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  • from: どらごんさん

    2011年03月02日 00時20分02秒

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    カナクのキセキ

    第22回ファンタジア大賞金賞受賞作です。千年前、周囲に災厄をもたらしてしまうため魔女と恐れられたマールは、魔法を技術として確立た功績や慈悲の精神が後世

     第22回ファンタジア大賞金賞受賞作です。
     千年前、周囲に災厄をもたらしてしまうため魔女と恐れられたマールは、魔法を技術として確立た功績や慈悲の精神が後世において評価され、暁の賢者として崇められるようになった。そのマールが生前に残した4つの石碑があり、マールの信徒がそれらを巡る旅を石碑巡りという。
     マール信徒であるカナクはある目的で石碑巡りをする決意をしたものの、それにカナクが密かに想いを寄せていたユーリエが無理やりついてきて二人で石碑巡りの旅をする事に。

     ある秘密から自分に自信のないカナク、素直に想いを伝えられないユーリエの初々しい一途な恋愛が良かったです。なによりも好きな人を想い続けるというテーマがしっかりとしてます。特に最後ではユーリエのカナクへの想いの強さが伝わってきて胸が熱くなりました。
     ただ、そうしたテーマ部分はとても良かったと思うんですけど、話としては詰め込みすぎで、各地でのエピソードが短く展開が早すぎると感じました。1巻にまとめるとなると仕方のない事なのかもしれませんが、旅の魅力を出せてませんでしたね。
     そうした部分もあるけれど、テーマの魅力がそれを補って余りある良作だと思います。

     それと、綺麗にまとまっていると思っていたんですが、続くようです。すでに2巻は書きあがっているらしいですしね。
     あのラストからどうなるのか。続きは楽しみですが、綺麗にまとまっているだけに不安もありますね。

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    ふじ 玖路

    from: どらごんさん

    2011年08月21日 23時27分38秒

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    「カナクのキセキ2」今回も1巻と同じく表と裏の二つの物語が絡まっていきます。けれど、2巻目だと前回のような新鮮味がありませんでしたし、話もあまり面白く

    from: どらごんさん

    2011年04月29日 10時10分25秒

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    「カナクのキセキ2」2巻の情報を。1巻の続きというより、別の恋物語になっているような……。まぁ、この話がカナクと絡んでくるんでしょうけどね。

  • from: 玖路さん

    2011年03月27日 05時36分06秒

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    銃姫

    その引き金を引けば、望んだ言葉を消し去ることができると言われる「銃姫」が、罪人オリヴァントによって盗まれた。メンカナリン聖教団の少年僧兵セドリックは、


    その引き金を引けば、望んだ言葉を消し去ることができると言われる「銃姫」が、罪人オリヴァントによって盗まれた。メンカナリン聖教団の少年僧兵セドリックは、姉のエルウィング(左)、テロリストの少女アンブローシア(右)とともに、銃姫を取り戻すためオリヴァントを追う旅に出る――

    高殿円(たかどのまどか)著、MF文庫の『銃姫』について感想を。
    シリーズ全巻で十一冊。一年と少し前に完結しております。

    姉にべったりの頼りない少年セドリックが、自らの過去、そしてこれから待ち受ける運命、世界の秘密などなど、さまざまな試練に直面するたび、成長していく物語、なのかな。

    世界の発展度は十八世紀頃の地球文明ぐらい。ただし、人々は魔法が使えます。
    魔法は古代語によって構成される魔法式を唱えることで発動させるのですが、魔法使いは銃によって呪文を放つことでしか、魔法を使う事ができません。ですから魔法使いは魔銃士と呼ばれています。
    弾丸に呪文を込め、その弾丸を銃で撃つことによってのみ魔法は発動するのです。
    この辺は属性がどうこうとか、銃無しで魔法を撃つ方法とか、強力な魔法言語あれこれとか、結構細かい良くできた設定があって、紹介しきれません。どうも棄てプリの榊一郎さんなんかも設定の考案にアイディアを少し提供したとかなんとか一巻のあとがきに書いてあったような気がします。

