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from: orimasaさん
2011年04月09日 10時48分24秒
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日本周遊紀行(113)伊万里 「伊万里焼」
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『九州紀行』は以下にも記載してます(主に写真関係)
「九州紀行」; http://orimasa2009.web.fc2.com/kyusyu.htm
「九州紀行」; http://sky.geocities.jp/orimasa2010/
日本周遊紀行(113)伊万里 「伊万里焼」 ,
伊万里焼は、朝鮮から連れ帰った陶工から始まったという・・、
国道204号を南下する。南下といっても湾岸は複雑に入り組んでいて、道路もそれに合わせて振り回されるように西に東に移動しながらの走行である。
地図上で、右手が伊万里湾のはずであるが、なかなかそれらしい姿は見えてこない。
伊万里湾は、東松浦と長崎を含む北松浦の両岸が大きく南へV状に入り込んだ深い浦を成している。
そのV状の上部は大小の島々や、出張った岬で覆っているし、南端の江の部分は、伊万里川、有田川の大きな河川が流れ込んでいる。
したがって、この浦・湾は風波に影響されることなく静かで、最奥部は汽水状態を呈している。
この条件の中、伊万里湾は日本最大のカブトガニの繁殖地となっていというのも頷ける。
伊万里市木須町の多々良海岸は、「カブトガニの産卵を見れる」地として有名であり、産卵期の夏の大潮の満潮の頃は砂浜にあがって雌が砂を堀り数100個の卵を生む、雄はそれに砂をかけてやるという。
伊万里湾は、その他にも色々な顔を持つ。
江戸時代の記録には、冬になるとイルカの群れが押し寄せ、湾に臨む小高い丘には三百頭以上のイルカが揚がったという記念碑も残る。
昭和初期石炭産業が華やかだったころ、伊万里市山代町と東山代町には五つの大きな炭鉱が集中していた。
久原駅からは何両も連なる貨車が、伊万里湾沿いの桟橋からは機帆船(発動機・エンジン付き帆船の略)が沖合で待つ大型船へ向かって「黒いダイヤ」を積み出した。
合わせて、軍国風潮の頃は、軍港は南側の入り江である長崎・佐世保に決まったが、伊万里一帯は昭和15年から軍関係の輸送基地となり、20数棟の施設が並んでいたという。
施設は、食糧や弾薬の戦地への供給基地であり、鉄道や船で運び込まれた物資は、夕暮れに乗じて輸送船団が静かに湾の沖へ移動、護衛艦を伴い戦地に向かったという。
浦ノ崎には今も、爆薬を乗せ敵艦に体当たりする「人間魚雷」を造った造船所の廃虚が横たわる。
しかし何といっても伊万里は焼き物であろう、伊万里の南隣りに有田町があり、日本の伝統工芸品の一つ、有田焼の産地として知られている。(2006年3月1日、西有田町と有田町が対等合併し、新町制による有田町が発足する)。
有田、伊万里で焼かれた肥前の磁器は、江戸時代には積み出し港の名を取って「伊万里焼」と呼ばれていた。
現代でも、美術史方面では「伊万里」の呼称が多く使われている。
「有田焼」と「伊万里焼」とはほぼ同義と考えられるが、「有田焼」は佐賀県有田町で生産される磁器を指し、「伊万里焼」はやや範囲を広げて肥前磁器全般を指すという考え方もあるという。
有田焼の祖とされる韓国人・李参平(イ・サムピョン、)は、1616年頃に有田の泉山で白磁鉱を発見し、そこに焼窯を開き日本初の白磁を焼いたとされ、李参平が日本磁器の祖であるといわれる。
肥前磁器の焼造は17世紀初頭から始まったと言われ、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、多くの藩が陶工を日本本国へと連れ帰ったといわれる。
日本ではじめて磁器が生まれたのは、江戸時代初頭、現在の佐賀県有田町であった。
この日本で唯一の磁器生産地を持った鍋島藩は有田の優秀な陶工を集めて藩直営の窯を築き、御用窯として城内の調度品、また献上、贈答用の磁器を焼かせた。
1675年頃になって、藩窯は山深い伊万里市「大川内山」に移り、技術の流出を防ぐため窯元を厳しい管理下に置いた。鍋島藩では大川内山の麓に関所まで設けて、人々の出入りをチェックしたという。
当時、大川内山で焼かれたものは「鍋島物」と呼ばれ、日本国内向けに幕府や大名などへの献上・贈答用の最高級品のみをもっぱら焼いていた。特に献上品は格調が高く、風格があるといわれた最高級品であったという。
有田・伊万里・波佐見周辺で作られた焼きものは、船に乗って有田川・伊万里川を下り、伊万里港から国内外に輸出された。
現在の鍋島焼と言われるものの殆どは、この大川内山で焼かれたものであり、現在も大川内山には30数軒ほどの窯元がある。
又、周辺には、江戸期の関所跡や朝鮮から陶工が来て焼物をつくっていた証とされる高麗人の墓や無名の陶工たちの無縁塔等がある。
次回は、再び「松浦」
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