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from: 那須ボーイさん
2021/09/06 13:03:33
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小説 渚の慕情
第三話
男と女はいつも同じホテルを利用していた。
音響設備も整っている。
何処からともなく流れて来る音の調べ。
その音は一つ一つの細胞の細部にまで伝わって来る。
女は男が淹れてくれた紅茶を口に運ぶ。
味は何時も同じ。
それはかってエール・フランスの機中で二人して口にしたあの味なのである。
口にすれば、やがてはそれが体中一杯に広がって行く。
女は紅茶を飲み干し、静かな音楽の調べに身を任せている。
やがてうとうととし、浅い夢の中に落ちる思いがした。
先程までの男との愛の疲れが心地良く残っている。
何処か遠くから波の音がしている。
寄せては返す波の音。
静かな渚の音色である。
その音色は女を一層心地よい夢の中へ誘うようだった。
奇しくも男も渚の状景を思った。
何故その状景を思ったかは良く分からない。
女の渚の状景は感傷とロマンである。
だが男の渚の状景はそれとは違うような気がした。
何故違うのか。
その時はまだ男には良く分からなかった。
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終章
不倫?!
何と言われようと人の本能だ!
しゃああんめ。
だが男は思った。
女とは別れよう。
自分の保身のためでは有るが、所詮不倫。
いずれは別れる時が来る。
女もそれは承知している筈。
その別れが役員の話が出て居る時に到来しただけなのだ。
考え様によっては自分勝手な事は分かっている。
だが所詮それが案外"人"なのかも知れない。
ホテルの一室で観た(思った)あの渚の光景を思い出していた。
あの渚の光景を思いながら、その時女とは別れようとの思いが既にあったのだろう。
女との事が慕情として残るのだろうか。
又女はどうだろう。
一般的に女性は次のステージに行けば別の景色を観ると言われる。
各人の在り方は各々。
空は暮れ掛けていた。
又明日は明日が有るのだろう。
ー終わりー
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終わりに寄せて
"さよならは言わないで置こう"
愛しても 愛しても いけない恋なのか
サヨナラは サヨナラは 言わないで置こう
来世があるとすうならば
大手を広げて 君を抱きしめよう
サヨナラは言わないで置こう-
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