    文体は女性らしい優しい表現が目立ちます。
    この作者の他の著書を読んだ事がないので、世界観に合わせた文体なのかどうかは分からないのですが、とても良く合っていると思います。
    特にキャラクターの心情描写はとてもいいですね。私では一生かかっても思いつかない文章ばかりです。

    そう、心情表現はいいのですが、ただちょっとキャラクターの造形に毒がないな、とは思いました。
    全員常識的で地に足が着いた考え方をしていて、いい意味でぶっとんだキャラが一人もいないので、若干物足りなく感じる人もいるかもしれません。

    ただ一巻から突きつけられた謎が、最終巻まで表に裏に付きまとうストーリー展開は、なんともモヤモヤさせられました。「銃姫」って一体なんなんだ! という疑問が、頭の中をずっとぐーるぐるです。ヒントはずっと与えられ続けていたのに、最終巻の半ばで明かされるまで、全然分かりませんでした。

    総評としては、わりと万人受けする良質なファンタジー作品、としておきます。

    キャラクター 7
    世界設定   9
    文章(筆力) 8
    構成     8
    ストーリー  8

    全体的にはレベルが高いのですが、個人的には何か一点突端な魅力が欲しかったです。せっかくいい魔法なんかの設定があるのに、バトル成分が少なめなのが不満だっただけかもしれませんが。

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  • from: どらごんさん

    2011年03月21日 00時36分16秒

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    義援金を送ろうとしたら……

    『火の国、風の国物語』の作者である師走トオルさんが東北関東大震災に義援金10万円を送ろうとしたところ、桁を間違えて100万円を送ってしまったそうです。

     『火の国、風の国物語』の作者である師走トオルさんが東北関東大震災に義援金10万円を送ろうとしたところ、桁を間違えて100万円を送ってしまったそうです。
     しかも、印税が入るのは数ヶ月先との事。『タクティカル・ジャッジメント』の頃から読み続けているファンの一人としてとても心配です。
     4月の新刊では微力ながら売り上げに貢献させていただきます。

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    玖路

    from: 玖路さん

    2011年03月21日 01時21分24秒

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    「Re:義援金を送ろうとしたら……」あー、なんか話題になってましたね。どうもミスを装ってますが、自分はガチで寄付したんじゃないかと予想。どちらにしても

  • from: 玖路さん

    2011年03月19日 02時44分51秒

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    9S(ナインエス)

    かつて「狂気の天才」と呼ばれた科学者、峰島勇次郎が残した驚異の発明の数々は「遺産」と呼ばれ、それを求める国家や組織は今でも後を絶たない。そして現在。海


    かつて「狂気の天才」と呼ばれた科学者、峰島勇次郎が残した驚異の発明の数々は「遺産」と呼ばれ、それを求める国家や組織は今でも後を絶たない。
    そして現在。海上に浮かぶ巨大循環環境施設《スフィアラボ》が、施設内の「遺産」を狙った武装組織により占拠された。
    唯一スフィアラボから外部へ逃れられた少年、坂上闘真と、「峰島勇次郎の最高傑作」と呼ばれる少女、峰島由宇の二人は、テロリスト達を制圧できるのか――

    そんなストーリーから始まるこのシリーズですが、現在七年半で本編十巻、短編集二巻が刊行されています。
    タイトルの「9S」は
    "The Security System
       that Seals the Savage Science Smartly
        by its Supreme Sagacity and Strength."
    の九つのSから。
    「究竟の智慧と強さをもって暴虐の科学を迅速に封ずる保安機構」
    これはすなわち、峰島由宇のことを指します。

    世界中の誰よりも突出して優秀でありながら、どこまでも内罰的な少女、由宇と、天然で暢気な気質と最凶最悪の暗殺者との二重人格者である闘真が、超科学なトンデモ兵器を振り回すテロリストどもをしばき倒すストーリーは、息も吐かせぬノンストップアクション。
    巻数が進むにつれて、峰島勇次郎とは何者なのか、坂上闘真の禍神の血統とは? などなど作品の根幹に関わる謎がバンバン出てきて読者を悩ませます。ちなみに十巻現在、謎は深まるばかり(笑)

