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from: orimasaさん
2009年09月22日 16時43分00秒
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白州次郎
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「白州次郎」と日本国憲法
阪神工業沿岸地区の灰色の喧騒漂う中ほどの地に、新鮮な緑や川面の緑青が目に付き心が癒されるところがある。 西の方角には六甲の山並みが見え、緩やかな傾斜を辿りながら延びてきて、やがて平地となっている。
宝塚、西宮郊外、芦屋は六甲の山裾が東、東南へ延びて丘陵地形造り、阪神地区のベットタウンとして発展している。 特に、芦屋地区は、当時は別荘地としても有名であった。 武田繁太郎の昭和30年代・芦屋マダムの生態を描いた「芦屋夫人」が猥褻(わいせつ)小説かどうかは別にして、当時流行の「有閑マダム」の代名詞になったのも事実である。 又、宝塚は宝塚歌劇団で知られる国内トップの、美しき女性専門の歌劇団の所在地でもある。
だが、ここでは女性の事でなく、実は男性の事なのである。
先の大戦(太平洋戦争)での敗戦の結果、占領軍が上陸して大臣、閣僚のお偉方が平身低頭して右往左往する中、ただ一人、占領軍・司令長官「マッカーサー」に「NO」といった男・「白州次郎」のことである。 白洲次郎は1902年(明治35年)、この芦屋(当時、武庫郡精道村)に生まれている。
英国留学、更に英国赴任の時、駐英大使だった「吉田 茂」と面識を得、終戦時、英語が極めて堪能な彼は、終戦の始末を就けるべく吉田 茂の側近として、終戦連絡中央事務局(終連)の参与に就任する。
先ずエピソードを一つ・・、
彼は年末の或る日、天皇陛下からマッカーサー一家に贈るクリスマスプレゼントを託され、丁寧に手渡そうとした。マッカーサーは「その辺に置いておけ」というニベもない仕草を見せた。その瞬間、白洲は怒りを爆発させ、「いやしくもかつて日本の統治者であった者からの贈り物を、“その辺に置けとは何事か・・!”」と、そのままプレゼントを持ち帰ろうとした。驚いたマッカーサーは彼に陳謝し、テーブルを用意して鄭重に贈り物を置いたという。 これらの振る舞いにマッカーサー及びGHQは、白洲を「占領下、ただ一人の従順ならざる日本人」と評している。
GHQに従い、日本国憲法の起草に尽力した白洲は「この憲法はGHQによって創られたものであり、後に日本国民自身の手によって、作り替えねば、戦後は終わらない・・!」と称している。
彼の一言は重要である・・!!、あれから今日までの幾星霜、「日本国憲法」はどうなっているか・・??。
サンフランシスコ講和会議の吉田茂首相の演説の場面は、時折、終戦記念などでTVでも放映されているが、この時予定としてはGHQと外務省が用意した演説原稿を英語で話すはずだった。 これを知った白洲次郎は「日本は戦争に負けたのであって、奴隷になったのではない」と怒って、大きな巻紙に全文・日本語に書き換えて首相に渡したという。
吉田首相に独立国の面子として日本語で演説するように諫言し、実際、首相は羽織袴姿でテーブルの前に立ち、大きな巻紙をクルクル開きながら日本語で演説していたのである。
白洲次郎は、185cmの長身、流暢な英語力、それに持って生まれた明晰な胆力で占領軍・米国首脳陣と対等に渡り合ったのである。 そして条約締結、日本の独立が叶った時、秘書官として同行していた宮沢喜一(元総理)は、初めて白洲が泣くところを見たという。
吉田茂も、白洲を高く評価し「白洲三百人力」と呼んだ。
その後、白州は、少資源国日本が生き残る道として、産業政策を輸出主導型へ転換させようと、「通産省」を設立するなど白洲と吉田は一蓮托生となり、吉田が退陣すると自らも政界から姿を消し、実業界へと転進し活躍するのである。
幼なじみの作家・今日出海(こん ひでみ)に「育ちのいい生粋の野蛮人」と評された白洲次郎は、「葬式無用、戒名不要」の言葉を残して、1985年(昭和60年)、83歳で世を去った。
ところで、その日本国憲法は、1947年に施行されて以来改正されたことはない。
日本国憲法施行以来、自衛隊の合憲化や天皇性などを提言する側から、憲法草案がいくつも発表されてきた。そして、時の政権、自民党(自由民主党)の政策には、憲法改正が優先政策事項として挙げられ、「憲法改正草案大綱」なども作成しているが、いずれも保留又は撤回されている。
2006年、小泉総理から若手の安倍 晋三内閣総理大臣(2006年9月)へバトンタッチされてからは、彼の信条である憲法改正論議がようやく活発になってきた。 安倍総理は政策の中で、施行60周年を迎えた日本国憲法を改正すると宣言し、総理就任後の国会でも「現行の憲法は、日本が占領されている時代に制定され、60年近くを経て現実にそぐわないものとなっている、しかるに21世紀にふさわしい日本の未来の姿あるいは理想を憲法として書き上げていくことが必要と考えている」と述べ、日本国憲法の改正手続に関する法律案を、2007年の通常国会での成立を目指すとしており、 2007年夏の参院選では憲法改正を最大の公約に掲げている。
このブログを書いている最近(2008年11月)になっていて、現在の総理大臣は代わりに代わって麻生太郎氏である。 奇しくも麻生太郎は、当時、憲法草案に当たった吉田茂の孫である。 果たして、吉田茂の側近であった白洲氏が、「GHQによって創られた日本国憲法は、作り替えねば戦後は終わらない・・!」と言わしめた現憲法の事が、麻生氏の頭の中に有るかどうか・・?見守りたい・・!!。
似たようなことは、北朝鮮における拉致問題(人攫い問題)や、三方における領土問題にしても同じである・・!。
【追記】
NHK総合が、激動の昭和史を駆け抜けた一人の「侍」―白洲次郎・伝説の生涯を初ドラマ化! 放送日は2009年2月28日(土)からと決定している。
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