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  • from: orimasaさん

    2009年03月08日 11時15分48秒

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    日本周遊紀行(164) 佐土原 「野田泉光院」



    野田泉光院は、西の松尾芭蕉とも呼ばれていて・・、

    鎌倉末期の1335年、領主・伊東祐聡(祐明から4代目)は、佐土原町上田島の一角に「大光寺」を建立し、以降、伊東氏代々の菩提寺とした。 後に戦国期、領主が島津氏に代わると以降、島津氏の菩提寺になっている。 寺院は、国の重要文化財に指定されている名刹でもある。
    この古寺・大光寺の山手の静かな森の一角に「野田泉光院」の墓がある。
    「泉光院」は、佐土原の真言宗・安宮寺(新城地区に在った今は無き寺跡〉の八代目住職で、寺跡には、日本九峰修行供養塔があり、彼自身の墓は大光寺境内にある。 本名を野田成亮(のだしげすけ)といい、泉光院とは修験者の院号である。 当時の最高水準の知識人であり高僧だったという。
    1811年(文化8)、56歳の時に斉藤平四郎という30代の男性を従え、6年2ヶ月にわたる全国の山伏寺を回る旅に出た。泉光院は、西の松尾芭蕉とも呼ばれていて、後に、『日本九峰修行日記』を著している。 日記は当時の庶民の姿を知る貴重な資料となっている。
    作家・石川英輔氏が、野田泉光院の『日本九峰修行日記』を、ノンフィクションに訳して「泉光院江戸旅日記」を著している。

    『泉光院江戸旅日記』の書が新聞の広告に出るなり、興味八百と旅好きの小生は早速買い求め、熟読し、大切な蔵書の一角を占めている。 副題には『山伏が見た江戸期庶民のくらし』となっていて、帯紙には表側に「文化文政の6年間、南は鹿児島から北は秋田まで日本を歩き回った僧・泉光院の見聞録」とあり、裏側に「泉光院の足跡⇒佐土原⇒宮崎⇒鹿児島⇒指宿⇒阿蘇山⇒長崎⇒名護屋⇒彦山⇒中津⇒小倉⇒長府⇒萩⇒広島⇒津和野⇒大山⇒鳥取⇒大江山⇒丹後半島⇒三方五胡⇒伏見⇒京都⇒福知山⇒姫路⇒大阪⇒草津⇒白山⇒金沢⇒能登⇒富山⇒野麦峠⇒松本⇒身延山⇒甲府⇒江戸⇒秩父⇒前橋⇒日光⇒浅間山⇒戸隠⇒立山⇒鶴岡⇒出羽三山⇒本庄⇒金華山⇒仙台⇒山形⇒那須野⇒筑波山⇒成田⇒銚子⇒鎌倉⇒箱根⇒下田⇒富士山⇒岡崎⇒岐阜⇒伊勢⇒白浜⇒和歌山⇒吉野⇒高砂⇒岡山⇒今治⇒大分 他」とある。
    主人公は56歳で当時としては老年といっていい高齢であること。 執筆者の山伏は出発当時、高地位にある寺院の住職で、大先達という高位の山伏として日向一国の山伏を支配するという階級であったばかりか、佐土原の島津家の縁者として禄も受けており、佐土原では弓術の指導などもしていたという人物であった。
    本人著書の『日本九峰修行日記』の興味深いところは、そのような有能な人物が敢えて貧しい人々の間を托鉢・修行をしていて、記録の中から当時の一般の人々、特に農民の生活の一端が伺えるあたりにある。 長いたびの間、斉藤平四朗というお供が付いているが、この男は佐土原の町人で、ある種、道楽人であったらしい・・?。
    旅は経路を現在の地名と照らし合わせつつ、当時の一般の生活を浮き彫りにしようという主旨で書かれている。 この住職(泉光院)は6年間、ほんとにまめに日記を付けていたらしく、行程は本著の帯紙の通りで、南は鹿児島から北は秋田の本庄(本荘市)まで、日本中を歩き抜いている。更に驚くべきは、日本の名だたる山岳聖地を登攀しているのである。そのことは、彼が著した旅日記・『日本九峰修行日記』には、多くの山名も記載されている。作者は旅日記を「修業日記」と題したように、修業、参詣の宗教的目的をもって回国している。登山もこの宗教的目的の下におこなわれた。 回国修業の登山によって当時として一流の登山家とも考えられている。
    山好きの小生としては興味あるところなので、その内容を記してみる。

    野田成亮の日本九峰とは・・、
    西より英彦山、石鎚山、箕面山、金剛山、大峯山、熊野山、富士山、羽黒山、湯殿山である。これらは何れも国内有数の山岳霊場で、世に知れ渡っている名山である。しかし、これら九峰修業の旅以外で、彼はもっと多くの山に登拝しているのである。
    九峰以外の主な遍歴の山を列記すると・・、
    九州・・阿蘇山 太郎岳(多良岳)黒髪山 求菩提山(くぼてやま) 
    山陰・・妙見山 大江山 三滝山(三岳山) 
    山陽・・後山 瑜伽(ゆか)山
    近畿・・比叡山 朝熊(あさま)山 愛宕山
    北陸・・白山 石動山 立山 
    東海・・光明山 秋葉山
    信越・・浅間山 米山   
    関東・・行道山 中ノ岳(妙義) 八溝山 加波・足尾山 筑波山 鹿野(かのう)山
    奥羽・・月山 鳥海山 金華山 水晶山
    等等・・、

    引き続き、「野田泉光院・旅日記」


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