    この作品を好きになれるかは、イコール由宇と闘真を好きになれるかだと思います。
    互いに強く惹かれあいながらも、それぞれの運命に振り回され、路を違う二人。「なんでこの子達ばかりがこんな目に遭うんだ!」などと思う私はハマってしまっているんでしょうね。
    フルメタル・パニックなんかと雰囲気的には似たところもあるので、ああいうのが好きな人は気に入ると思いますよ。

    キャラクター 9
    世界設定   9
    文章(筆力) 5
    構成     7
    ストーリー  10
    読みやすさ  7
    刊行ペース  2

    作者の体調不良などもあったようですが、七巻以降は一年に一冊出ないペース。最新刊が一年半前発行ってどうよ?

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  • from: 玖路さん

    2011年03月17日 05時37分25秒

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    とある魔術の禁書目録

    今月『新約』として新たなスタートを切ったこのシリーズ、まず間違いなく今一番勢いのあるラノベでしょう。自分は正直一巻から「微妙だな」と思ってたので、七巻


    今月『新約』として新たなスタートを切ったこのシリーズ、まず間違いなく今一番勢いのあるラノベでしょう。

    自分は正直一巻から「微妙だな」と思ってたので、七巻までで話を追うのをやめてました。それが一年程前、とあるきっかけからその時点で出てた21巻まで全部買い揃えて、一気読みしてみた結果、意外に(失礼)面白かったわけです。

    読み終えてから、どこが面白かったのかな、としばし考えました。
    作家としての実力は、凡庸と言っていいと思います。
    表現力は(ラノベ作家として)並(つまりちょっと不満)、説明ゼリフが多くて会話のテンポが悪い、それどころか無駄なエピソードも多数。ついでに擬音も多数。
    小説としては、だいぶ造りが粗いです。
    それがここまで売れているのは、おそらく脚本家として超凡だからではないかと。
    特にそれが顕著なのは、スピンオフ作品である『とある科学の超電磁砲』でしょう。小説の、自分に酔った感のある妙な心理描写や、無駄な状況説明が、漫画やアニメという媒体のせいかスッキリと整理されて、そのおかげで整合性の高いキャラ配置とストーリー構成が生きています。
    だから大まかな展開だけ考えて、細かい部分はもっとうまく描ける誰かに丸投げしてしまった方が、いいものができるんじゃないかとも思いますね。

    あとはなんと言うか、舞台装置が素晴らしいです。
    近未来の超科学に溢れた、超能力開発機関が統括する巨大学園都市。誰もが子供の頃想像する、自分が大人になったときに、実現されているかもしれない未来に対する憧憬がうまく形になっている、という感じですかね。
    簡単に言うと、たぶんこのシリーズを好きな人のほとんどが、学園都市に住んでみたいと思ってるんじゃないかなー。

    キャラクターについては……なんとも言いがたいものがあります。
    特に主人公の上条当麻が一番意味不明なんですよね。
    なぜなら彼には闘う理由がないからです。
    大概のバトルものは、主人公にも敵役にも自分だけの戦う理由(復讐だとか野心だとか強さの希求だとか)があるものですけど、当麻には全くそれがありません。常に誰かのために闘います。
    常に状況に振り回されながら、その中心点に向かって走っていって、「全ての異能を打ち消す」右手でぶん殴るわけですよ。
    ふた昔は前の、勧善懲悪の物語の主人公……一番近いのは仮面ライダーとかアンパンマンじゃないですか。
    ただ、それを二十巻以上も貫き通されると、違和感も何もなくなりますねwwこの「ぶれなさ」はホント凄い。

