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from: orimasaさん
2009年06月27日 09時38分56秒
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日本周遊紀行(203) 小浜 「小浜とオバマ」
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小浜・神宮寺の「お水送り」、そして、それに連なる奈良東大寺・二月堂の「お水取り」の行法の目的は、本尊に懺悔し世界の平和や人類の幸福、五穀豊橈を祈ることであり、祈りの内容は年によって異なるという。 近年の例では、核兵器の廃絶や地球環境保全、阪神大震災からの復興などが祈られたという。
「お水取り」は春の季語、関西では春の訪れを感じさせる行事でもある。
若狭の社寺建造物群は、一地域としては例のない程、多数に亘り存在している。
その主要素として神仏習合の形態や景観を多く残し、周辺の山、信仰集落と一体となって伝えている遺産群である。 これらは在来、古来の万神信仰とともに渡来、外来の仏教を認め、お互いの対立を抑えた調和の思想でもある「神仏習合」を可能にした神社、仏閣は日本を代表する遺産であり、「世界遺産」にも匹敵するものとして捉えられる。
この度、福井県と小浜市は、これらの遺産群を世界遺産暫定リストの登載を目指し、「世界遺産暫定一覧表記載資産候補提案書」および「継続審議の検討状況報告書」等を文化庁に提出することとし、提案名称は「若狭の社寺建造物群と文化的景観」、即ち、神仏習合を基調とした中世景観を世界遺産としての提案、登録を目指しているという。
終わりに、小浜に関して最近話題になったこと・・、
先ず、時の人、米国大統領・オバマ氏がまだ選挙活動を行っていた2008年初頭、同じ名前だということで小浜市はオバマ氏を積極的に応援していたというのはマスコミ等でも取り上げられた。 そして、新米国大統領になったオバマ氏から小浜市の市長宛にお礼の手紙が届いたという。
小浜市はオバマ氏を応援することで市の宣伝になると考え、小浜市の歴史や風景などが移っているDVDや特産品をプレゼントしたらしい。 それに対して大統領は直筆で、「支持の励ましをありがとうございました」とし、更に、「貴殿の地域は、豊かな文化と古い伝統そして自然で美しい環境のある街だと理解している・・、貴方の友人・バラク・オバマ」と返事があったようである。 Yes we can・・!!
ワシントンのホワイトハウスで行われた日米首脳会談で、小浜市がバラク・オバマ米大統領に贈った特産の「若狭塗箸」が麻生太郎首相から渡されたという。 小浜市長は「日米親善の“かけはし”として贈られたことはこの上ない喜びです」と話している。
塗り箸は同市に本社を置く若狭塗り箸メーカー「兵左衛門」が製作とのこと。
そして、NHK連続テレビ小説・『ちりとてちん』が、2007年10月から2008年3月まで放送されたことは周知である。
舞台となるのは小浜市で主人公・和田喜代美(貫地谷しほり)が同市出身で、物語の大きなテーマとなるのは「伝統の継承」である「若狭塗箸」の家業と落語とを題材にしている。 主人公の父や祖父のような塗箸職人(塗箸は小浜市の名産品である)や、主人公が入門する落語の世界などの伝統を受け継ぎ、それに従事する人々の姿が描かれている。
NHKの連続テレビ小説が効を奏してか、近年の環境問題から、割り箸をやめて自分の箸を持ち歩くという「マイ箸運動」が静かなブームとなっていて、若狭塗箸が再び脚光を浴びているともいう。
若狭塗箸は、貝殻や卵殻を色とりどりの色漆で塗重ねて模様を作り上げるというのが特徴で、江戸初期、小浜(現在小浜市)の豪商が国外から入手した漆塗盆を漆塗職人・松浦三十郎が模して作ったのが始まりと言われている。 後に、小浜藩主の手厚い保護のもと、その技法が完成し「若狭塗」と命名された。 特に塗箸は有名となり、現在では国内生産塗箸の8割が若狭塗であるという。
小浜は、世界遺産に匹敵するほどの伝統的遺産群を連ね、尚克つ、伝統技能を今に伝える大した街なのである。
次回は「三方五湖」
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