『ろーぷれ・わーるど』15巻の感想です。
　短編２つと後日談があるんですが、後日談のみにしておきます。
　後日談はユーゴ達それぞれの視点のエピソードが描かれていて、戦いが終わり世界が変わっていく中でそれぞれの思いや思惑があって面白かったです。
　中でも勇者を育成するための騎士団を創設したユーゴ、自分の国を興したラムダ、この二人の間で交わされた裏取引が面白かったです。この取引が将来どうなるのか、数十年後を舞台にした続編で読んでみたい気がしますね。
　そして、ラストでは早くも教団復活。定番ですが、まさに悪は滅びないというやつですね。けど、それに対するユーゴの「善もまた滅びはしない」という台詞が良かったです。善は滅びないというのはあまり聞きませんが、確かにその通りだと思いました。それに、善と悪が滅びないという事は善と悪が存在するエターナルもまた滅びないという意味にも取れますし、とても良かったです。

『ろーぷれ・わーるど』13巻と14巻の感想をまとめて。
　いやー、書く余裕がなくてそのまま放置していたらずいぶんと時間が経ってしまいました。はっきり言って今更感があるんですが、最終巻が今月発売するのでその前に書いておこうかと。

　13巻は邪神ギャスパルクとの最終決戦に挑む前のRPGでいう決戦前夜イベント目白押し。ユーゴ達主人公パーティだけでなく、それぞれのキャラが最終決戦にむけて思いをはせるのは嵐の前の静けさ的な緊張感があって良かったです。
　そして、この土壇場で新たな仲間が。ペルアダン皇国、ジャイアント、ダークエルフ、そして反教団組織である神聖飛竜騎士団。というか、この神聖飛竜騎士団のリーダーはどう考えても……。
　あと、最終決戦装備完成。いやー、最強装備って良い響きですよね。しかし、ユーゴの鎧の世界観を無視したデザインにはちょっと笑った。いやいや、こんなところで小ネタ入れなくていいから。

　14巻はついに邪神ギャスパルクとの最終決戦。
　というか、ギャスパルク強すぎ。まさか無敵バリア持っているとは思わなかった。いや、確かに2巻でダイスが核兵器も効かないとか言ってたけど本当だったとは……。読んでてどうやって逆転するんだこれ？ と思いましたね。そんなギャスパルクをどうやって倒したのか。それは読んでのお楽しみです。
　そして、ついに姿を見せる創世神。創世神から語られるエターナル誕生の経緯。創世神がエターナルを作った理由は魔神の存在意義も含めてなかなか面白かったです。
　それと、邪神を倒し平和へと歩き出した世界の裏で教団を再建しようと動く者がいるラストも終わりのない善と悪の戦いを象徴するようで良かったです。
　さて、てっきりこの14巻で完結かと思ってたら、まだ続く事に少し驚きました。15巻は短編2編と後日談があるそうなので楽しみです。できれば数十年後を舞台にした続編なんかも読んでみたいんですけど、さすがにそれは無理かな。

『ろーぷれ・わーるど』12巻の感想でも。
　最後の魔神ニンガヤッシュの復活を賭けた魔神達との総力戦です。
　前回で攻撃力が１しかない謎の最強武器ゴーデスブレードの秘密が明らかに。ユーゴじゃないけど、なんて面倒くさい仕様なんだ。けど、人々から力を得るというのはいかにも決戦兵器らしくて嫌いじゃないです。ただ、攻撃力の上昇率が微妙なのはなぁ……。まぁ、あまりにも攻撃力が高くなりすぎたらそれこそ魔神を瞬殺してしまうので仕方ないんだろうけど……。
　で、決戦での作戦会議でユーゴ達のパワーアップの詳細が明らかに。いやー、さすがは神から力を与えられただけあって全員とんでもなく強い。あと、魔神の推定HPとか色々と判明。この作品HPとかダメージ計算式とかあまり考慮してないと思っていたので一応あった事に少し驚きました。
　それと、決戦前にユーゴがついに女性問題に決着を。イシュラとレヴィアのどちらを選ぶのか。まぁ、以前にレヴィアがファドラにした質問からして結局はこうなるだろうとは思っていましたけどね。ちなみに、その後のユーゴの本音というかムッツリスケベぶりには笑った。そんな理由で戦うのは勇者としてはどうかと思うけど、男としては正しいと思いましたね。
　決戦の結果は、予想通り。とはいえ、魔神達との戦いはなかなか面白かったです。やっぱり総力戦っていうのは緊張感があっていいですよね。

