は、前歴がバレて会社を辞めたそうな。その前歴というのが……ここでは書かない方がいいのかな? とにかく、「普通そんな奴は雇わないだろう」という前歴だった。上司は知っていたんだろうか? 知らなかったとすれば、えらい経歴詐称である。
「だから、あいつが辞めることなかったんだよ」
「でも、辞めてなかったら今度はなにされてたか」
「印刷部は女性社員が少ないからさ、一番若かったあいつが狙われたんだよ、きっと」
あとはまあ、どうして上司が私を守ってやらなかったんだろう? という疑問だけが残っていた。
今思うと、上司はその男の前歴を知っていたからこそ、私を守れなかったんじゃなかろうか。当時、印刷部はギリギリの人数で印刷機を稼働させていた。一人抜けたら、一台停めなければならない。そうなると売り上げが減って、会社の危機につながる。幸い、校正係は私の他にもう一人いる。私が掛け持ちしていた業務課の仕事は、業務課の誰かが負担すればいいことだから、印刷部の責任者として、校正技能士と印刷オペレーターを天秤にかけた場合、余裕のある校正係を切り捨てるしかなかったんだろう。
だけど校正係は人数的には余裕があっても、もう一人の校正係はしょっちゅう体調を崩して、週に一度は無断欠勤するという、あまり戦力にならない人だったんだけど。
そんなこともあり、数ヵ月後にとある出版社に再就職した。
しかしその頃、私の母が寝たきりになって、介護が必要になってきた。
母は過去に二度、病院にまつわる辛い経験をしていたので、極度の病院嫌いだった。病院にさえ行っていれば治ったかもしれないのに、頑固にもそれを拒否したため、私が介護をするしかなかった。
なのでその出版社にはパート職員として雇ってもらった。短時間だけの勤務なので、早く家に帰れる。それでなんとか母の面倒をみていたのだが、ときに容体が悪くなって、どうしても会社を半日休ませてもらわなければならないときがあった。
その会社のお局に目をつけられたのは、そういう経緯があったからだ。
そして母が永眠し、葬儀や相続などの手続きで一週間ほど休まなければならなくなった。
それも明けて仕事に復帰すると、給湯室でお局に会った。
お局は、にっこりとした笑顔で、こう言った。
「お母さん亡くなったんですってね。おかげで楽になったじゃないの」
どうゆう言い草だ!!
私が母が死ぬのを待ってたとでも言いたいの!
死んでほしくないから、自分の仕事と介護の両立が辛くても、必死に頑張ってきたのに。
それなのに「死んでくれて良かった」みたいな言い方は、遺族に対して失礼すぎる!
このお局が、家に帰れば、お姑さんと上手くいっていないのは聞いていた。このお局の年齢から考えて、お姑さんも相当なお婆さんであろうから、そんな人の世話をするのは大変なのだろう。
だけど、私の場合は実の母親なのだ。気の合わないお姑の世話をさせられているあなたと、一緒にされたくなかった。
確かに、私が休んだことで、周りの人に仕事の負担がいったことは申し訳ないと思っている。だけど、だからと言って、肉親を失ったばかりの人間に、言っていい言葉と悪い言葉というものがある。
そんなこともあって、その会社も辞めた私は、すっかり人間不信になって、半引き籠もりになった。
なんで「半」なのかというと、母の代わりに家事をやらなければいけなかったので、食材の買い物だけは行ってたのさ。
あと、完全に引き籠もりにならないように、趣味のドラマ鑑賞を、映画鑑賞に変えるように兄に勧められ、毎週水曜日は映画館に通っていたので。
そんなことを一年以上つづけているうちに、私の生活費用の貯金が切れた。
やむなく仕事をすることになったんだけど、もう会社勤めは無理そうなので(家事と両立させなきゃならないから)、今の勤務先にアルバイトとして雇ってもらい、現在に至っています。
おそらく兄がお嫁さんでももらって、その人に家事をやってもらえるようにならない限り、私が正社員として会社勤めをすることは、もうないでしょうね。
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from: エリスさん
2008年04月06日 19時44分08秒
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「幸か不幸か・2」
「どうして更衣室で着替えないんですか! 印刷現場には私も出入りしていることは、知ってるでしょ!」
そう言って抗議したんですが、わけの分からん言い訳をされて、しまいには「はあ、夜道は気を付けた方がいいですね」と気色悪いことを言いだしたので、上司に相談した。
しかし上司は、
「印刷現場で着替えちゃいけないって、規則ないから」
と、変態男の肩を持った。裏事情として、印刷オペレーターが一人辞めると、印刷機を一台停止しなくてはならず、売り上げが極端に減る。
つまり上司は校正技能士の私と、印刷オペレーターの変態男を天秤にかけたのだ。
それで上司と言い争いになって、退職願を叩きつけた。
しばらくハローワークに通いながら、文学賞に応募する作品を執筆していた。その時の作品が「罪ゆえに天駆け地に帰す」です。
この続きはまた後日。
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from: エリスさん
2008年05月22日 07時33分42秒
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「幸か不幸か・確か4」
先月書いていた、これ。覚えてますか? 忘れてしまった方は「返信元を表示する」をクリックしてね。
割愛した部分があったので、書きます。
変態おやじのせいで、勤めていた印刷会社に退職届を叩きつけた私だったけど、実はすぐには辞めさせてもらえなかった。
退職届を出しても、最低20日間は会社に残って、後任者に引継ぎをしなければいけない、という法律があるんだそうだ――雇用法だか、労働基準法だかで。
それもやらずに退職してしまうと、解雇扱いにされてしまい、再就職の際にそれが付いて回ることになるからと、部長に説得された私は、一ヵ月間だけ会社に残った。
その一ヵ月間の苦痛だったこと!
見たくもない変態おやじの顔を、嫌でも見なきゃならない!
後任の人の研修のおかげで、もう私が一人っきりで行動することはなくなったけど、それでも、変態おやじはわざわざ用事を作って、私たちのところまで来た。それが気持ち悪かった。
校正物を現場から校正室に運ぶのは、印刷機助手の仕事。それなのに、私が残ることになった一ヵ月間、その仕事は変態おやじのチームだけ機長――つまり変態おやじ自身の仕事になった。
なので、変態おやじが部屋に入ってきたら、私はすぐに席を立つようにしていた。校正用デスクの他にも持ち場があったので、そっちの仕事をやる振りをして。
あとは変態おやじが校正物を置いて帰るのを待つばかりなのだが……奴は、私のデスクで長々と〓〓〓最後の点検をしてから帰るからムカつく! あんまり長いので、同じ部屋に勤務している印刷用紙管理担当のおじさんが、
「おまえ、さっさと帰れよ! 印刷機止まったままになるだろうが!」
と注意するくらいだった。
だから、あの一ヵ月間は本当に苦痛だった。
後輩達には引き止められるし、他の部署の人には根掘り葉掘り聞かれるし。
あの時のことを思いだすと、今でもゾッとする。
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