    他のキャラクターについても、誰もが物語の主役になれるように、細かに設定がされています。もちろん一巻ごとの単位でみると無駄な描写もあるのですが、これはのちのち色々な場面をクロスオーバーして描けるよう、ちゃんと計算して書いてあるのでしょう。キャラクター相関図とか描いたら、もの凄い事になりそうです。

    今月の新刊でシリーズ25冊目になるのですが、作品世界はまだまだ広がりを見せています。ここまで広げた風呂敷を、きれいにまとめられるのかは分かりませんが、これからさらに面白くなっていくことは間違いなさそうです。

    ―――――――――――――――――――――――
    ちなみに電撃文庫で初めて累計発行部数が一千万部を超えた作品らしいですね。
    単一シリーズで一千万部を超えた作品と言うと、
    グインサーガ、スレイヤーズ、銀河英雄伝説、
    魔術士オーフェンはぐれ旅、幻魔大戦、吸血鬼ハンターD
    レーベルを超えての刊行も含めるなら、創竜伝とフォーチュンクエストもでしたか。

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  • from: 玖路さん

    2011年03月09日 19時34分29秒

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    円環少女

    幾万の魔法世界で、ただ一つ魔法に見捨てられた世界。ここは"地獄"――誰もが奇跡より、ありふれた現実に振り回される場所。五年間追い続けていたシリーズ、ス


    幾万の魔法世界で、ただ一つ魔法に見捨てられた世界。
    ここは"地獄"――誰もが奇跡より、ありふれた現実に振り回される場所。

    五年間追い続けていたシリーズ、スニーカー文庫の『円環少女』が今月一日発売の十三巻で完結を迎えましたので、ちょっとした感慨とともに感想を。

    幾千幾万もの、それぞれの魔法体系を持つ世界が存在し、それらの世界の中で、唯一奇跡に見放された地球。魔法世界の住人達は、地球を"地獄"と呼ぶ。なぜなら"地獄"の住人達は、五感で感覚した魔法全てを消去してしまうから。

    元の世界で大罪を犯した罪人は"地獄"へ落とされる。彼らへの刑罰は、"地獄"の秩序を乱す敵対魔導師を百人討伐すること。しかしそれをやり通した罪人(刻印魔導師)は一人としていず、事実上の死罪とされている。

    そんな刻印魔導師でありながら、十二歳相当の少女、メイゼルと、歴史の表舞台には姿を現さない魔法使い問題を管轄する《魔導師公館》に所属する武原仁が、神の如き力を振るう超高位魔導師達とバトりまくるというストーリー。

    最初から最後までのストーリーを組み立ててから書き始めたと、作者が語るだけあって、緻密に作り込まれた設定も見事なんですが、それを描き切った筆力の方が、驚異的です。
    特に心理描写が凄い。生活観溢れる日常のシーンに織り込まれる、何気ない一文が、心をえぐります。人間の心をこんなにも生々しく描ける作家がいるのか、と心底感嘆しました。ちなみに恥ずかしながら、この長谷敏司さんの実力に気付いたのは、確か四、五巻ぐらいだったと思います。それまでは「読みにくい文章だなぁ」ぐらいにしか思っていませんでした。今では脱帽、敬礼、平伏といった感じですかねー。

    次に凄いのがド派手な魔法戦。他の作品だったら確実にラスボス級なのがわらわら出てきます。ここで普通の超能力バトルモノと違うのは、一般人が全て、無自覚でありながら強力な魔法消去能力を持つということですね。だから地球の住民達は、魔法使いに"悪鬼"と呼ばれています。その中でも、主人公の仁(ジン)は魔法消去のon/offが自在にできる、"真なる悪鬼"。つまり味方の魔法を利用しながら、敵の攻撃も防御も全て焼き尽くすことが可能ということですね。
    これだけ書くと、主人公が無敵っぽいですけど、そこは敵も"地獄"にいるだけあって、普通に銃なんかで攻撃してきます。つまり敵の銃弾は味方の魔法で防ぎ、その防御まで消してしまわないよう、状況に応じて戦術を変更する必要があるわけです。その常に綱渡りな駆け引きが、最高にバトルを盛り上げてます。

