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恋愛小説発表会〜時にはノンジャンルで〜

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  • from: エリスさん

    2014年04月04日 12時23分28秒

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    夢のまたユメ・93

    「これ、もう外そうね」
    そう言って、百合香はルーシーのウィッグを外した。ウィッグが無くても、ルーシーの仕草や表情で十分女性に見える。それに今は百合香の浴衣の中でも艶やかな柄のものを着せている。
    『うん、ショートヘアーの女の子なんだと思えば、全然イケるわ』
    百合香はそう思いながら、ルーシーの上半身だけを脱がせた。腰から下は浴衣で見えなくするのは、いつも翔太にやってもらっていたスタイルだった。
    ルーシーが恥ずかしげに胸元を隠すので、百合香も同じ風に上半身を脱いだ。
    「ホラ、恥ずかしがらないで。女同士なんだから」
    「リリィさん......」
    百合香に押し倒されたルーシーは、すべてを彼女に委ねた。
    百合香の愛撫はルーシーにとってすべてが初体験で、羞恥心も何もかも考えられなくなってしまう。
    一方、百合香は冷静にルーシーを観察していた。
    『体の反応はすべて女の子のものだわ。これじゃ、カールを男だと思ってベッドインする女は、拒絶反応を示しても仕方ないわね』
    百合香は浴衣で隠れているルーシーの太ももの間に、右手を滑り込ませた。
    「あっ、リリィさん......そこは......」
    「ん? ああ、触るのは平気なの。翔太のも見ないで触ってあげてたのよ」
    「そうなんですか?」
    「うん。でも、あなたのは男の子の方じゃなくて、女の子の方を触るね」
    百合香は手探りで、ルーシーの女の部分を見つけた。
    「あっ!」
    ルーシーは咄嗟に百合香にしがみ付いた。
    「イヤッ、ダメ......」
    その反応を見て、百合香は『か、可愛い......』と思った。女性として見ると、ルーシーはこんなにも百合香の好みのタイプだったのだ。
    「大丈夫、怖がらないで......」
    百合香は耳元で囁くと......。

    ルーシーが恍惚と眠りかけているのを横目に見ながら、百合香は起き上がって着替え始めた。その物音でルーシーは目を開けて、百合香に声をかけた。
    「リリィさん......」
    「あなたはもう少し休んでていいのよ」
    「あっ、いえ......僕も帰らないと......」
    ルーシーは起き上がると、自分の着替えは全部バスルームにあることを思い出した。
    「もう一回シャワー浴びてく?」
    「いえ、大丈夫です。着替えてきます」
    最後に男としての部分が反応して、浴衣を汚しそうになったのだが、翔太との経験を踏まえた百合香が上手く処置をしてくれたのである。おかげで見たくない物を見せてしまったが......。
    男の服を着てルーシーがバスルームから出て来ると、百合香はすっかり部屋を片付けて、ちゃぶ台を出しているところだった。
    「お茶でも飲んでく?」
    百合香が聞くと、
    「いいえ、もう帰ります。そろそろ、リリィさんのお父さんも帰ってくるでしょ?」
    「そうね......お父さんに紹介するのは、もうちょっと先でもいいかな」
    「え?」と、ルーシーは聞き返した。「僕をですか?」
    「そうよ。交際相手を親に紹介するのは当たり前のことよ」
    「交際、してくれるんですか? 僕、リリィさんが見たくない物を見せちゃったのに......」
    「あんなのちょっとしたハプニングじゃない」と、百合香は笑った。「次からはあんなことがないように、ちゃんと準備しましょうね。大丈夫、あなたは十分女性よ。私好みの」
    その言葉を聞いて、ルーシーはようやく安心した。
    「とりあえず、私たちが付き合うこと、何人かには報告しないとダメよね。先ず、ナミでしょ。それからユノンに......」
    「......ミネさんは?」
    「翔太はいいわよ。会う口実になっちゃうから......」
    会えば必ず抱かれたくなってしまう......だから今は、会う口実を作らない方がいい。
    「それと、呼び方どうする? あなたが男の子の格好をしている時でも"ルーシー"って呼ぶのは、ちょっと問題があるでしょ?」
    「あっ、だったら......名前で呼んでください」
    「馨(かおる)?」
    「はい。だから僕も、百合香さんって呼んでいいですか?」
    「いいわよ。じゃあ、今後はそう呼び合いましょう、馨」
    「はい、百合香さん」
    百合香はルーシー――馨を玄関先までお見送りをした。
    そして......。
    「キーちゃん! お待たせ~!」
    馨との情事を邪魔されないように、姫蝶を猫部屋で待たせていた。なので百合香は勢いよく猫部屋のドアを開けると......。
    「ハイ、待ってたわよ」
    そこに、姫蝶を膝に乗せて正座していた母・沙姫がいた――!?

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