「ろーぷれ・わーるど 11」
　ユーゴ達が目覚めたドットのエターナルはエターナルそのものではなくエターナルに似た世界でした。
　というか、ぶっちゃけ過去のエターナルを再現した擬似世界で、スーパーハードなミッションも過去における魔神との戦いの追体験と分かった時点でこの先の展開が読めましたね。
　ちなみに、この展開はやって欲しくはありませんでした。魔神の能力が事前に判明するのもそうですが、エターナルを冒険するというRPGの魅力をこの擬似世界でやってしまったのはRPG好きとしては納得しがたいものがありました。
　さらに、ユーゴ達がチート化してしまったのがまた気に入らない。いえ、魔神達との決戦が迫っている以上は並のパワーアップでは対抗できないのは分かりますけど、魔神達との総力戦に備えた予備知識と大幅なパワーアップを一巻でやられてしまうと打ち切り展開としか思えないんですが……。
　続きは楽しみですけど、打ち切りなのかと考えると少し不安ですね。

「ろーぷれ・わーるど 11」
　ユーゴがLV79からLV1に。
　まぁ、予想通りですね。やっぱりゲームオーバーになったなら最初からやり直しくらいはないとダメでしょう。むしろ、死ななかっただけでもラッキーと思わないと。
　しかし、あらすじから察するとユーゴ達が目覚めた場所はドットで構成された世界とはいえどうやらエターナルみたいですね。それとも、エターナルと似た世界だったりするのかもしれませんが……。
　ただ、姿が変われどもエターナルだとするのなら、アルダ村でのSUPER HARDなミッションとやらに思い当たるものがあるんですよね。けれど、その場合はまず間違いなく無理ゲーなので、エターナルと似た世界である可能性もあるんですよね。
　うーん、判断がつかいないし、SUPER HARDなミッションも気になって仕方ないですね。あー、早く読みたい！

「ろーぷれ・わーるど 10」
　9巻で魔神イグニッツアの前にユーゴ達がまさかの敗北。そして、今度は旭日騎士団に最大の危機が。
　リサ、ジロー、ナツキ以外の旭日騎士団のメンバーがようやく登場。しかし、思っていたよりノリが軽い。教団と戦うというよりは、仲間と組んでエターナルを満喫しているといった感じだったかな。
　そんなわりと軽いノリだったので最大の危機を前にしてバラバラになるかと思いきや、一致団結して本当の意味で教団と戦う真・旭日騎士団に変貌を遂げるという燃える展開に！
　とりわけリサに変わってリーダーになったナツキが印象的で、彼女の根源である魔法少女の思想が新たな教団幹部イヴィルを倒してリサを救えるのかが気になりますね。
　さて、ラストでまた衝撃の展開が……。9巻で魔神イグニッツアにユーゴ達が負けたとはいえ、死亡ではなく石化。ならば石化から復帰するのではと思っていましたが、予想の斜め上をいってくれました。これはもしかするとエターナルという存在の謎に迫る展開なのかと思わなくもないですが、だとしてもこれはどうなんでしょうかねぇ……。
　旭日騎士団の戦い、ユーゴ達の身に起きた異常事態。どちらも続きが気になります。

「ろーぷれ・わーるど 9」
　ウィドラ軍を退けた勢いでショウとエルがバカップル化しました。エルなんかショウの影響で若干キャラが変わってしまったような……。
　そんなバカップルは置いといて、それよりもウィドラ軍が良かったです。中でもダーヴァインの介入によって一転して圧倒的優勢から窮地に立たされたウィドラ軍の殿をつとめたディシガンの仲間と最終的な勝利を信じ命を賭ける姿には、ユーゴ達とは考えや立場は違っても敵には敵の絆や誇りがあるんだと思いましたし、格好良かったです。
　そして、決戦ではダーヴァイン軍が思いのほか強かったのが少し意外でした。戦力的にはウィドラ軍とほぼ互角と思っていんですけどね。まぁ、昼で主力のアンデットが弱体化してたというものあるんでしょうけど、ウィドラ軍を終始圧倒してました。
　そしてついに勝利目前といったところで予想通り魔神ダイスがやってきました。これで再び形勢逆転して劣勢に追い込まれるんだろうなと思っていたら、それ以上の結末に。
　ちょっと待った！ これ続きどうなるの！？ そう思わずにはいられない予想を超える結末だったので、続きがものすごく気になってます。

「ろーぷれ・わーるど 9」
　なんか、ショウとエルが急接近するとかあるんですが……。
　まぁ、ウィドラ軍を撃退して危機的状況を乗りきった事で絆が深まるというのは分からないでもないんですけど、まだ勝ったわけでもないのにイチャつくのは気が早すぎるような。
　それどころか、ダイスの参戦を考えるとこれからが真の戦いになりそうなんですが……。

「ろーぷれ・わーるど 8」
　多勢に無勢とただでさえ不利な上に敵には最強クラスのモンスターまでいるという圧倒的不利な状況でそれぞれが仲間を信じて最善を尽くして戦う展開がとても良かったです。
　そんな戦いの中で特にメタボが良かったです。強力なアイテムを使って絶体絶命の状況を覆しましたからね。しかも、ゲームの世界という設定を活かしているところがなお良かったです。
　もっとも、ヴァイオンがしっかりとしていればそもそも絶体絶命などという状況にはならなかったハズなんですけどね。さすがはエターナル一のバカというべきか……。戦いに赴く時は少し見直したんですが、バカはバカのままでした。
　あと、何気に笑ったのがユーゴの父親への恨み言でしょうか。対戦ゲームでやられ続けた恨みの深さを感じました。
　
　さて、アーク率いるウィドラ軍を撤退させ逆襲に転じるかと思いきや、敵にも強大な援軍が。
　ダーヴァイン軍の助力を得たとはいえ戦力的にはウィドラ軍とほぼ同等。敵の強大な援軍に対抗する術が果たしてユーゴ達にあるのか。続きが楽しみです。