    そして三つ目。卓抜した筆力と、緻密な設定のコンボから織り成されるコメディーシーン。
    ストーリーは徹頭徹尾重たい感じなんですが、なんか変な設定で魔法を使う魔導師が多いせいで、油断するとすぐ笑ってしまいます。魔法を使うために全裸である必要がある女騎士とか、己の負った傷から魔力を引き出して魔法を使う魔女とかが、会話に参加するともうダメです。それぞれのキャラクターは自身の常識に従って普通に話しているだけなのですが、常識のズレが激しすぎるために、コメディにしかなりません。

    最後に。もちろんこれだけの長編を支えるキャラクター達が、魅力的でないわけがない。
    その中でもやはり主人公の二人は別格でしょうか。
    『ヒーローになれなかったおとな』仁と、仁に幼い恋をまるごとぶつけるメイゼル。
    人を殺すしか能の無い『わるいおとな』を自認する仁と、"地獄"に堕とされてもなお誇り高く運命に挑むメイゼル。
    共に戦い、時にぶつかりあい、内省しながら成長してゆく二人は、ただのいち小説のキャラクターでありながら、一個の人格を有していると言っていいほどの完成度に達しています。
    もちろん他のどのキャラクター達も、出色の出来です。特に最終巻は、最終決戦に相応しいオールキャストの大バトル!
    ONE PIECEの頂上決戦並のアツさでした。一人で東京を焦土に変えるような超高位魔導師が同時に三人も立ちはだかるシーンとか、「おいおいどーすんだコレ!」とか思わず声が出ましたよ。

    語りだすと話が尽きないので、この辺でまとめに入りますけど、とにかく凄かった! 近いうちに最初からもう一度読み返してみようと思います。たぶんまた新しい発見があって、新鮮な気持ちで楽しめるでしょう。

    キャラクター 10
    世界設定   10
    文章(筆力) 10
    構成     7
    ストーリー  7
    読みやすさ  3

    本気で「読書」するつもりで挑まないと、なかなか読み解けない物語ではあると思います。
    あと、色んなキャラを活躍させようとしたせいで、場面があちこち飛びまくるので、その辺は採点が辛目になっていますが、私にとってはダブルブリッドに勝るとも劣らない、最高評価の作品です!

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    from: どらごんさん

    2011年03月09日 21時33分51秒

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    「Re:円環少女」なかなか面白そうですね。全12巻ならそんなに多くないですし、コツコツと買ってみようかな。

  • from: 玖路さん

    2011年03月04日 15時13分17秒

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    生と死と 血と肉と骨の 物語

    字あまり。あ、いえ。本文からの引用です。というわけで?電撃文庫刊の『ダブルブリッド』を、ようやく全巻読破しました。一巻が出たのが2000年2月、九巻が


    字あまり。あ、いえ。本文からの引用です。

    というわけで? 電撃文庫刊の『ダブルブリッド』を、ようやく全巻読破しました。
    一巻が出たのが2000年2月、九巻が2003年12月。
    そして十巻が2008年5月。そのちょうど半年後に出た短編集まで読み終わったのが、ついさっきです。

    なんでもっと早く読んでおかなかったんだろう、と後悔。
    良いとか面白いとかではなく、素晴らしい。この一言に尽きる。

    特異遺伝因子保持生物、通称"怪(アヤカシ)"
    人と変わらない外見と知性を持つモノを甲種、それ以外を乙種と定め、内閣府にその存在を公認された甲種は、日本国憲法に定められた国民の権利を有し、義務を負い、公職に就く事も認められている。
    "甲種"を集めて作られた、警視庁刑事部捜査第六課に所属する片倉優樹と、
    警視庁の対"怪"部隊、緊急捕縛部隊に所属する山崎太一朗。
    二人の出会いから、物語は始まる。

