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  • from: orimasaさん

    2008年06月18日 08時37分31秒

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    日本周遊紀行(122) 南房総・・Ⅱ「白浜と八犬伝」

    そして、南房・「白浜町」へ入った。
    町役場の北方に房総・里見氏の菩提寺である「杖珠院」(じょうじゅいん).が在る。
    里見氏といえば、滝沢馬琴の南総里見八犬伝のモデルになった戦国武将として有名であり、初代里見義実はこの杖珠院の墓に眠ってる。 
    室町中期、白浜・野島崎に上陸した義実は、白浜に居城をかまえて、戦乱の房総を平定し、当時の城跡も残っているという。
    室町前期(足利時代:1338〜1573)、関東地区では鎌倉公方(幕府より派遣されてる出先機関、関東公方ともいう)足利持氏が治めていて、その関東管領(公方を補佐する役職名)に上杉憲実がいた・・。 
    安房国は上杉派が支配していたが、この時反乱が起きる・・、「享徳の乱」といって足利持氏が側近の里見氏に上杉派掃討を指示し、白浜周辺の上杉派を駆逐したとされる。 これを期に、里見義実は白浜城・稲村城を拠点に、安房国の勢力を指揮下においた。 里見氏は初代の安房の国の統治者になった。

    「南総里見八犬伝」は、安房の国の城主・里見義実の娘「伏姫」と飼犬「八房」との間の物語である。
    不思議な力で八つの徳すなわち「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の八つの玉が生れる、やがてそれぞれの玉を持って生まれた八犬士たちが成長し、苦難に出会いながらも因縁の糸で結ばれるという・・、江戸時代、戯作者滝沢馬琴によって書かれた大長編小説である。

    <font size="2" color="#0000FF">「南総里見八犬伝」
      滝沢馬琴作

    『舞台は今の千葉県の南端安房国(白浜町)である。 時代は、室町時代の中頃、安房国領主・里見義実の娘・伏姫は、かつて義実によって処刑された悪女・玉梓(たまづさ)の呪いによって、飼い犬の八房(やつふさ)と夫婦になり山(富山町)の中で暮らすことになる。
    ある日、伏姫は「八房の子が出来ている」と告げられ、「身に覚えがないのに犬畜生の子を孕む(はらむ)なんて」と思詰めて自害してしまう。 だが、形のある子が出来たのではなく「気」だけの子が出来ていたのだ。 
    その時、伏姫が持っていた数珠の「仁・義・礼・智・忠・信・考・悌」の文字が浮き出て、八つの大玉が「気」とともに空高く飛び上がり、散り散りになり遠く飛び去っていった。 伏姫の婚約者であった金碗大輔(かなまり だいすけ)は、これら飛び去った八つの玉を探す旅に出る。 
    やがて関八州(関東)各地に、犬で始まる名を持ち、体に牡丹の痣(あざ)があり(犬の八房には八つの牡丹の痣があった)、文字の浮きでる玉を持つ若者が生まれる。 「気」だけで生まれた八人の子が「形」を成したのである。 これが八犬士であり、長い物語が始まるのである・・。
    八犬士は、別々の場所に生まれながら宿縁に導かれて集まり、やがて里見家に仕えるようになる。 しかし、里見家は関東管領・扇谷定正等の諸将連合軍に攻められ、水陸両面で苦戦しながら戦うが、八犬士の活躍等により圧勝する。 
    その後、八犬士はそれぞれ城主となってゆくが・・』


    登場する「八犬士」
    犬江 親兵衛 仁(いぬえ しんべえ まさし)     仁の玉を持つ
    犬川 荘助 義任(いぬかわ そうすけ よしとう)   義の玉を持つ
    犬村 大角 礼儀(いぬむら だいかく まさのり)   礼の玉を持つ
    犬阪 毛野 胤智(いぬざか けの たねとも)     智の玉を持つ
    犬山 道節 忠与(いぬやま どうせつ ただとも)   忠の玉を持つ
    犬飼 現八 信道(いぬかい げんぱち のぶみち)   信の玉を持つ
    犬塚 信乃 戍孝(いぬづか しの もりたか)     孝の玉を持つ
    犬田 小文吾 悌順(いぬた こぶんご やすより)   悌の玉を持つ


    次回は、 灯台と野島崎

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