「ろーぷれ・わーるど 7」
　ファンタジー系RPGの定番ヒロインであるお姫様がつい登場。……なんですけど、そのパール王女は今のところ登場しただけというところでしたね。ただ、固有のエンチャントはかなり強力というかやや反則気味の性能なので今後メインキャラの一人になりそうです。
　それよりも、その側近であるメタボの方が印象的でしたね。エターナルに召喚された日本人は高LVなので強気になってますが、この人は暗い過去のせいでとんでもなく自虐的。けど、ダメ人間だったからという理由とは関係なく、他人に優しくできるという強さを持ったキャラだと思いました。
　それと、話の方もパール王女の百星騎士団を戦力になるように鍛えるために悪だくみをたくらんだり、支えたりと面白かったです。
　ただ、思ったよりも展開が早い。最後の方でもうアークが攻めてきましたよ。できれば、色々なエピソードを入れて百星騎士団のメンバーとかを掘り下げて欲しかったのでちょっとだけ残念です。
　そして、アークとの戦いはいきなり形勢不利。続きは今までにない激闘になりそうなので楽しみです。

「ろーぷれ・わーるど 7」
　話としてはまず勢力の拡大というのになるみたいですけど、それよりもファンタジー系RPGの定番ヒロインであるお姫様が登場する方が重要みたいです。
　さて、金髪ツインテールのパール姫。どんなキャラか楽しみですね。

「ろーぷれ・わーるど　漫画版」
　ドラゴンマガジン9月号から別冊付録で漫画連載が始まりました。他にも『ひめぱら』と『ハイスクールＤ×Ｄ』も載ってます。
　
　どんな風になるかと楽しみにしていたんですが、期待していたほどではなかったのでちょっと残念でした。だからといって悪いわけでもなかったんですが、絵に個性というか雰囲気を感じなかったんですよねぇ……。
　個人的に『ろーぷれ・わーるど』の漫画は原作でドット絵を担当してる今野隼史さんに描いてほしかったです。みにに載っていた四コマ漫画とか面白かったですしね。

「ろーぷれ・わーるど みに」
　ドラゴンマガジン9月号についてた別冊付録の短編です。
　
　5巻と6巻の中間の話で、嵐の夜に無人の洋館で過ごす事にしたパーティは惨殺死体を発見。ところがほんの少し目を離した間に死体は消え、仲間達も一人また一人と消えていく。果たして犯人は！ 仲間達はどこに消えたのか！？ そんなちょっぴりホラーゲームぽいお話です。
　それにしてもゾッとする話だった。ただし、展開や犯人の正体などではなく、最後のオチが恐い。下手にリアルな想像をしたりなんかするとかなりエグイ。うん、世の中には知らない方が幸せな事ってありますよね。

「ろーぷれ・わーるど 6」
　アダナキア連邦では有力者と接触して教団の本拠地探しにでもなるのかと思っていましたが、いきなりゾンビ軍団に襲われて大ピンチとは……。
　しかも、今度は教団幹部の罠にかかってあっさり捕まるし……。まったく、2巻で敵を出し抜いた勘の鋭さはどこにいったんだかなぁ。
　そんな不甲斐ない男共を助けるため、今回は女性陣が体を張って頑張ります。特にレヴィアなんかは色んな意味で体を張りましたね。まぁ、色仕掛け後のブチギレにはちょっと引きましたけど……。
　決戦も面白かったです。新キャラが乱入してきたりしたのには驚きもしましたが、それを機にユーゴとショウの二人が雑魚を蹴散らして敵将に突撃する姿は痛快でしたね。
　ちなみに、新キャラはユーゴよりも高LVのお婆さん。いやー、ユーゴ以上の高LVキャラが登場するとは思ってませんでしたね。とはいえ、年齢によるステータスの減衰があるので最強はやっぱりユーゴのままみたいですけど。
　一方で新たな教団幹部も底知れなさがありますね。ユーゴの推測通りだとすると、本領発揮した時の強さはあるいはユーゴ以上なのかもしれません。しかし、一体どんな経緯でそんな力を手に入れたんでしょうね。やっぱり魔剣の効果かな？
　そして、今後の展開が楽しみで仕方ないです。勢力が乱立する群雄割拠の戦国時代ともいえるアダナキア連邦の覇権を巡って新キャラと共に新たな教団幹部との勢力争いですからね。
　このまま勢力を拡大して全面対決というのもいいですが、個人的には第三勢力なんかにも登場して欲しいところですね。