「ぼくと彼女に降る夜　スピリッツサクセサー」
　ついにシリーズ完結。正直、惰性で読んでましたからようやく終わったの一言に尽きます。全巻読んだ自分が言うセリフではないかもしれませんが……。
　それはそれとして、真祖との戦いとか酷かったです。まぁ、万夫不刀の心が挫けない限り死なないという能力を活かした展開は好きでしたけど、肝心の戦いが何でも切れるという剣刀師の力を振るうだけで面白味がないんですよね。なによりも、あれだけもったいぶって登場した真祖があっさりと負けたのが納得いかない。
　それと、最後の敵の真意はほぼ予想通りでした。しかし、だとしたら前の巻でナイトを殺すと言っていたのはなんだったんだか……。
　あと、最後のシーンが妙に意味深でした。実はまだあの人が生きているという事なのかもしれませんが、確証がないのでちょっと気になりますね。
　それにしても、まさか9巻まで続くとは思ってませんでしたね。長く続いても5巻あたりで打ち切られると予想してたので本当に不思議です。

　そういえば、次回作は同じ世界を舞台にした話にするみたいです。そうなったら、今回脇役のままだった五聖竜と同じ魔術師を主人公にした話とかになりそうな気がしますね。
　とはいえ、個人的にはあまり完成度の高い世界観とは言えないので止めた方がいいと思いますが……。