富士見書房のラノベ雑誌〝ドラゴンマガジン〟の感想でも書こうかと……。
　今月気になったのは神坂一の〝アビスゲート〟、師走トオルの〝火の国、風の国物語〟、川口士の〝ライタークロイス〟あたりかな。
　アビスゲートは〝クロスカディア〟以来の新作だけど、面白味は微妙。神坂一の作品の魅力は、はっちゃけた個性のキャラクターだとは思うんだけど、今回は世界観の説明だけでそういったものがなかったから評価は保留だな。まぁ、文庫化されるのを楽しみに待っておきますか。
　火の国、風の国物語は最近珍しい壮大なスケールの王道ファンタジーで、国家と反乱軍の激しい戦いとドラマを描いていくようだ。まぁ、今のところはまだなんとも言えないね。ただ、ファンタジー世界を上手く描写できるかどうかが問題だな。
　それと、師走トオルに「新作を作る前に〝がらくたのフロンティア〟を完結させろ」と言いたいのは自分だけだろうか？ いや、人気がなくて打ち切られたというのは想像ができるのだが、せめてキリのいいところで終わらせて欲しいな。
　そして、ライタークロイス。一応、文庫を買って読んだが、あんまり面白くない。なんというか、文体が固くて好みじゃないし作品に引き込まれるものがない。で、読切りの方も似た感じで退屈だったな。