    これだけだとラノベや漫画でよくある、異種族間のボーイ・ミーツ・ガール物と言えばそうなんですけど、全然レベルが違う。
    それはひとえに「キャラが立っている」ことに大本があるんじゃないかな、と。
    優樹が優樹で、太一朗が太一朗であったからこそ、始まり、深まり、そしてその先があるのだと。全ての物語を読み終えて、そう感じました。
    これは私が好む物語全てに共通する項目なのですが、結末を曖昧にせず、予定調和のようにまとめず、苦しんで、ぶつかって、傷つけあって、そして答えを出す。それが顕著な作品でした。

    それはさておきこの『ダブルブリッド』、前述の二人だけでなく、とにかくキャラ立てが凄い。別に特徴的な笑い方をするとか、語尾に変な口癖をつけるとか、そういうあからさまな特徴付けをしていないのに、同時に四、五人が発言しても、どれが誰のセリフか簡単に分かります。これは凡百の作家には、望んでもできない理想の描写力ですね。

    ただ、筆力が確かなのはいいのですが、虎に似たアヤカシが子猫を食べる描写が二ページにわたって綴られているシーンとか、苦手な人は苦手でしょうね。個人的にはひたすら感心するだけなのですが。

    それはさておき。
    自身の命に責任を持って生きるということを、改めて考えさせられた傑作でした。
    ラストシーンで偶然ipodが『Just be friends -piano version-』を流して、ガチ泣き。

    キャラクター 10
    世界設定   9
    文章(筆力) 10
    構成     8
    ストーリー  9

    傷ついて、傷ついて、傷ついて、傷ついて、それでも戦い抜いた片倉優樹の物語を、たくさんの人に読んでもらいたいと、思います。

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  • from: 玖路さん

    2011年03月02日 06時36分06秒

    icon

    今秋から「魔術士オーフェン」新シリーズ 4月に無料の小冊子

    累計販売部数1200万部超の人気ライトノベル作家、秋田禎信さんによる『魔術士オーフェン』に、新シリーズが登場する。出版や映像・アニメなどを手がけるTO

     累計販売部数1200万部超の人気ライトノベル作家、秋田禎信さんによる『魔術士オーフェン』に、新シリーズが登場する。出版や映像・アニメなどを手がけるTOエンタテイメントのTOブックスから2011年秋に発売される。
    『魔術士オーフェン』シリーズは、2009年に発売された『秋田禎信BOX』に収録された「キエサルヒマの終端」、「約束の地で」などが現在の最新エピソードとなっている。それからおよそ2年ぶりの新シリーズとなるだけに、ファンの期待が高まりそうだ。

     新シリーズは、『秋田禎信BOX』以降の物語とされているが、詳しい内容はまだ明かされていない。その物語の一端は、今年4月に姿を見せる。発売に先駆けて、全国の書店で「オーフェン」の世界が楽しめる小冊子を無料配布する。この冊子に未発表の書き下ろし短編が収録される。ここに収録された短編は、今後発売される長編単行本に同時収録を予定するが、かなり早目のリリースとなる。

    『魔術士オーフェン』シリーズは、作家 秋田禎信さんの代表作。キエサルヒマ大陸を舞台に魔術士の組織「牙の塔」から離反したオーフェンとその仲間たちを巡る物語が展開する。本編は全20巻に加え、外伝も書かれ、いまなおその世界を拡張する。
     1994年にシリーズをスタート後、大きなブームを巻き起こしている。コミカライズドやアニメ化もされており、アニメ版は1998年、1999年に2シーズンにわたって放映された。
    ----------------------------------------------------

    なんだって――――――!

    むかーし、ドラマガを買い始めたのも、オーフェンの無謀編が読みたかったからだったんですよ!

    今から相当楽しみです。

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    from: どらごんさん

    2011年03月02日 22時17分05秒

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    「Re:今秋から「魔術士オーフェン」新シリーズ4月に無料の小冊子」おぉ、マジですか!?まさか『オーフェン』の新シリーズが出ようとは……。いや、本当に懐